表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人見知りさんが異世界行ったら何故か人見知りがスキルになりました  作者: 白前 中
懲りない魔剣士

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

105/144

鈴親衛隊結成⁉️

「……くっ、私はただ、魔導の真理を、あの『感情変換術式』の構造を解明したいだけなのだ……! 離せ! 離してくれ!!」


シオンの執念深い叫びも虚しく、彼はカレンの巨大な前足でヒョイとつまみ上げられ、ヒルダの冷徹な誘導によって、ヒトミノジの町を覆うパステルカラーの結界の外へと「ポイッ」と放り出されてしまいました。


「二度と、鈴殿のプライバシーを覗き見ようなどと思わないことです。次は……手加減しませんよ」

「クゥ~ン(バイバイだね)♪」


ヒルダとカレンは、役目を終えた満足げな表情で別荘へと戻っていきました。


---


ヒトミノジの町外れ:境界線の外


「……はぁ、はぁ。……理外の魔力、理外の守護獣、そして理外の騎士……。……完敗だ。私の分析眼では、あの『優しさ』という名の暴力には対抗できん……」


地面に這いつくばり、泥にまみれたシオンが力なく呟いた、その時です。


「あら。……そこでお見苦しく転がっていらっしゃるのは、お姉様に弟子入りを断られた、哀れな魔導分析官さんではありませんか?(普通の声量)」


パサリ、とドレスの裾を揺らして現れたのは、騎士団との打ち合わせを終えたフィオナ王女でした。


「……セントシャイアの王女か。……見ていたのか」

「ええ、バッチリと。お姉様を困らせる不届き者は、カレン様に叩き出されるのがこの町のルールですのよ。……ふふ、あなたも相当お姉様に魅せられてしまったようですわね?」


フィオナは、シオンの瞳の奥にある、恐怖を超えた「崇拝」に近い光を見逃しませんでした。


「……魅せられた? ……フン。私はただ、あの規格外の魔力を体系化したいだけだ。……だが、認めざるを得ん。彼女の存在そのものが、私の人生をかけた研究対象に値することをな……!」


シオンが拳を握り締めると、フィオナはニヤリと不敵な笑みを浮かべました。


「気が合いますわね、シオン。わたくしも、お姉様という存在をこの世の至宝として、永遠に守り、記録し、愛でることを生涯の義務と定めておりますの。……どうやら、わたくしたちの目的は、根底では繋がっているようですわ」


「……何が言いたい、王女」


「わたくしは『愛』で。あなたは『知識』で。お姉様という尊い光を、陰ながら支え、害をなすものから守り抜く……。……どうです? 協力して【聖女・鈴様親衛隊(非公認)】を結成しませんか?」


シオンは一瞬、呆気に取られた顔をしましたが、すぐに不敵な笑みを返しました。


「……面白い。……彼女の平穏が守られてこそ、私の分析も捗るというものだ。……よかろう、契約成立だ。王女」


こうして、本来なら敵対するはずだった「狂信的な妹」と「執着心の塊の魔導士」が、謎の硬い握手を交わしたのでした。


---


その頃:ヒトミノジ別荘


「ふにゃぁ……。やっと、静かになりましたね、カレンさん。……シオンさん、もう無理な弟子入りなんて言わずに、どこかで幸せに暮らしてくれるといいんですけどぉ……」


鈴は、まさか自分の知らないところで、王女と魔剣士による「自分をひそかに守るための親衛隊」が結成されたなどとは夢にも思わず、のんびりとリボン編みを再開していました。


> 【レベル確認】

> 平和が戻った(と本人は思っている)安心感により、現在は Lv.479 で安定。

> (でも、親衛隊の過激な守護が始まれば、またすぐに爆上がりしそうです……!)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ