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番がほかの者を選んだ場合、心中したという記録がある。
メイリンの頭の中ではサーシャから教えてもらったそのことが浮かんでいた。
龍王は歯を食いしばってヨクウを逃してくれた。
そして…私と龍王はどうなるのだろう。
死さえ甘んじて受けようとしていたメイリンは心中もまた仕方のないことだと、受け入れるつもりではあった。
「メイリン…ここは窮屈か?」
握り締められた拳を更に強く握りしめ、龍王は問う。
「いえ。」
メイリンは穏やかに笑って答えた。
龍王は姿を消したかと思うと、メイリンの目の前直ぐにいた。
そして顔を近づけると、口付けでは無くメイリンの喉元を加えている。
メイリンは息をするのを忘れ、そのまま食い千切られることを想像する。
しかし、予想に反して龍王はただメイリンの喉元の皮膚を強く吸っただけだった。
龍王は喉元から唇を離し、一瞬メイリンの顔を見つめて次は口を奪う。
舌のザラザラとした表面を擦り合わせ、深く押し付けるような口付けだった。
少し前まではくすぐったかったその感覚が、今では快感へと変わってメイリンの思考を鈍らせる。
「…はっ…」
メイリンはそんな口付けから解放されると、息をするべく声を発する。
龍王はまだ足りないのか、メイリンの唇を指でなぞっていた。
「知ってるか?龍心を剥がす時はその痛みを和らげるために優しく愛撫して慣らすのだ。」
龍王はそう言い、メイリンを抱えて寝台へと向かった。
寝台に置かれると同時に、先程座れた喉元を龍王から丹念に舐められる。
それはまるで龍心を飲む前の儀式を模しているのではないかとメイリンは思っていた。
メイリンの首や喉を這う龍王の舌もまた、くすぐったさからそれとは違う感覚へと変わっていく。
龍王はメイリンの喉元を甘噛みした。
きっとこれは龍心を剥ぎ取る仕草を模しているのだ。
痛みは無く、ただ甘い刺激だった。
「メイリン、教えた通りにできるか?」
メイリンの耳元で龍王は囁き、ついでのように耳たぶを食む。
ちゅっと音を立てて龍王の唇が離れたかと思うと、メイリンは横たわる龍王の上へと持ち上げられていた。
入院が控えている最中風邪をひいてしまったので、少し早いですが更新停止します。
2、3週間後になりますが、あと20話ほどで終わりますので少々お待ちください。




