空×友情
いつだかの曇天とは違う、雲一つない蒼空。そういえば、我心から異力をもらった翌日にも、同じように空を眺めていた気がする。
学校の屋上なんかよりずっと高いこの場所で、もう何の悩みも抱えずに。
「そういえば…試合さぼっちまったな」
「出たかった?」
「いや、むしろ清々してる」
「本当に?」
「あんな状態で試合出て優勝したって後悔するだけだ」
「へぇ…」感心するように我心が見やる。身体を預けていた手すりを勢いよく押して前に飛び出た。
「ただ1つ気がかりだとすれば…お前と勝負できなかったことだぜ」曖昧な表情を浮かべる我心。そして一言ぼそりと呟く。
「……いくらでもしてあげる」
「は?」
「勝負ならいくらでもしてあげる、これから」
「……そうだな」柘榴は久々に笑顔を見せた。
「今度は正々堂々と実力でさ!!」
「うん。なぁ柘榴?」
「ん?」いつも名字でしか名前を呼ばない我心に違和感を覚える。
「何で俺を許せるのさ」苦笑いをしながら我心が問う。
「決まってるだろ?解決したことに敢えてネチネチするような奴にはなりたくない」
「それだけ…か」いつもの口癖を我心が真似る。
「いや…」そしてニッと笑い空を見上げた。
「お前と…友達になりたかったのかもな」
END
秒速100mはこれにて完結です。御愛読ありがとうございます(^O^)
これからは秒速200m……つまり二巻として書いていきます。二巻では我善がもっと食い込んでくる予定です。よろしかったらそちらもお読み下さいV(^-^)V




