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15.マヒーユ様に教えてもらった魔物を倒してみる。

「この鉱山、魔物が結構溢れていますね」

「だから結構危険だぞ。外にまでは魔物は出てこないが、定期的に騎士や冒険者に依頼して狩らせているはずだ」



 マヒーユ様と一緒に足を踏み入れた場所は、鉱山である。

 高くそびえたつその山の中腹部から中へと入る。その薄暗い場所には魔物の姿が見られる。人の手は入っている場所だから、明かりはあるけど結構不気味な雰囲気。

 私はこういう場所が苦手なわけではないので大丈夫だけど、暗いのが苦手な人だと足を踏み入れるのを躊躇してしまいそうな場所だと思った。





「マヒーユ様、目的の魔物がいる場所ってどこなんですか?」

「この鉱山の大分奥だ。人前には出てこないから、少し険しい道にはなるが」

「そうなんですね。じゃあ、そこまで進みましょう」



 

 マヒーユ様の言葉に私は頷いて、そのまま奥へと進む。



 途中で他の魔物に襲い掛かられたりする。周りをちゃんと見て進んでいるつもりだったけれど、たまに見落としがやはりある。でもマヒーユ様は見落とさないんだよなぁ。

 やっぱりマヒーユ様って凄い。



 魔物の気配は察知しにくい時がある。それだけ隠密に長けた魔物というのは知らず知らずのうちに傍に近寄っていたりするのだ。

 私もいつか、マヒーユ様のように力をつけたいな。そのためにも……結婚して騎士をやめる道はやっぱり選びたくない。




 奥へ奥へと進んでいくと、明かりの見当たらないエリアにも行きつく。どうやらその暗闇の方に該当の魔物がいるらしい。

 マヒーユ様が魔法で明かりをともしてくれる。




「あいつらだな。倒せるか?」

「堅そうですけれど、やってみます!」



 そこにいたのは、私の半分ぐらいの身長の岩みたいな姿をした魔物だった。

 その体はキラキラしていて、綺麗である。それでいてとても堅そう。これも装飾品に使われそうだなと思った。あとはその口から炎が小さく噴出されている。

 その範囲は狭いけれど、口を向けられた際は気をつけなければならない。至近距離で炎なんて出されたら大惨事である。

 魔物の中にはあらゆる方向から炎を噴射する魔物もいるので、それよりはまだ良いと思える。




 速さはそこまでなく、ただただ硬い。

 でも何度も何度も剣で、その魔物を狙えば一匹が息絶える。

 少しだけその魔物の素材を駄目にしてしまった……。もっと素材になる部分を傷つけないように魔物を倒せるようにならなければ。





「ユリアンリ、倒すなら狙うのは此処だ」




 マヒーユ様が、その魔物を効率よく倒すための術を教えてくれる。

 確かにマヒーユ様の倒し方だと、高価な部位を傷つけることなく倒せそうだった。でも狙うのが難しい場所だ。



 とりあえず試してみよう。

 そう結論付けて、何度か試してみる。

 やっぱりマヒーユ様と同じように、一度ではその場所を狙えなかった。

 動いている敵の、特定の場所に狙いを定めて切りかかるのはそれだけ技術がいる行為である。




「マヒーユ様、できました!」




 成功したことが嬉しくて、マヒーユ様の方を振り向く。

 マヒーユ様は、「その調子だ」と褒めてくれた。


 それから私とマヒーユ様で、その魔物を倒していった。マヒーユ様は私よりも多くの魔物を倒していて、本当に流石だと思ってならない。




「一旦、このあたりにしておくか」



 すっかりあたりにいたその魔物は倒し切ってしまった。

 マヒーユ様の言葉に私は頷く。



「あとは、鉱石も掘って帰ろう。これも売れるぞ」

「勝手に掘る分には問題ないのですか?」

「ああ。ちょっとぐらいなら掘ってもいいと許可は得ている」

「わかりました。じゃあ掘って帰りましょう」




 この鉱山にも所有者がいるはずなので、念のため問いかけたら問題がなさそうだった。

 それにしても鉱石を掘るというのも私はやったことがないので、それもマヒーユ様に聞きながら行った。

 鉱石を掘るのもマヒーユ様は手慣れていて、何でそんなことまで出来るのだろうと疑問に思った。




「フロネア伯爵領にある鉱山に連れて行ってもらった時に、鉱夫たちに教えてもらった」



 そんな風にマヒーユ様は言っていた。



 貴族の子供だとそういう経験をしていない人の方が圧倒的に多い。でもフロネア伯爵家では子供がやりたいと言えば、なんでもやらせてもらえるようであった。

 他の貴族家の子供がそんなことをやっていれば、周りから咎められたりすると思う。高位貴族の中にはそういうことは貴族はすべきではないとか思っている人もいるから。でもフロネア伯爵家は英雄伯爵家なので、そういうことで何か言われたりすることはないのだ。



 本当に自由という言葉がよく似合う家なのだなと、少しだけ羨ましくなった。

 それは私が両親によって自由を阻害されそうになっている状況だからこそ、余計にそう思ってしまうのかもしれない。




 そこまで考えて、羨ましがっても仕方がないと首を振った。

 それよりも、私はやるべきことを進めなければならないのだ。他人のことを羨ましがっても仕方ないしね!




 そういうわけで私はそれから鉱石掘りを一心に行った。




 マヒーユ様は少しなら許可を得ているといっていたけれど、堀った量はかなりのものだった。こんなに掘って大丈夫かなと後から不安になって、一度村に戻った時に確認したら、問題ないと村長に笑われてしまうのだった。


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