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後宮で暮らすようになったが、メイリンの番教育だけは後宮の中で続いていた。
教育係であるサーシャが高貴な身分であるということはメイリンも様々な勉強を経て察しており、今日はもてなすために気合いを入れて準備する。
お茶と茶菓子、それらに合った食器類を準備し、すぐにお出しできるようにお湯も沸かした。
庶民だったメイリンはそれこそお茶の淹れ方も分からなかったが、番教育が始まった一番最初にサーシャにお茶のもてなしについて教えてもらった。
今も色々な茶葉の淹れ方を教わっている。
他にも身分によってもてなし方が変わるなど、龍華国の貴族や宮中で働く身分なども事細かに教えてもらっていたが、今の状況だとメイリンには必要はなさそうだ。
そのことはサーシャに申し訳なく思う。
けれど、サーシャの教えてくれたことは龍王と話す上で役に立ったし、何より無知なことで龍王に呆れられるのではないかと思ってしまう臆病なメイリンの自信へとなった。
それにサーシャはメイリンのことを疎ましがる素振りをしない。
内心はどう思っているのかまではわからないが、メイリンはそれだけでとても救われた。
「お上手になられましたね。」
サーシャはメイリンの淹れたお茶を含み、優しく微笑んだ。
サーシャは時に厳しいことも言うが、基本的にはメイリンを褒めてくれる。
その優しい笑顔にメイリンは心から信用したい気持ちもあったが、この人も龍だと言う気持ちは捨てられず、罪悪感を感じていた。
メイリンも席に着き、自分の淹れたお茶に口を付ける。
メイリンはサーシャの褒められて少し安心したような柔らかな表情を浮かべ、そしてそのままの状態で椅子から崩れ落ちた。




