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秒速100m  作者: 楼榮 槐
1巻
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23/23

空×友情



 いつだかの曇天とは違う、雲一つない蒼空(そら)。そういえば、我心(ガシン)から異力をもらった翌日にも、同じように空を眺めていた気がする。

学校の屋上なんかよりずっと高いこの場所で、もう何の悩みも抱えずに。

「そういえば…試合さぼっちまったな」

「出たかった?」

「いや、むしろ清々してる」

「本当に?」

「あんな状態で試合出て優勝したって後悔するだけだ」

「へぇ…」感心するように我心が見やる。身体(からだ)を預けていた手すりを勢いよく押して前に飛び出た。

「ただ1つ気がかりだとすれば…お前と勝負できなかったことだぜ」曖昧な表情を浮かべる我心。そして一言ぼそりと呟く。

「……いくらでもしてあげる」

「は?」

「勝負ならいくらでもしてあげる、これから」

「……そうだな」柘榴は久々に笑顔を見せた。

「今度は正々堂々と実力でさ!!」

「うん。なぁ柘榴(ザクロ)?」

「ん?」いつも名字でしか名前を呼ばない我心に違和感を覚える。

「何で俺を許せるのさ」苦笑いをしながら我心が問う。

「決まってるだろ?解決したことに敢えてネチネチするような奴にはなりたくない」

「それだけ…か」いつもの口癖を我心が真似る。

「いや…」そしてニッと笑い空を見上げた。

「お前と…友達になりたかったのかもな」



END





秒速100mはこれにて完結です。御愛読ありがとうございます(^O^)

 これからは秒速200m……つまり二巻として書いていきます。二巻では我善(ガゼン)がもっと食い込んでくる予定です。よろしかったらそちらもお読み下さいV(^-^)V



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