渡里天音は帰りたい
朝がかりの浴場には煙が白く泡立つ。健やかな風が窓のほうから光と遊んでやってきて俺を優雅にもてなしてくれた。
「こんなゆっくりできる日々はいつ以来だろうか。そういえば昨日も入っていたわ、この風呂に」
窓の向こうには月を輪切りにしたような半球のドームが偉そうに建っている。いつかの夜はあれが騒がしく色々光っていたもんだったが、最近は太陽光、朝日までも宝石ぶって返すから実に静かなものである。じっと見ていたら酔ってきた。
「浦嶋さん。もう一時間くらいお風呂に入ってますけれど、大丈夫ですか?」
「大丈――ぶくぶくぶくぶく……」
「え? 入りますよ!――ってのぼせてる!」
ガラッとメイド服のツインテールの子が入ってきて、その幼い声で風呂場を響かせた。
「違う! 溺れてるんぶくぶく!」
「一緒ですよ!」
俺は例のごとく、春か冬だったかの秋刀魚の水揚げのように浴槽から持ち上げられ、夏だったか秋だったかのブリのごとくパチパチと床の上に暴れた。ちゃっかりメイド少女のミニスカートの中を覗いた。ドームよりも眩い色をしていた。
メイドは「こら、ふざけていないでください」と冷然と冷水を俺に浴びせてブリは冬が旬だと思い出させてくれた。今は夏でした。鮎です。
42度の湯船にもミニスカートにも懲りて、俺はびろんびろんとタオル広げて身体拭いてさっさと風呂から上がった。メイドはびちゃびちゃになった洗面所をモップで拭いてました。
「それ、俺のバスタオルでは」
「何を言ってるんですか。薬飲んでおきます?」
「それだけは勘弁を」
「さっさと顔を洗ってください」
「そうだな」
スポンジみたいにやけに柔らかい蛇口を捻って顔を濯ぐ。どっかのひろゆきのどうでもいい話が頭に過って、それがうるさい気がしたから、それも濯ぎ流し、どこだどこだと蛸の足のようにタオルに迷う手を、メイドが「はい、どうぞ」と出した肌触りがいいのを甘んじて掠り、神秘的な日和山に触れた。するとメイドはまるでめんこのように俺の手をバチンと叩いて吹き飛ばした。
「浦嶋さん。いいかげんにしないとお嬢様に云いつけますからね」
「大丈夫、あと一回なら大丈夫だろ? ドレイモンドグリーンだってまだあと一回なら出場停止しないからな」
「どんな理由があろうと次やったら問答無用で報告します」
「わかった! もうしない」
俺は神父から指輪を受け取るがごとくタオルを掴み取った。眉から雨降る目のフロントウィンドウにはメイド少女のうんざりした顔がぼんやりと映った。
「はぁ、それならいいのですけど。浦嶋さんはすぐ忘れますからね」
「おい、そんなに性格悪くないぞ。俺は約束だけはだいたい守るんだ」
「いつもそう云うだけです」
「ははは、なにをそんな」
「だって浦嶋さんは――」
俺が軽く笑いながらタオル拭いた顔をあげると、白い髭が生い茂る皴だらけの爺さんの顔が鏡にあった。その顔は絶句した。
「――お爺様ですから」
どうやら俺、浦嶋理はおじいちゃんになってしまったらしい。なるほど道理で朝風呂が色々と面倒だと思った。
「それに天保山に登りたくなると思った」
「させません」
ゴームズの腕も今頃メイドに振り落とされた。メイド少女はお淑やかな真顔の奥に怒りを潜めながら、「ほら、もう忘れてます」と俺を年寄扱いした。
「若い頃は登山が好きだっただけじゃ!」
「セクハラはセクハラです。どっかの松本とかと一緒に追放しますよ。それに浦嶋さんは部屋に籠ってゲームばっかりしてました」
「そういえばそうだったな……あはは」
俺は皴のせいか引き攣ったかわからなくなった笑みを、今日もメイドに引きずられ、朝食への長い廊下を渡るのでした。ほんとうに長いので、今日も「朝飯はもう食べたぞ!」と感を冴えわたらせるも、このメイドに冷たく「ほんとうに呆けてます?」と返されるだけであった。腹が減っているのに運動させられるのは矛盾している気がするぞい。
ここはどこかにあるらしいとても大きなお屋敷。モダンな洋館で、庭に森が生い茂る、夏にできたばかりの新築だ。髭が痒い。どういうわけか俺はここに住むこととなって、両手の指じゃ足りなくなってきたくらいに日数が経った。背中も痒い、森の蚊に刺されたか。
なんでもドイツの凱旋門から着想を得たらしい食堂の大扉が開いて、メイド少女が「よいしょっ!」と頑張って押して、若干ゾルディック家でのゴンかとも感心しながら、儂、間違えた、俺は中へ入った。
それはそれは日の入りの心地よい、長方形が広がっている。天使が女性に手を伸ばす絵、でかいジジイが子供を食ってる食欲が失せる絵、あとどこが顔なのかなんなのかわからん絵など、どこぞの高そうな絵画が数点。もはや絵なのかなんなのかわからん、明らかに子供の落書きらしいのもいくつか。とにかく儂、間違えた、俺は目の前に面構える面長の机、その顎らへんにある重厚な椅子へ腰を掛けた。
「ふぅ~あっ、机にバンクシー描いてあった!」
「そんなわけないでしょう?」
この椅子に座るとどうしていても怖ろしい一言目が降ってくるから、先に話すも、二言目も同様怖ろしい。彼女の危険性を知らせたバンクシーに、俺はもっと前から警告してくれと懇願しつつ、長い机の向かい、そこにいるお嬢様――霞京子と顔を合わせた。霞は「ふふ」と不敵な笑みを、いや、そのように映ってしまう純粋な笑みを見せる。あれは自分では優雅に思っているが、俺にとっては大層恐ろしい。
「どうかしました?」
「いや、なんでもなが、が、が、がい!」
また気づかれてしまっても怖いからどうしようもない。悪いようで都合よくある髭で顔を隠すしかない。
毎朝、あの若そうなお爺さんの古時計がカタコトと、鋭い針が八時を刺す頃になると、のぼせた頭もひっくり返るこの食堂が、彼女が待っている。彼女は何も話さず、単に幸せそうに俺をじっと見つめるだけだ。俺がキョロキョロとして、焦っても顔色一つ変えず、俺を満足そうに見つめる。朝日に照らされる彼女の白い顔は、いや、暗闇の白い顔が怖いのではなく、白そのものが怖いと知らせる。彼女が妖であるからと。
メイド少女が食事を運んできた。俺の前に赤、緑、黄、色々並べた。その色々も青や紫も混ざれば、虹のようで、これを美しいと啜り笑う彼女に胃は縮む。
大概、俺は好きなものだけ食べてあとは残す。これっぽっちの小さな鴨肉と、コーンスープと、サラダだ。味は気の不味さを蕩けた頬が面白がるくらい美味だ。それと味気ない。雰囲気、嗜みが際立つような飯でもあるから、性に合わず、さらに毎食こんな感じだから落ち着かない。一方の彼女は積極手に色々なものを入れて、とくにどっかのジャングルの民族でも手を付けなさそうな謎の青いサラダ、紫の肉を沢山。美味しそうかどうかは、わからない。彼女はつねに俺を見ては笑っているから。
「やっぱり虫料理は美味しいわ」
美味しいらしい。てか虫だったのか。霞京子は偏食だった。
ナプキンで口を擦る。一連を食べ終えると執事がどこかからやってきて霞京子に話しかけた。
「お嬢様、今日はいかがされますか」
「そうだね。そろそろあの件を片付けるわ。ずっと病院にいさせては可哀そうだもの」
「あそこの副大統領が目を光らせています。お気を付けください」
「あら、まだあっちの件で忙しいのでしょう?」
「それがですね……」
なんか物騒な話をコソコソとし始めた。恐らく俺みたいな平凡な人間が聞いちゃいけない話だ。霞京子と一緒に暮らすようになってこういう話を近くでされることは珍しくない。どうにも彼女は、俺は全く知らなかったが、いつの間にか権力者になっていた。うんぬらって市の王様とコネクションがあるくらいには力を持っているらしい。
「じゃあ今日は止めようかしら」
「ではいかがなされます?」
「そうね。特にすることもないし、浦嶋さん次第ね」
「そうですか――」
執事がギョッと俺に振り向いてズタンズタンと寄ってきた。この執事、妙に迫力がある。椅子から転げ落ちそうになった。
「――浦嶋さん。うむ?」
「はい?」
「今日、調子悪くありませんか?」
「うっ――ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
どこかにあったありもしない記憶がフラッシュバックした。椅子からひっくり返った。
「やはり調子悪そうですね。お嬢様、浦嶋さんは今日、調子が悪いそうです。仕方がないですから例の大統領の暗殺案でも計画しましょう」
「そうなの。じゃあ仕方ないわね」
「ええ、仕方ありません。なので例の大統領の暗殺案でも計画しましょう! では資料を取ってまいります!」
執事はルンルンとスキップしながら食堂を出ていった。相当、その大統領が嫌いなのか、それともサイコパスなのか。真実は知りたくもない。
とにかく俺はなかなかあがらない老いた身体を起こそうとした。すると天使のように彼女がこちらに来て、実際に逆行が彼女を照らして、それっぽく見えて、彼女は俺に手を伸ばした。転んだ亀のごとくどうしようもないから俺はその柔らかい手を握る。
「浦嶋さん。まるでお爺さんみたいね。ごめんなさい、私がそうしてしまったから。でも大丈夫よ――お爺さんになっても私はずっと傍にいるから」
その顔は深淵じみてどれほど美しいかわからない。そこにあるであろう笑みの意味も種類も。
彼女は俺を起こすとさっと食堂を後にした。彼女からすれば何事もない日常だったろうか。彼女は俺の胸の中には鉛のようなものを今日も植え付けてしまっているのに。
俺はそこにいる女性から見た天使も同様ではないだろうかと、絵画の中にいる彼女に縋りつきたくなった。
ここにある自室は広い。どこかのホテルのスイートルームくらいに広い。ここなら何人か女の子を召喚して好き勝手出来るくらいには広い。そんな元気はなぞって髭のごとくないが。
十字の窓からは黄緑の芝生が夏の風に波なぞる中庭が、その向こうには果てしない森が。深緑の孤島、そんなところだろうここは。
色々と整理をつけなくてはならない。まずなぜ俺がここにいるのか、霞京子と一緒になったのか――わからない。気づいたらここにいました。誘拐されたらしいです。霞京子はそう云ってました。あまり信じると気分が悪くなるので気にしないようにした。
次に説明しなきゃいけないのは、ここがどこなのか――わからない。実はパソコンが部屋にあって検索はできるのだが、マップだけはどうしても繋がらない。ちなみにyoutubeとかは繋がったから、カノンアマネにコメントで連絡しようとした。返信は来なかった。配信もやっていたからそこでもコメントした。無視された。あと、編集ソフトや機材はなぜか自室にあったから、たまに実況した。配信もできて「実は今、どこにいるかわかんないんだ。えーっと、誰か俺を知ってる人、見てませんかね?」と暗に天音に連絡しようとしたものの、やっぱり天音は見ていないようだった。あの天音め。俺に興味なしかよ。俺よりチョコミントのほうが好きなのかよ。
最後に説明しなきゃいけないのは、これからどうするのか――とりあえず寝る。寝るしかない。脱出しようとも考えた。意味不明にこんな場所にいて、腹が立って。あの樹海が怖ろしくてそんな度胸ありません。果てしないし、それにたまに森から狼とか猪とか、よくわかんないうねうねしたのとか、うーうー呻く全裸禿がやってくるし、執事がそれらと大乱闘するし、勝つし。
こうなったら寝るしかない。特にすることもない。できることもない。それに――
「浦嶋さん。ピザとマガジンをお持ちしました。入りますよ」
「それに好き放題できるし!」
実はこの自室はゴミだらけでした。この浦嶋理、攫われたくせに満喫しているのであった。メイド少女は溜息一つ、ピザと分厚いマガジンを理に渡すと、せっせと掃除をし始めた。ぶつぶつと「お嬢様はいいですけど、毎日掃除させられる私の気持ちも考えてほしい」と呟きながら、そんな声もガミガミモチモチとベッドに横になりながらピザを食べ、マガジンを読む、自堕落ジジイには全く掻き消されてしまう。
「あっ、メイドさん。今日、オブリビオンのリマスター発売するから買っといてね」
「ぐぐぐ……わかりました」
「あとついでにポテチね」
「このクソジジイ……」
「なんか云ったか? メイド?」
「わかりま~したっ!!」
メイドはゴミ山に転がるポテチの残骸を蹴り飛ばした。それがたまたま理の頭に被さって、そこからありとあらゆる虫が飛び出すと、その顔を這いずり始めた。理は「うぎゃああああああああああああ!」と叫び、メイド少女はその声の大きさを笑って「ざまあみやがれぇえ!!」と吐き出した。
「どうにかしろおおおおお!」
「あっ、お嬢様に呼ばれちゃった」
「おい、待て! メイド、メイドおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
俺の悠久はこうしてひびが入った。メイドに見捨てられた俺は虫を駆逐するしかない。そう暴れたら、虫がお前も虫だろうと言わんばかりにうざったらしく、散らばりどこかに隠れた。俺はついに汚い部屋をどうにかしなくちゃいけなくなった。
この屋敷に相応しいそれは大きなゴミ袋に、俺はありとあらゆるゴミを詰めていく。その一個一個がつまらなく、平和な、充実していた日常。ただゴミを片付けるだけなのに、それも意味が変わってきた。この屋敷に閉じこめられてこんなに月日が経ったのかと気づかされる。
それはここに気づいてからまもない日の夕食。雲一つない満月の夜だった。机にはフライドチキン、ステーキ、唐揚げなど俺の好きな料理が並んでいて、エプロン姿の霞がニコニコとまた他の好物を運んできていた。後ろでメイド少女が親指の爪を齧りながら俺へ眼光尖らせていたのは理不尽だった。
一連の鮮やかな皿を置き終えると霞は座った。俺は長い机を挟んで霞と食事した。いいや、できなかった。霞の正真正銘の少女らしさがどうしても可愛らしく、すでにどう足掻いても怖ろしかった。反証する日々を置いても、食べ物の中に毒でも入っているのではなかろうかとさえ、疑っていた。
そうであっても好物ばかり、それに空腹だった。しばらく、鳴った胃とは真逆の俺の顔を気にして、霞は心配そうにした。
「浦嶋君。薬の副作用かしら。食欲が出る薬もありますけれど――」
「わ、わぁ、美味しそうだァー」
「真っ白ですよ。やっぱりお薬を――」
「もごもご! うぎぁっがっが! オエッ! ウマイ!!」
「嗚咽してますけれど……美味しいようですね。うふふ」
実際に美味しいから嫌だった。胃と精神で食ったものの可逆反応が襲って、なぞった舌をまた逆からなぞってまたなぞり落ちる。そうしても美味しいからさらに気分が悪かった。
俺はその数日の間にすでに限界だった。霞の言った通りの、ドームの副作用だか、そこで飲まされたらしい薬の副作用だか、単に自分がおかしいのか、よくわからない。この樹海に閉じこめられ、それも閉じこめられたのか、快適な生活に満足出来たり、それを恐れたりしてしまう。その忙しさと気の混乱、とくにその数日はそういった色々な感情が入り乱れ、頭が爆発しそうだった。時たま来るそれが霞とのこの食堂にて必ず襲い掛かり、またそうなりそうだったから苦しく、しかし彼女の美しさ、健気さはずっと見ていたいという気持ちもまた上書きしてくる。強烈な不安と高揚、あるいは安心が同時に襲い掛かってきていた。
俺はその結果、あのあまりに微笑ましい彼女を穢そうとした。揺れた気の天秤がこのときそう差し掛かったからだ。俺は彼女の微笑みの、その唇の間から掠って舞った息に紛れるように、心情を激白した。
「霞、お前は一体、何者なんだ。どうして俺はこんなところにいる? いつになったら帰れる?」
彼女の顔はこの臭い息に煽られたろうか、途端に笑み綻び固まった。食器の鳴き声、外の風、残る外の虫の声さえ止まった。まるで彼女に従うように。俺はその時が怖くなってきた。彼女の無言の圧力が時を止めたように、俺の命さえ止めかねないと、あるいはそのままずっと止まったままかもしれないことを。
辛うじてか、俺はその震える様に、彼女は勘付いたろうか。冗談めいて苦笑し始めた。そうしてイデアにしかないナイフで肉をすらりと弛みなく切った。
「私が浦嶋君を攫ったのよ」
言動行為悪びれなく、彼女は日常会話と見分けもつかないほど自然に云った。俺は初めて彼女の深層に触れた。その美しさが深淵にさえ研ぎ澄まされていると知った。あれには逆らえない。そんな気力も起こらない。
彼女はそれでいてまた美しい。時としてどこにでもいる少女になり得る。俺のどうしようもない心情を察したのか。可愛らしくまた微笑む。
「だってあなたのことがどうしても好きだったから」
幸せを噛みしめる彼女のその表情は俺の無数にあった気持ちの全てを吹き飛ばすには十分だった。彼女は強烈なまでに恋する乙女でしかないのだから、何の問題があるのか。俺もまたこのときからそうだったのなら。
それからの毎日はわりと好き勝手に過ごしていた。霞京子は寛容だった。のんびりと寝たり、屋敷にあった書物を漁ったり、たまに樹海を探索したりしていた俺を気遣って、ゲームや漫画、ラノベなど俺の好きなものを運んできた。俺は遠慮した、子ども扱いするなと。そしたら彼女は「わかった」と云いながらその数日後に、広い庭に映画館、ショッピングモール(アンドロイドが経営?)、カスミーランド(仮)などを建ててしまって、なんか申し訳なくなった。彼女は「思う存分、デートしましょう。遊びましょう」とニコニコして、暇こそなくなったものの、彼女は今度「あとはホテルだけね」と本気で囁いたから怖くなった。
結局、ホテルは建てられなくなったし、俺はとうとう面倒くさくなって部屋からあまりでなくなったから、すでにカスミーランドも蔦に巻かれ野獣の巣と化してしまった。外に出なくなったのは単に歩くのが怠いのと、さっきもそうだったけれど、メイド少女が欲しいものを運んできてくれるからそれだけで十分と気付いた。それも最初は遠慮しながらだったものの、今はもうなにを遠慮する必要があるのか、全く分からん。
それにしてもこんなに月日が経っていたのか。ゴミ多いな。
「それ、昨日の分だけですけどね」
「メイドいたのなら手伝えよ!」
「……わかりました。その前にお爺さん、間違えた、浦嶋さんに朗報です」
朗報と言いながらもメイドは残念そうな顔をした。全く期待できない。その気にいらない顔の下に、お盆があって、その上に水の入ったコップと紙の上になにやら怪しい錠剤が並んでいたから、余計に期待できない。俺の顔は引き攣ったろうか、メイドは途端に嬉しそうに口を開いた。なんだこの表情豊かなメイドは。
「浦嶋さん。やりました! お嬢様がついにやったんです! 薬ができたんです! どっかの黒っぽい人達に依頼していたものが完成したんです!」
「ええ? 薬? いや、俺はどこも悪くないぞ」
「なぁ~にを呆けてらっしゃるんですか。いえ、その呆けも治るんですけどねっ! この薬はですね、なんと、なんと! 後ろから鈍器で殴った後にこの薬を飲むと若返る薬なんです!」
「……え? 後ろから鈍器で殴ったあとにこの薬を飲むと若返る薬?」
「そうです! 後ろから鈍器で殴ったあとにこの薬を飲むと若返る薬です! これでそのお爺ちゃん病が治りますねっ!」
メイドはそれはそれは膨らんだ大きな棍棒を取り出した。嬉しそうにじりじりと俺に寄ってきた。なにかその笑みの奥には憎しみめいたものを感じる。というか殺意を感じる。
「えっと、待て」
「待ってたら寿命が来ちゃいますよ。やだ~」
「メイド少女?」
「おらあああああああああああああああああああああああああああ!!」
振り落とされた棍棒、強打した頭。辛うじて原型を保っていたらしい頭蓋骨。俺は逆らえず、メイドにそれっぽい薬を飲まされ気絶した。部屋のどこかに隠れていた虫もこれには阿鼻叫喚。颯爽と部屋から飛び出し、逃げた。逃げたところを廊下の向こうから、残像の執事が駆け抜け始末していた。暗転する視界の中で見えた、悪夢はそんなものだった。それと、
「ドームの中で何度も青春させたせいでこうなったんだってお嬢様は嘆いていました。ドームの副作用に気づけなかったって。私は勝手に歳をとったこのクソジジイが悪いと思いますけどね。もう一発くらい殴っても死なないかな? 毎日、こき使いやがってぇ~」
二発目は痛覚なく、触覚なく。ほとんどの暗闇が揺れて気づいた。痛くないからなんとも思わない。とはいかない。目が覚めたらただじゃ置かない。あと俺は微かに霞のせいだろって、霞のせいだったかって、悔しくなった。
それが目が覚めても覚めた気分とならず。綺麗になった部屋の鏡に映っていたのは変わらず髭ジジイ。ちゃんと後頭部がまだまだ痛い、髭ジジイだった。
「おい、これはどういうことだ。効いてないぞ」
「え、あれ? そんなはずは」
「まさか嘘をついて俺を殴ったのか?」
「いや、そんなことは」
正直、俺は若返ってないことに怒っていない。それを理由に合法的にこのメイド少女をどうにかしてやろうというだけだ。俺はメイド少女を壁際に追い込む。カルデナスをリングの端に押し込んだ井上尚弥みたいに。俺は気迫だけだが。
「あれ、おかしいですね。ちょっとお嬢様に確認を――」
「いいや、逃がさない。そうやって言い訳して証拠を消すつもりだろ」
「なわけないじゃないですか。私はメイドですよ。信じてくださいよ」
「……二回殴ったよな」
「……あ、バレてました?」
「よし。覚悟はいいな」
「ぎゃあああああああああああああああ!」
俺は例のごとく、合法的に合法的なことをしようとする。人間とは不義な輩に対して非情になる生き物なのだ。すなわち相手がやったのなら自分もやってもいい、やり返す。そういう理由だ――ということで俺は、メイド少女の脇、くびれ、あと足をこしょこしょした。すごく擽った。
「ふへへへへ、ふえ~~ん!!」
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」
「ふひゃひゃひゃ! ひゃん!!」
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」
「うわーん!」
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ……あ」
「ひゃひゃ~ん……あ」
その扉、目を眼開きにして俺たちを観察していたのは――まごうことなき霞京子だった。とんでもない気迫で俺たちをなお睨んでいた。
「お、お嬢様、これは違うんです! 誤解です!」
「浦嶋君?」
「浦嶋としてもメイド少女が言っていることを信じたいと思っております」
「当事者でしょう?」
とにかくメイドはほぐれたメイド服を整え、できるだけ整え、釈明する。俺はとりあえずそれを外から眺める。他人事のように眺める。しかし霞京子の眼光は俺を離さない。目の前で必死にあれこれ言うメイドより、後ろにいる俺を許していない。
そもそも俺がメイドと何をしようが構わないはずなのに、なぜ霞京子がこんなに怖くなっているのか。いや、考えずともあの真っ赤な眼光には嫉妬が、愛憎がギラついている。それにこの毎日の内に浴びた、霞からの愛情はそれそのもの。ただ、それは言葉になっていない。しらばっくれたい。できない。怖い。
この絶体絶命の大ピンチ、そこにスタスタとやってきたのは救世主。執事だ。しかし様子がおかしい。何か、慌てた様子だった。
「お嬢様! お嬢様! 大変です! あっちを、門を見てください!」
「門?」
執事が指差した廊下の窓の向こう、霞京子がそこを覗くと――三人の影。それと大砲。大砲がこっちにむかってぶっ放された。弾が放物線を描きながら広大な庭を越え、ズトンとどこかにあたって、建物がわずかに揺れた。
三人。学ランと真っ赤なハチマキを付けた、まるで応援団長みたいな大男。大砲に寄りかかる金髪リーゼントのアロハシャツの、まるで、まるで変なチャラ男? 短パン半袖に小顔がサングラスに隠れている小さい少女。その三人が屋敷を睨んで仁王立ちしていた。
彼らの奥からもう一人、姿を現す。麦藁帽子に髭眼鏡、見たことある制服の少女だ。彼女も仁王立ちして屋敷を睨んでいる。
「ふっふっふ。ついにここまで来たね」
「いやぁ、ほんと遠かったよ。富士山の麓だもん。遠いよ」
「マジでそうだポヨな。ごほん。真夏に樹海はきつかったわ」
「よし、もう一発いってやる! お兄ちゃんをよくも誘拐しやがって」
「え? もう一発? 樹希ちゃん、まさかそれ撃っちゃったの? ダメだよ! 危ないよ! 二人とも止めなかったの?」
「そういえば撃ってたな」
「そうポヨな。どうせあたってないし、いいだろ」
「そういう問題じゃ……」
なんか言い争い始めた。うーん、なんか見たことある図体が並んでいる。あれってもしかして。それはそうと霞が執事に色々と命令して、執事が何か近未来的なロケットランチャーみたいなものを、光ってるデカい筒状の何かを運んできた。
「まぁじゃあいっか」
「そうだよ。どうせ当たんないよ」
「はい、入れた! いっくぞぉー!」
「待て待て。俺が火をつけるポヨ。危ないから」
「あっ、そうだ、どうせなら――おい、金髪。アノハタツラヌケエ」
「俺のことポヨ?」
「もぐもぐ。蛇のかば焼き美味い」
「そうだよ。ほらあの旗だよ――」
「モタモタしすぎっ! つけちゃうもんね!! えーい!!」
「おい待て、理の妹! 射程がまだ!」
「あっ」
一同、大砲の玉を見上げた。それはそれはとんでもない勢いで、恐らくさっきの倍以上の火薬を入れたのでしょう。今度はさっきより遥かに気持ちよく空を駆けて、そんでもって――あれ、こっち真正面に飛んできてね?
「浦嶋君!」
「いや、マジかよぃ!」
迸る砲弾、それが屋敷を破壊すると一緒に霞京子が立ち尽くす俺を庇おうと飛んできた。
そのまま砲弾は向こうの壁まで穴を開けて落ちていった。俺は霞のおかげで助かった。霞が抱きついてくれたおかげで助かった?
「浦嶋君……浦嶋君の匂い。ふふふ」
「霞……さん?」
「あっ。ごほん。ケガはないかしら?」
「今更だぞ」
「ふふふ」
怖い怖いとばかり思ったが、嬉しくニヤつく少女は今までの霞とは違う、純粋無垢だった。蛸のように離さないところ以外は。もう少し優しくしてほしい。
砲弾がまだ飛んでくるかもしれないと、せっせせっせと近未来的バズーカになんかよくわからんエナジードリンクみたいなものを注ぎ込む執事のせいで気づく。と警戒して、門を見ればすでに姿はない。それに安心したくもなった束の間もなく、空いた穴からビシビシと軋む音がした。そこを警戒していると、
「浦嶋君。ふふふふ」
「あの、さっきから抱きつきすぎ! てか痛い!」
「こんな機会じゃないとこんなことできないですから」
「そんな場合じゃないだろ」
若干イチャイチャしてしまっていると、ひょいっとその穴から姿飛び出してきた。ぐるんぐるんとその影は宙を三回転して、ギニュー特戦隊みたいなポーズをして着地。麦藁帽子がコトっと落ちた以外は完璧な登場だった。その少女はやってしまったと、悔しがりながら麦藁帽子を拾った――その顔がはっきり見えた。少女はまた霞京子に気づくと、はっきり言い放つ。
「理君はどこだぁー!」
まさしくその子は渡里天音。どうしてか髭眼鏡をしているが、声からしても雰囲気からしても渡里天音だった。天音は今にも霞に掴みかからんかぐらいの気迫、はあまりなく、どこかふざけた、くだけた感じに「どこだぁー? どこだぁー! どこぁあ~?」と叫んでいた。
すると天音は俺と霞に気づいてこっちにやってきた。
「あの、霞さん? 霞さん? おーい」
「浦嶋君。ふふふふ。離さないわ」
「霞さん? おい、誘拐犯! ジジイに抱きついてないでこっち見ろぉ~?」
「む? あら、渡里さんじゃない。何をしに来たのかしら?」
「あら、じゃないよ! 理君はどこにやったぁ!」
「理君? そうね、私から浦嶋君を引き剥がそうとする気なのね。渡さないわ! 絶対!」
霞は俺を抱きしめて離さない。霞はあまり力が無く、温かく柔らかくいい香りだ。その艶めかしさや可愛らしさで俺を離さない。だから思わず下心も芽生えそうなところ、天音はなんだこのジジイ、見たいな気持ち悪がって俺と霞を見ていた。
「渡さないわ! 浦嶋君は!」
「浦嶋君? その人、ジジ――お爺さんだよ。なんか女子高生にニヤついてるけど、ジジイだよ」
「ジジイじゃないわ! 浦嶋君よ!」
「え? 理君? どう見てもお爺さ――ジジイだけど」
「ふふ、あなたみたいな天然猿には分からないのね。浦嶋君のことを」
「なっ! 誰が天然だって! それは言いすぎでしょ!」
「天音、そっちじゃないだろ。猿のほうだろ」
「たしかに。猿も言い過ぎだよね! って、その感じ、ひょっとしてホントに理君??」
「ふふ、渡さないわ」
ようやっと天音も気づいたらしい。たしかに俺がこんな髭の爺さんになっていたらわからないだろう。これでやっと俺はこの樹海から脱出できる。この毎日、ゲームや漫画で遊んで寝るだけの自堕落で、頼まずとも一流のシェフの豪華な食事と頼めばなんだって食べさせてくれる、舐めてくるメイド少女と立場を利用してたまに戯れたり、実は毎夜霞が夜這いしてくるけれど恥ずかしがって帰っていくのを楽しむ、この最高な生活からおさらば――なんか、勿体ない気がしてきた。あれ、この生活、天国だよな。やっぱり。え? 平凡な実は超カリスマゲーム実況者で、バカ力の天然猿ヒロインとハチャメチャする意味不明な日常に戻るの? え? この生活のほうが楽でよくないか――天音は俺の老いた顔をじーっと覗き込んで真相を暴こうとしていた。
「理君? 救いに来たよ? うーん? あっ、たしかにここの黒子とか理君かも! 理君! 救いに来――」
「ほぇ? なんのことじゃ? オサムクン? なんじゃそれは。儂は襟俊衿男だぞい」
「えっ? 理君でしょ?」
「よくみなさい。このジジイがどこぞのカリスマイケメンゲーム実況者に見えるか? 思いっきりヨボヨボ顔に原型が無いくらい皴だらけの小綺麗なじいじじゃよ」
「たしかに言われても見れば、ただのジジイのような――」
「理君は渡さないわ!!」
「えっ、霞さん? 理君? やっぱりこの人が理君じゃ?」
「そんなわけないじゃろ! どうみてもジジイじゃろ! どうしたらジジイと高校生を間違えるんじゃ! 呆けてんのかぁ――ッペ!」
「そ、そうですよね」
「ふふ、理君。渡里さん、奪い取ってみなさいよ! 絶対にこの浦嶋君は渡さないわ!」
「ええ? 霞さん?」
「ワシハウラシマジャナァーイ! 衿男~」
「ええ?」
「絶対に浦嶋君は渡さないわ!」
「ええ?」
「衿男~」
「ええ?」
霞と俺を交互に見ては困惑する天音であった。天音はその束の間の脳内会議を終え、結論を出した。
「ジジイが理君なわけないや!」
晴れ晴れしくそう言って俺から興味を失くした。こうして天音は俺と霞から興味を無くし、廊下で未だにバズーカの補充をしている執事に「あの、理君知りませんか?」「すまないね、今はそれどころじゃなくてね」と通り過ぎて屋敷を歩き回ってしまった。俺は霞に雁字搦めにされたままでした。
なんかちょっと虚しいこの気持ちはなんだろう虚しい。まぁこれでまた天国な生活が続くわけだ。俺の勝ちだ。頬ずりまでしてきた霞を可愛く思いながら、俺は安楽に恋焦がれていた。
屋敷を一周して天音が帰ってきた。ぶつぶつと「いないなぁ、いないなぁ」と不満げにしながら。ところがこっちまでくると、頭の上にビックリマークを浮かべ途端にニコニコし始めた。
「まぁいないならしょうがないよね! よし、帰ろう! 帰って甲子園でも見よーっと!」
天音は簡単に俺を諦めた。せっせせっせとなんの躊躇いもなく、屋敷の穴へ戻っていくのであった。俺はちょっと腹が立ってきた。俺のこと、そんなにどうでもいいのかって、哀しさは怒りに変わった。
「おい! せめてもうちょっと探してから帰れよ!」
「え? だっていないもん」
「いるだろ! もっとほら! よく探してみろよ!」
「いなかったし、もういいや」
「おい、いいのかそれで!」
「だっていないもん。めんどくさいし」
「めんどくさい? めんどくさいって言った! この天然め! この部屋にいるぞ! 実はこの部屋にいるぞ!」
「お爺ちゃん、呆けてるの?」
「なんじゃとこの! 儂じゃよ!! 儂が理じゃよ!!――あっ」
ヤバい。自白してしまった。天音があまりにも無情だから我を忘れてしまった。しかし、なんだおかしい、なんだあの目は。
天音は憐れんだ目で俺を見つめる。俺はすごく切ない気持ちになった。呆けている年寄にどうやって接すればいいんだろ。聞かなかったことにしよう。みたいに考えてる、その優しさ。優しくないよ。残酷なんだよ、それ。普通に返してくれたほうがいいよ。
「お爺さん。呆けてる?」
「そのまま返すな!」
「ええ?」
「もういい! 天音がそんな薄情なんて思わなかった。コメントしても配信しても無視するし! お爺ちゃん、もう知らないもんね!!」
「うん。じゃあねお爺ちゃん。帰ろーっと!」
「おい待て! 置いていくな! 適当過ぎるだろ! これを見ろ! 俺が理だ!――あっ」
「えぇ……?」
俺は自信をもって指を差してしまった。ある種の天秤だろうか。このなにがなんでも抱きついて離れない霞京子を指差してしまった。霞京子がさっきから「浦嶋君、ふふふ」と呟いて離さない、この事象で説明しようとしてしまった。
だがしかし天音の目は非情を深めた。
「霞さんだよね。うん、さっきから浦嶋君って。でもこの人、お爺さんだよ。違うじゃん! ルンルンルーン~こうしっえん~♪」
「おいおい待て待て!! だから置いていくな! ほら! だから霞京子がこんなに変になるわけないだろ。俺が浦嶋理だからこうやって抱きつくんだ。じゃないと変だろ――あっ」
「そうじゃなくても変だよ。なんで抱きつくの? それにそもそも誘拐した時点で変だもん」
「……たしかに」
論破された。天音の純粋なまん丸い目の、その回答に老いた喉は何も通さなかった。痰くらいしかそこにはなかった。
その不可解な様子に気づいたのだろうか。霞京子は俺のどうしようもない表情を見ると、凛々しくなり始めた。というか、今更になって天音がやってきていると気づいたらしい。夢だと思っていたのか、目が覚めたように髪とか整えて大人らしくして、天音に立ち塞がった。天音は「なんだなんだぁ?」と訝しながら穴から覗いていた。兎みたいに聞く耳を立てている。
「ふふ。ついにやってきたのね。渡里天音。浦嶋君を取り返そうっていう魂胆でしょう? させないわ!」
「いないじゃん」
「いない? 何を言ってるかわからないけれど――浦嶋君を取り返してほしくば勝負しなさい!」
「えっ?」
「爺や!」
霞が合図を出すと執事はやっと準備が整ったバズーカを――放り投げて、ポケットから取り出したなんらかのリモコンのボタンをポチっと押した。すると大地が大きく揺れ始めた。樹海から野鳥の群れが飛び立ち、狼猪が飛び出した。樹海が割れ、そこから巨大な、東京ドーム一個分の武道館が姿を現した。
「浦嶋君は絶対に渡さないわ!」
こうして浦嶋理争奪戦がはじまったのであった? 霞は自信満々に腕組みして笑っていたが、天音はいまいちピンと来ていない様子だった。俺はどこにそんな予算があるのか、世界経済が心配になった。
――
アマリアトガキカクコトナイヨォー。今回、わりと自由でした。表現も展開もくだけた感じで。細かくやり過ぎるのもしんどいってことですわ。
一番困ったのは展開の整理でした。理の境遇、心情。それと霞京子の意図や思惑、気持ち。そこをどう組み立てるのかが難しい。どうでもいい気もするのですが、監禁されていて、でもいい暮らしもしているというところで、ここで完全に満足してしまうと、霞京子の存在がわかりにくくなってしまう。最終的にはふざけましたけれど、ふざけるにしても理由はある程度必要で、そこを説明できているかといえば出来てない気もしますけれどね。ともかく私は霞京子の作り上げた天国、極楽の中に恐怖があるべきだと感じた。完全に楽ばかりでは、あまりに霞が完全な存在過ぎてしまって、ふざけにくい気もした。
どうでもいいことだけど、適当な話題を入れたりする傾向のあるこの小説、書き方。書いている途中で放置すると、時期が過ぎてしまうからしんどい。ドレイモンドグリーンがものすごくしんどい。テクニカルファール、あと二回したら出場停止になるんですけど、明日なんですよね、その試合。プレイオフが終わってしまっても、入れた話題もつまらなくなってしまうしわかりにくくなるからね。だいぶコアな話題なので、わかる人そんなにいないと思うけど。




