表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
お家に帰りましょう

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/147

拒まれる親衛隊

「……ハァ、ハァ……。シオン、ようやく見つけましたわ! お姉様が新たに創造された、あのパステルピンクの『聖なる回廊』を!!」


リヴァイアサンの恐怖から逃れ、洞窟の奥でようやく鈴が作り出した直通通路を見つけた二人。フィオナは狂喜乱舞し、シオンもその未知の術式に目を輝かせながら通路を駆け上がりました。


「この先に、鈴殿のプライベート空間……別荘の地下があるはずだ。分析によれば、あと数十メートルで――」


しかし、二人が期待に胸を膨らませて突き当たりの扉に手をかけようとした、その時です。


――ビキィィィィンッ!!!


「「ひぎゃぁぁぁっ!?」」


二人の指先が扉に触れる直前、目に見えない強烈な反発力が発生しました。パチパチとリボン型の火花が散り、フィオナとシオンは無様に後ろへ吹き飛ばされ、尻餅をつきます。


シオンは扉の表面を流れる、レベル479の圧倒的な魔導波形を見て絶望しました。それは、どれほど高度な解析をしても、主である鈴の「許可」がない限り、物理的にも魔術的にも突破不可能な「心の壁」そのものだったのです。


---


通路の行き止まり:絶望の二人


「そんな……っ! お姉様のすぐそばまで来ているのに、中に入れないなんて……! 開けてくださいまし! お姉様ーーー!!」

「無駄だ、王女。……今の彼女は、心から安らぎを求めている。……我々のような『騒がしい外部の者』は、今の彼女の結界定義では『ノイズ』として処理されているのだ……」


シオンは冷徹な分析結果を告げ、力なく項垂れました。


「……引き返すしか、ないな。……元来た道を」

「……嫌ですわ……! またあの、リヴァイアサンが寝ている暗い波打ち際を通るなんて……! 死ぬほど怖かったですのよ!?」


「……だが、ここにいても餓死するだけだ。……行くぞ、王女。……これも、お姉様の平穏を守るための……試練だ」


二人はボロボロになりながら、せっかく見つけた「天国への階段」をトボトボと降り、再び魔物と湿気が渦巻く暗い旧ルートへと引き返していきました。




一方その頃:別荘の居間


「ふにゃぁ……。なんだか、地下の方から『開けてくださいぃ~』っていう幻聴が聞こえたような気がしますぅ。……風の音、ですねぇ」


鈴はカレンのモフモフを枕にしながら、ぬくぬくとお昼寝の準備をしていました。


「クゥ~ン(ぐっすり寝ようね)」

「ニャー……。なんだか、外の結界がさっき一瞬、パチッて鳴った気がするニャ。……まあ、鈴が平和ならいいニャ」


ヒルダもお茶を飲み干し、平和な午後のひとときを満喫しています。




現在の状況


| 登場人物 | 状態 | 備考 |


| 桜井 鈴 | Lv.479 | 【完全安眠】 自覚なき最強の結界で、親衛隊をシャットアウト。 |

| 親衛隊(王女&シオン)| 【強制Uターン】 | 泣きながら暗い洞窟を逆走中。リヴァイアサンの寝息に怯える。 |

| カレン | 【添い寝モード】| 鈴の安眠を守るため、自分も丸くなって寝る準備。 |

| ヒルダ&ミィア | 【休息中】| 「今日はもう、誰も来ないだろうニャ」とリラックス。 |


---


「……ふぇぇ……。おやすみなさいですぅ……」


鈴が深い眠りに落ちると同時に、別荘の結界はさらにその強度を増し、物理的な存在感を消して風景に溶け込んでいきました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ