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ゲームからスタートする異世界冒険譚  作者: リノエ


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神座闘争 15

 すると、キコツの周囲から天へとそびえ立つ巨大な黒い柱が一本、消滅しているではないか。


 「一体、どうやって破壊を……!?」


 「確かに、俺でも破壊出来ない魔法だ。だったら、別の手段を使えば良い」


 そう言って、キコツは右手を握りしめ、拳を作り出すと、残っている柱を全力で叩き殴る。すると、バスンッ!と勢いよく柱の中に拳が入り込む。


 「ば、馬鹿な!柱は魔力で具現化されているんだぞ!?簡単に破壊できるものか!?い、いや、それ以前に可能と思ってもやらないだろ!?」


 この魔法は防御兼封印のものと言ったが、大抵封印系の魔法には、封印の対象物にダメージに一定のダメージを与え続ける効力がある。といっても、このような効力は抵抗した場合、一定のダメージを与えるといったものになるのだが。


 つまり、この原点魔法〈シュルヴェイェ・エ・ピュニール〉にも、同じ効果があり、無駄に黒い柱の攻撃すると、体全身に痛みが浸食するようになっている。


 刀や剣、銃と言った武器で攻撃するのであれば、肉体そのものが柱に触れることはないだろうから、その効果は発動しないだろうが、拳で直接殴るなど、まさにこの効果の対象だ。


 しかし、キコツに一切、ダメージが入っている雰囲気は無い。


 「ふんッ!」


 キコツはより一層、柱に入っている右手に力を込める。すると、黒い柱の一部が小さな光となって、キコツの体内に入り込んでいくではないか。


 「具現化させた物をもう一度魔力に変換させて吸収している!?嘘だ、そんな魔法、技術、私は知らないぞ!!」


 「そりゃあそうだ、彼は人間では無いからな。我々の常識を超えた……いや、世界を破壊する可能性も、救う可能性を持ちえた異分子。世界さえも知りえない存在なのだからな」


 「な、なんだと……?」


 その後もキコツは結界から出るために、邪魔になっている分だけの黒い柱を吸収して、ようやく脱出する。


 もう、ここまでか。


 アルザメントがそう思った瞬間、通信系の魔法でヴァルロットの脳内に直接語りかける声があった。


 『魔法陣の準備完了、いつでも神座の召喚が可能です!!』


 「ああ、分かった。今すぐに発動させろ!!」


 『了解!!』


 そう言って、通信を切る。


 「ここは一度、退散した方が良いのではないのか……?」


 ヴァルロットはニヤリ、と不気味に嗤う。


 「何?」


 その嗤い……決して諦めのものでもなく、ハッタリでも無い。確かに、こちらを馬鹿にするかのような表情であったことに、アルザメントは警戒する。


 そして、その数秒後、地面に何か光が奔り出す。


 「な、なんだ!?」


 攻撃魔法か、と予測したキコツが魔法陣を掻き消すかのように、魔力を込めた刀で地面に斬りかかる。だが、その光の線が消えることは無かった。


 (俺の魔力でも打ち消せないほどの濃密な魔力の線!?これは……目の前のヴァルロットのものじゃない!!一体…まさか!!)


 「逃げるぞ、アルザメント殿!四号、お前も走りだせ!」


 ナナシと戦闘していた四号は一体何事かと思いながらも、そのキコツの慌てぶりに反応し、一気に後方へと走り出す。


 しかし、肝心のアルザメントは逃げ出す気配が無い。


 「はははッ、アルザメントよ、もう諦めたのか?それも賢明な判断だな、もう発動するというのだからなぁ!ははははッ!!」


 ヴァルロットは高らかに笑う。


 (確かに、最初の目的は神座召喚の阻止だった、が!それはワールド・ルーラーが別派の魔王残党軍と同盟を組んでいたからだ。阻止が不可能ならば、それで良い!!最後、神座の目の前に立ち、座るのが俺たちであれば、それで良い!)


 そして、この時がやってくる。

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