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雪火桜  作者: 猫乃
33/52

雪子の昔話

ゴールデンウィークに、間に合いましたね❗

今回、ちょっと長めです。

九炎「ちょっと長め?今までが短すぎたんじゃないの???」

雷「同感だな」

作者「それは言わないで~~」

まあ、ちょっとは、読みごたえがあるのではないでしょうか?

先頭の吹雪達の様子を見てみよう。

吹雪達は落っこちることなく、無事に狐の通り道に入ることが出来た。妖口鳥居の中と似たような雰囲気だが、暖かみのある橙色で、見ているだけで暖かくなってくる。

「さすが狐ね。狐色っていうか、何て言うか」

「そうで御座いますね」

「・・・・・」

「・・・・・」

其れからは、何故か会話が続かなかった。そこで吹雪は引っ掛かっていた、とても気になっていた事を聞こうと思った。しかし・・・・・

(うぅ・・・・とっても気になるけれど、いざ聞くとなると、聞きづらいのよ~)

「その・・・えっとー・・・」

「どうなさいましたか?」

吹雪は言葉につまりながら続けた。

「あのね・・・・うゥ・・っと」

「はい・・・」

既に会話になってはいなかったが。

「雪子って、その・・・よく九炎様のこと、話すじゃない?ええっと・・・・うーん・・・」


『昔何があったのか』


過去の事を問うこの言葉は禁句のような気がした。そこで今のは、無しと訂正しようとしたとき、

「気になります? 私の昔話」

幸運な事に雪子の方から、話をふってきてくれた。

「ええ」

雪子の方はというと、内心、クスリと笑っていた。吹雪様は分かりやすい、と。

(でも・・・・でも何で私はこんなに気になっていたのかしら)

今、思い返してみても、特筆するような事も無い、気がする。

(う~ん?)

やっぱり分からない 。まあ、そんな事は忘れて雪子の昔話に耳を傾けようと思った。昔から吹雪は雪子の語る話が、好きだった。どれも奇想天外な冒険の話、かと思えば恋愛物。例えも面白くてそれらの話は、何度聞いても飽きないほど吹雪を夢中にさせた。

「昔・・・」

雪子は静かに始めた。しかし、音のしない狐の通り道の中にしっかりとその声は響いた。

「私が今よりも幼かった頃のことです」



____

「私がお屋敷に御勤めし始めてまだ間もない頃、吹雪様はお屋敷を飛び出し、姿を消されてしまいました」


『吹雪様ー。どちらにいらっしゃ・・・う、いらっしゃるのですかぁ』


「声を張り上げても見つからず、森の中へと、探しに行ったんです」


『吹雪様ーっ』


バサッ


『ヒッ』


「鳥が飛んだだけでもヒヤッとしましたよ。でも、それ以上に殺されるのではないかと必死で、そちらの恐怖の方が遥かに大きかったんです」


「殺される?」


「えぇ、清白様と小雪様のたった一人の愛娘ですから」


雪子はクスリと笑った。


「ですけれど、探しているうちに私まで迷子になってしまいました」


『ひっくぅぅ・・・』


「吹雪様は見つからない。道も分からない。どちらにせよ、待っているのは 死 。つい泣き出してしまいました」


『うう・・・ううわぁん』


「すると、するとです」


雪子はニッコリすると嬉しそうに、続けた。


「上から声がしたんです」


『誰だい?』


「太陽を背にしたその姿は神々(こうごう)しく輝いておられ、神か仏かと思ったんです。それが、九炎様でした。九炎様は下まで降りてきて、話を聞いてくれました」


『何で泣いてるの?』


『あの・・・吹雪様がいなくなって、み、道も・・・分からなくて』


『バッカだねぇ』


「笑い飛ばされてしまいましてけどね。流石に笑われたときは、意地悪で、嫌な妖怪だなと思いましたけど、本当はとても優しかったんです」


『ううぅ』


『・・・・・・探してあげようか?』


『いいの?ありがとう・・・御座います』


「一緒に探してくれたんですよ。斯くして吹雪様も見つかり、道もわかり、命も助かったわけなのです」

パチパチと吹雪は、拍手を送った。

「そんなことがあったのね」

「ありました。私にとっては、とても印象深い出来事だったのですが、頻繁に脱走を繰り返していた吹雪様にとっては、そのうちの一つというだけですからね」

「・・・・・」

なにも言うことができなかった。

どうでしたか?今も昔も、九炎は相変わらずですね。前書きで、九炎と雷を出したのに、特に理由は・・・あるかもしれません。九炎は一応主人公ですし、雷は出番が最近全く無いので・・・

では、また(* ̄∇ ̄)ノ

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