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30話



冒険者ギルド通り(仮)の散策を再開しよう。

ありゅうってどんなのか近くで見てみたいが、あの人混みに入るのは嫌なので、またそのうち見る機会もあるだろう。


ってことで散策を再開する。


冒険者向けの商品を扱うお店が多く並んでいる通りなだけに、何に使うんだろうっていうものが多くて面白い。

キャンプとかに使えそうってものも多くて、こういうファンタジー系が好きな人って結構いるから、そういうの好きな人にプレゼントするのに良さそうだよね。


お、あのフード付きのマント、使わないけど厨二心をくすぐるいいデザイン。ちょっと欲しくなるが、使い道がないので買うのはよしておこう。

シャドウに何に使うものかとか説明してもらいながら通りを歩く。


大分進んだところで、何かこう、雰囲気の違う場所に到着する。

檻があったりして、なんというか物々しい。


「シャドウ、ここは何を売っているの?」


「ここは、奴隷を売っている場所だ」


「ど、奴隷?!」


奴隷ってあの奴隷?OH、この世界 奴隷の売買あるんだ・・・。

いや、まぁ、自分の住んでいる世界でもかつては奴隷売買とかあったのは理解してるけど、かといって実際にそれをみるとなんとも言えない気持ちになる。


自分が何とも言えない顔をしていたのだろう。

シャドウが


「奴隷といっても、借金奴隷か、または犯罪奴隷だぞ」


「借金奴隷と犯罪奴隷?」


「借金奴隷はそのままの意味で借金が返せなくなったものがなる奴隷のことで、犯罪奴隷は軽犯罪を犯したものがなる奴隷だ。重犯罪を犯したものは危険なため通常は売買されず、鉱山などに送られてそこで奴隷として重労働を課せられる。あとは特殊奴隷というものあって、これは貴族や王族などがなる奴隷のことだな。

あとは・・・違法奴隷もある。ただ、この街では違法奴隷の扱いを禁止しているからな、ここに並んでいるのは合法的な奴隷だな」


「人権とかは保障されているの?」


「ああ、それは当然だ。借金奴隷も犯罪奴隷も奴隷から解放される条件を満たせば奴隷でなくなる。それに、故意に奴隷を傷つけた場合は主人が咎められ、奴隷を保護する仕組みになっているからな」


「奴隷って、どういう人に買われていくの?」


「そうだな、単純に労働力として買われていくことが多いな。

荷運びの要員であったり、屋敷の掃除などをさせたり、特に貴族や商人が買っていくことが多い、一般家庭では家政婦の代わりに奴隷を一時的にレンタルすることもあるそうだ。」


ほうほう、思ったよりもちゃんとしてるんだねぇ。

地球の歴史だと奴隷といえば歴史の授業で習った内容だけでも、ほら、ねぇ・・・。


そんな奴隷販売の一角を通り抜ける、たしかに悲観した顔をしてうなだれているという雰囲気ではないので、そんなに悪い扱いを受けているとことではないんだろう。


「従業員に悩んでいるなら、奴隷を雇うということもできなくはないぞ」


「うう、たしかにその可能性を話を聞いて考えたけど・・・」


考えたけど、なんとも踏ん切りはつきません。


「もし、何かあって、この街から離れる時に雇っていた奴隷の人をどうするのか?とか、そもそも奴隷を雇うってことがなんともかんとも、そんな経験してこなかったから・・・。」


だからといって、この街に生活基盤がある人を雇うということも何かあった時に問題が起きるだろう。

なにせ、いつでも聖霊であるシャドウがいる。

そして、イシュタル様もご飯を食べに来ることもある。そして自分は異世界人だ。

それを踏まえても安易な考えで誰かを気軽に雇うということは難しいだろう。


「まぁ、そう難しく考えるな。」


「うう、ご迷惑をおかけします・・・」


そんな話をしながら冒険者通りを歩き終え、お店に戻ることにする。

冒険者の使う道具とか興味深いものは色々あったので面白かったのは面白かった。

家族や友人の誕生日プレゼントとかこの世界のものを贈ったら面白そうなので、またウィンドウショッピングしよう。


冒険者通りから商店通りに抜ける小道を歩く、よく世界の街を歩くあの番組のような雰囲気だ。通りの向こうからは人の話し声や笑い声。

何を話しているかまでは聞こえないが喧騒がここまで響いてくる。

すれ違う人はどこかせわしなく歩いている


「っわ!!?」


いきなりシャドウにつないでいる手を引っ張られて抱きしめられてるんですが!!?


「ふぎゃっ!!」


と、同時になんか声と倒れる音。

心臓ドキドキするのを抑えながら声のした方を向けば、頭まですっぽりとフードを被っている子供かな?の倒れている姿。

シャドウを見ればその子供を睨みつけているお顔。


「え・・・っと、シャドウ?」


何事?


「スリをしようとしていたのでな、驚かせてすまなかった」


「いえ、それは全然。むしろありがとう」


で、そのスリの犯人がこの子供ということか

シャドウが子供の来ている服の首根っこを掴んで立ち上がらせる。


「・・・・ミツル。すまないがこれを店まで連れて帰る」


クタッとしている子供はこけた時に打ち所が悪かったのか気を失ったのかな?

シャドウが難しい顔をしているので何か理由があるのかもしれない。

それに、気を失った子供を放置するのは気がひける


「うん、わかった」


改めて差し出された手を繋ぎ、もう片方の手で子供を小脇に抱きかかえるシャドウとともに、足早に店に戻る。


店に戻って、二階の空いている部屋にカタログからベッドを選び出し子供を寝かせる。

シャドウが子供の着ていたフードを取り去って、ため息をつく


「この子がどうかしたの?」


難しい顔をしているシャドウに何か問題がある子なのだろうか?と気になり聞いてみる。


「この子供は・・・妖精と人の間の子だ。」


「妖精と人の間の子、何か問題なの?」


「ああ、ミツルは知らないのだな。妖精と人の間の子は本来は妖精として育てられる。だが、この子供は妖精として育っていない。たまにあるのことなのだがそれは妖精が聖霊に許しを得て人として育てるのだが・・・。」


「その許しを得ていない子供ってこと?」


「それだけならまだいいが、これは孤児だ、親とはぐれたか。死に別れたか」


「孤児だってわかるの?」


スリをしようとしてた子供ってだけなのに?


「妖精と人の間の子には常に親である妖精がついてる、が、これにはその形跡がない。間の子は妖精と契約しなくても魔法が使える。その魔法は人の使う魔法より強力で危険だ。

悪事を行う者が子を攫い善悪の区別を教えず、洗脳することもある。」


運良くそういう輩に目をつけられることなかったってことか。


「詳しくはこれの目が覚めてから話を聞かなければわからないが、すまない。

面倒ごとを連れて帰ってしまって」


「ううん、いいよ。気にしないで。シャドウは悪くないんだから。

よし、目が覚めたらどう見ても汚れてるし、お風呂準備してお風呂に入れちゃおう。

あと、ご飯も作っておくね。シャドウはその子を見ててあげてね」


この店に入れば安全は保障されているからね。

シャドウと子供を部屋に残して、部屋を出る。


さて、お風呂にお湯を張って、なんか消化に良さそうなものを作ろう。

・・・なんか、この世界にきて、ある意味初めてのトラブルっというか、ファンタジーな出来事じゃない?

不謹慎ながらちょっとワクワクしてしまい、なんかこちらこそごめんなさい!!






読んでいただきありがとうございます。(*^^*)


さて、新しい登場人物が出ましたね。

妖精と人の間の子。

人はエルフでもドワーフでも獣人でも竜人でも人なので、どの妖精とどの種族の子供かは次回、判明しますよ~。

お楽しみに~(^o^)

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