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雪火桜  作者: 猫乃
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攻撃こそ、最大の防御

今回は、吹雪視点です。

九炎と暗が対峙しているとき、吹雪達は・・・・


「では、お手合わせ願おうか。お嬢さん達」

影が腕を組み、仁王立ちしながら言った。

「のぞむところよ!」

「吹雪様、御待ちください!!」

前に出た吹雪を、透かさず雪子がしがみついて引き止める。

「なっ」

「吹雪様、こんな得たいの知れないやからと戦うのは、危険でございます!」

雪子は、吹雪を見上げながら訴える。

「どうして!?」

「仮にもあなた様は大御所、清白様の娘!この様な危険にさらさせるわけには______」

「でも・・・、今、背中を向けて逃げ出すのと、戦って身を守るの、どちらが危険かしら」

「それは・・・」と、思わず雪子は言葉をつまらせた。

「どちらにしろ、戦わなくては身を守る事も出来ないわ!!」

攻撃こそ、最大の防御。例え相手の得体が知れなくとも、此方から攻撃して相手に攻撃の隙を与えなければ、それは防御に等しい。

吹雪は表情を固くし、雪子の拘束をほどいて飛び出した。影は吹雪を標的に定め、暗同様、何か黒々とした影のようなものを放った。吹雪が氷漬けにして美しくかわすと、先程の影のようなものが矢継ぎ早に放たれた。しかし、どれ一つ残さず瞬時に氷漬けとなって、落下していく。戦況は悪くない。しかし吹雪はどうにも腑に落ちなかった。何だか、遊びのような気がしたのだ。

(・・・さっきから、影を放ってくるばかりだわ。でも、こう言っちゃなんだけど・・・芸がないのよね。本当に勝つ気があるのかしら)

注意深く、影を観察してみる。姿は人形ひとがた。一心不乱に黒い影のようなものを投げてくる。視線を少しずらすと、困惑した顔の雪子が見えた。影に視線を戻す。攻撃に変わりはなく、ただ影を投げてくるだけだった。吹雪は、相変わらず氷漬けを大量生産しながら、何となく景色をみてみた。

(あら、動き回りすぎたかしら)

吹雪は最初にいた位置から、右の方に移動していた。その時、影が広範囲に一気に影のようなものをばらまいた。吹雪は一気に自分の方から氷漬けにしていった。

「あ、そうだわ」

吹雪はとっさの思い付きで、それら全てを重力に逆らわせ、もといた場所に戻してやった。そう、つまり影に大量の(よくわからない黒い物の)氷漬けをプレゼントしてやったのだ。

ブワッと積もっていた雪が舞い、氷のカケラが飛び散る。そこはとても幻想的な世界だった。

(こんな攻撃を受けたら、ひとたまりも無いでしょう)

視界が悪くてよくわからないが、黒い人影が、むくりと立ち上がった。影のようだ。

「やるわね」

次第に姿があらわになる。その姿をみて、吹雪は動揺した。

「・・・・うそ」

なんと、影は無傷だった。出会った当初と変わらぬ姿で、彼はこう告げた。


「お前の実力は分かった」



いかがでしたか?次回は、今から宣伝ですが、みょんみょんさんが書いている小説、「ゲームの世界で導き兼敵役になりました」のキャラが出乱入してきます!

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