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異能力事件は、あおば探偵事務所におまかせを  作者: 猫楊りこ
第2章 殺し屋と探偵と獣
6/6

05 覚醒した獣と狙われた少女

 同日16時頃、蒼葉と小鳥は例の殺人事件の調査に出向いていた。

 少年が映っていたカーブミラーから徒歩5分程で殺害現場に到着することが分かったふたりは、さっそくその場所まで足を運んだ。

 現場には『立入禁止』と書かれた黄色い標識テープが未だ貼り巡らされ、異様な空気が漂う。


「なぁ小鳥。あのカーブミラーの少年のことは調べられないか?」

「ちょとあれだけじゃ情報が足りないかなぁ。さすがにもうちょっと顔が見えてないと厳しいかも」


 蒼葉にご褒美で買ってもらったチュウチュウのチョコアイスバーを頬張りながら返答する小鳥。

 小鳥の〈全てを明らかにする瞳(サーチアイ)〉は基本的にどんな入手困難な情報もあっという間に調べることができるが、それは『何の』情報を調べるのか小鳥自身が分かっていなければいけない。

 個人情報の調査もお手の物だが、そのためには調べる相手のある程度の顔や名前が分かっている必要がある。

 この少年については、夜の時間帯にカーブミラーにほんの少しだけ移っていただけのため、小鳥の力を使うことができなかったのだ。


「中、入ってみるか」


 蒼葉はテープを持ち上げ、裏路地の奥へと進入する。すると周囲の空気がガラリと変わった。

 数メートル置きに設置された街灯はほとんど機能しておらず、まだ明るい時間であるがとても暗く、洞窟の中に入ったかのようにどよんとしている。


「わっ、何これ! くっさーい!」


 小鳥の声が響く。

 死体は撤去しているようだが、血の撤去は追いついていないようでほとんどそのまま残されているようだ。


「ぎぼじわるい〜……。無理……。小鳥退散する……」


 うっと込み上げてくる嘔気を堪えながら小鳥は元来た道を戻って行った。


「ったく小鳥のやつ。まぁたしかにこの臭いはさすがにきついな」


 蒼葉は肩を落としながら小鳥の背中を最後まで見送ると、再び前を向き、ゆっくりと足を進めた。


「すげぇ量の血だな」


 ちょっとやそっと切っただけではあり得ない程の血の量。見渡す限り赤い世界が広がり、まるで別世界に迷い込んだような錯覚を引き落とす。


「これだけの殺しを、本当にあの少年がひとりでやったのか?」


 蒼葉はカーブミラーの少年を思い出す。かなり小さく映っていたが、また幼い未成年であろうことは何となく分かった。


 現実的なところでいうと、未成年の少年が大人約1人を殺そうとすると、筋肉の違いなどから相当量の力が必要になる。

 例えば切れ味の良い刃物を使って心臓を貫いたところでこれだけの血の量を出すには更に押し込んで、体を切断するほどでなければ成し得ないことである。仮にそこまで全力で行なったとすると、かなりの体力を使うことになるので当然体力の消耗が生じ、2人目を殺すのにもかなりの時間を要する。


 つまり子供が短時間で20人程の成人男性を殺害するのは不可能に近い。

 蒼葉はもう一度現場を見渡すと、あごに手をあて呟いた。


「――能力者か」


 *


「あーん、もう! 服に臭いついちゃったかなぁ? この服高かったのに!」


 ショックな声を漏らすのは、元来た道を戻り、最初のカーブミラーがある場所で蒼葉の帰りを待っている小鳥だった。

 その場でくるくると回り、自分の服の臭いを嗅ぐ。先程の強烈な血の臭いが服についたのでは、とかなり心配のようだ。


「ヴゥ……」

「ん? なんだろう、この音……。蒼葉〜、まだなのぉ⁉︎」


 かすかに聞こえる動物の吐息のような音。

 小鳥はゾクッとした寒気と嫌な予感を感じ、右手に握ったスマホをぽちぽち操作しながら裏路地に向かって叫ぶと、小鳥の声はやまびこのように反射し、ゆっくりと消えていくだけで蒼葉からの応答はない。


「ヴヴゥゥ……」


 獣の唸り声のような音が少しずつ大きくなっていく。


「なんなの……? 蒼葉、早く戻って来て」


 ただならぬ空気に小鳥はごくりと唾を飲む。

 不気味な音や気配、動揺をごまかすように蒼葉の名を呼んでいたが、返答のないこの静かな雰囲気に小鳥は耐えることすらつらい状況。

 ポタッと冷や汗が地面に落ちるのと同時に、カッと小鳥の親指は勢いよくスマホを叩く。


 ザザッという砂嵐から始まり、小鳥の画面には自宅と思われる窓から撮影されている動画が流れ出した。

 そこに映るのは、画面左上に小さく映るカーブミラーと小鳥の姿。更に画面右下に映っているのは2階建てのビルの屋上。


 小鳥は〈全てを明らかにする瞳(サーチアイ)〉を発動させ、小鳥の周囲にあるありとあらゆる映像機械を利用し、今自分が置かれている状況を様々な角度から把握しようと力を使ったのだ。


 小刻みに画面が揺れているところから、誰かがスマホやビデオカメラを手に取り、その人の視界に映るとても異様な物体を撮るために身を乗り出していると小鳥はすぐに想像できた。


 小鳥は恐る恐る自分のスマホに映し出されたその映像がよく見えるように、目の前にゆっくりと持ってくる。

 そして映し出されるものに小鳥は目を見開いた。


 そこにいるのは、巨大な獣。


 明らかにこの世界のどこにも存在しない恐ろしい生き物が映っていたのだ。

 獣は撮影に気付いていないようで、どこか1点を見ているように見える。そのため体の側面しか映ってはいないが、ワゴン車1台分はありそうな巨体と、豚と犬が混ざったような不気味な外見。脂肪で瞼が開かない目に耳まで裂けた大きな口に大きな豚鼻、四足歩行の手足は短く、その巨大な脂肪の塊を支えるのにバランスの悪い見た目をしていた。

 まるでひどく醜い獣である。


 まだ距離がある上画面越しのため、ザッと確認できるだけでも震え上がるほど気持ちの悪い獣。

 小鳥は瞬時にスマホで検索をかけるが、『No Data』と赤い字で表示されるだけで何の情報も得ることができない。


 不気味な獣は腹を空かせているのか、涎を溢れ出た水のようにボタボタ垂れ流していた。

 すると『すげー!』『なんだあれ!』など男の声が入ってきた。動画を撮影している者の声であった。

 男は世紀の大発見をしたかのように声を上げ、興奮が治まらないのか次第に笑いが止まらなくなる。


 次の瞬間、小鳥の背筋は凍った。

 画面越しに獣と目が合っているのだ。


 今小鳥のスマホに映し出されている画面は、動画を撮影している男と同じ視線。つまり不気味な獣が男に気付き、その男の方を体の正面を向けて、脂肪の隙間から辛うじて見えている大きな瞳で男を見ていることになる。

 撮影している男はそんなことを気にも留めず、テンションが上がり切っており、歓喜の声を上げていた。


 そして巨大な獣はゆっくりと前足を蹴り出し前進を始めた。メリメリと屋根がその重みで崩れるが、巨体はゆっくりと男に確実に近づいていった。

 

 徐々に男に近づいてくる大きく不気味な獣。男はこれほどのスピードなら何かあってもすぐ逃げ出せるだろうと思い、ギリギリまで粘り撮影を続けることにしたようだ。

 興奮により身震いの止まらない男。

 しかしそれは、画面越しの獣に興奮してのことか、恐怖してのことかもはや分からなくなっていた。


 そして、ほんのわずかな距離まで豚鼻の獣が近づいてきた。

 ついに獣の顔がはっきりと画面に映し出される。


 その衝撃すぎる事実に、小鳥は声を失い、撮影を続けた男は一瞬で血の気が引き真っ青な顔つきになった。


 獣は、人間のような顔のパーツを持っていたのだ。間近で見るとよく分かる人間らしい瞳に、唇、そして眉毛。脂肪や豚のような鼻で多少の歪みは見受けられるが、髪の毛のような毛もまだらに生えている。更に頭部にはメガネが破損した状態で顔の肉に埋もれていた。


「う、うわあぁ! バ、バケモノ‼︎」


 ついに限界を迎え、腹の底から大声で叫ぶ男。

 小鳥は男の声でハッとした。


「逃げて……っ、早く‼︎」


 獣は腰が抜けて怯える男を見下ろし、少し後退りをすると助走をつけて勢いよく男に向かって突進した。


「あががががががが‼︎」


 男の苦痛の叫び声がキィィィンと響き渡る。小鳥がスマホに視線を落とすと、瓦礫で土埃が舞う血だらけの画面。その画面の端に男の足と思われるものが、瓦礫の下から伸びるように映っていた。

 そして画面に先程の獣がゆらりと映り込む。ガパッとその耳まで伸びた口を開けると、ねっとりと大量の涎が辺りに散らばった。


「い、ただ、き、ます」


 とても低い日本語でそう呟くと痙攣した足を咥え、音を立てて食べ始めた。

 瓦礫の下から男の体が引っ張り出される瞬間、崩れた壁面の下敷きにでもなったのだろうか、突然映像が途切れ真っ暗となる。


 その一部始終を見ていた小鳥はガタガタと震えた。

 巨大な獣が食事をしていた。男を突き殺し、餌として食べているのだ。見たことのない獣の出現に、残酷に命を奪われた男。

 小鳥は再び黄色い立ち入り禁止テープの方に目をやる。しかし蒼葉の気配はまったくない。

 大声を出して青葉を呼びたいが、そうすると獣に気付かれてしまう、そう思った小鳥だったが、そこであることに気付く。

 

 それは、最初画面越しで獣を見たとき、獣は男の方を見てはいなかったということ。


 小鳥の背筋が凍る。

 ピリッとする寒気に手も足も動かなくなった。


 見てはいけないと分かっているのに、誰かに顔を掴まれて動かされているかのように獣がいる方角にゆっくりと首を回す小鳥。


 そして、獣と目が合った。

 ひとつ隣のビルの上で、口の周りにべったりと大量の血をつけた獣が、小鳥を見下ろしニタァと笑っていたのだ。


「おい、し、そう」


 **


狭山せやま家。夫、狭山 (ただし)。妻、狭山 美智代(みちよ)。父方祖母、狭山 千江(ちえ)。長男、狭山 育男(いくお)。次男……、狭山 拓也(たくや)


 その頃、若本は殺された狭山家のデータを署内で読み上げていた。

 近所の住民への聞き込みによると、狭山家はボランティアへの参加、地元イベントの開催、役所提案の地域見守り強化など地域の役員業務の先頭に立って皆を引っ張る、非常に頼りになる一家だったようだ。

 いつも明るい笑顔を振りまいており、狭山家は近所の人が自然と集まる憩いの場のようなところだったという。


「それであれば、事件発生時に近所の住民が涙を流して集まるのは理解ができる」


 若本は狭山家のデータを手に持つと、警察署のスタッフ用裏口にある喫煙所へ向かう。

 聞き取り調査をしている際、近所の人たちの言葉に、ある共通点があった。


『拓也くんまで……。あぁなんということ。あんなに素直でいい子が』

『信じられない。あの子は成績も優秀で運動神経も良かった。学校でも何人かショックで休んでいると聞いてるよ』


 一家の子供の話が、次男である狭山 拓也の話題しか出てこなかったのだ。


 若本はタバコに火をつける。フゥーッと煙を吐いた後、第1発見者である女性に事情聴取での言葉を思い出した。


『そういえば、2階にはあまり客人を上げないところもありましたよ。私が千江さんにお菓子買ってきたから渡そうと思ってね、部屋が2階だと知っていたから上がろうと思ったら、美智代さんにすごい怖い顔で止められてね。そんな美智代さん初めて見るもんだから理由を尋ねてみたんだけど、『拓也が勉強しているから、つい……ごめんなさいね、あはは』と言っていたんだよ〜。ひとり息子だからね。大事に育ててるんだと感心したのよ』


 若本は眉間に皺を寄せた。


「……何を隠している。あの一家」


 ***


 麻美が家を出ていくのはだいたい夕方の17時頃。高級会員制のクラブで働く麻美は人気ナンバーワンということもあり、毎日のように同伴、アフターが詰まっている。

 お客さんとの食事は日課となっており、食事を済ませると21時のオープンに間に合うように一緒にお店へと向かう。

 毎日多くのお客さんに指名され、ぱたぱたとテーブルを回転している間に閉店時間を迎える。お店が終わった後はアフターで指名を受けた客と食事に行き、自宅アパートへ帰るのは朝方の4時や5時頃が多い。


 今日もいつものように麻美が支度をし、仕事へ向かう。バタンとドアが閉まると同時に自由となる奏斗。麻美には見せられないが、その表情はとても明るく、好きなことができる楽しみさで顔が緩んでいた。


 まずはスマホを使って、ニュースをチェックすることから始める。スマホは麻美に買ってもらったものだが、電話やメールをしていたのがバレるとひどく叩かれてしまうから滅多に触ることができない。


 ぎこちない手つきでスマホを操作し、ニュースアプリを開く。

 奏斗はニュースが好きである。短時間で各地の情報を知ることができる画期的なものだと思っている。麻美に外に出ることをなかなか許されないため、今の流行やスマホの機能、おもしろい芸人など今時の若い子が喜ぶものは全てニュースを見て情報を得ていた。

 政治の話はよく分からないためすぐに飛ばし、1番興味を持って読んでいたのは、各地で起こった事件の話題であった。


 奏斗の手が止まる。

 そこには東京都内の住宅街で起こった一家殺害事件のニュースが表示されていた。


 本日、夫、妻、祖母、次男が無残な姿で殺されており、長男が行方不明という内容のもの。

 警察の調べによると、長男は『AouTube』に数年ほど前から自身の動画をアップしていたようで、事件に関する何かしらの情報を上げている可能性があるという。また、未だ行方のわからない長男の育男を重要参考人として捜索中とのこと。


「あう、ちゅうぶ?」


 聞いたことはあるが、何か思い出せないのか首を傾げる。いったんニュースアプリを閉じて検索画面に『あうちゅーぶ』と入力してみると、すぐに『AouTube』を見つけることができた。


「あった」


 奏斗は小さな喜びを隠せないのか表情がくしゃっとなる。さっそく『AouTube』をクリックすると、先程のニュースで早速話題になっているのかトップに長男、狭山 育男の動画チャンネルが表示されていた。

 かなりの数の動画が更新されていて、どれを見ればいいか分からなかったため、奏斗はとりあえず1番最新の動画を見てみることにした。


 画面に育男らしき人物と部屋が映し出された。

 脂肪がたっぷりついた腹が窮屈そうなTシャツに収まりきれず飛び出している。メガネをかけており、しばらく散髪に行っていないであろうボサボサに伸びた頭をバリバリと掻く。


 そんな育男の背後にはゴミ袋が天井近くまでそびえ立ち、カーテンは締め切っており薄暗い。見える範囲だけでもお菓子やジュースの袋やペットボトルが山積みとなっていて、立ち入るのを躊躇うほど汚いことが画面越しによく分かる。


『今日はお前らに報告がある。俺の弟に彼女ができたようだ』


 そして育男は、なんの前触れもなく話し始めた。


『腹が立つぜ。存在を無視され、外部との交流もシャットダウンされ、あいつより人生長く生きてきた俺よりも先に彼女を作りやがった』


 弟、拓也の愚痴を漏らしているようだ。


『俺なんか女の子と喋ったこともないってのに、こんな事実認められない! 童貞だってあいつが先に捨てることになるんだぞ‼︎ こんなの信じられるか‼︎』


 視聴者に向かって浴びせられる弟への不満。今回はついにその堪忍袋の尾が切れたようだ。


『……なので、今日はそんな弟に罰を下してやろうと思う』


 にやりと育男が笑った。不気味な顔。重たい体でゆっくりと立ち上がる。右手には家庭用の包丁。ゴミを左右にかき分け、部屋の扉から外へ出る育男。僅かだが向かいの部屋に入るまでは見ることができた。


 そして『あ゛あ゛ああ‼︎』と幼き少年の声が向かいの部屋から聞こえた。悲鳴はしばらく続いていたが、その後はまったく聞こえなくなり、無音の状態が15分ほど続く。そして部屋の扉が開き、育男らしき姿がゆっくりとカメラに向かって歩いてくる。


 しかし、戻ってきたその姿は先程の育男とは違う姿をしていた。まず体の半分が赤い色に染まっている。服の端からポタポタと音を立て床に小さな赤い水たまりを作る。

 そして育男の頭には豚の耳のような物が生え、顔や体はさっきの倍近く脂肪が膨れ上がっているように見える。


『フゥゥー……。ブ、ヒュゥゥ……』


 息遣いも非常に荒い。もはやその姿は人間というよりも、1匹の動物と言った方が早いだろう。


『はら、へった』


 そこで動画が止まった。何度続きを見ようと試みても見ることができない。恐らく警察の方で公開をストップさせたものと思われる。


 奏斗の表情は変わらなかった。動画を見て取り乱したり混乱する場面はたくさんあったが、何の動揺もなく最後まで目を離さなかった。


 そして、育男のほとんどを埋め尽くしていたあの赤い液体。奏斗はそれがなんなのかすぐに分かった。


「あれは、血」


 育男についた大量の血。

 向かいの部屋から聞こえた幼い叫び声。

 ニュースに出ていた狭山家の殺害事件。


「あなたが、殺したの?」


 奏斗はゆっくりと立ち上がる。


「悪い人だ」


 そう呟いた次の瞬間、奏斗は室内から姿を消していた。

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