贈り物 プレゼント 失いし者
今回も?物語はあまり進展しません・・・・・。すいません(ペコリ)。
パァァァ・・・・
と突然眩しい光に包まれた。
ザザァッ・・・
草が風を受けてゆれる。鳥居を抜けて、出てきたのは妖口神社にそっくりな神社の前だった。後ろを振り返ると、ミッチリ重なった鳥居がある。一瞬鳥居を抜けただけで、妖の世界に来ていないのではないか?と思ってしまうがここは、正真正銘妖の世界だ。まず人間の作った車という乗り物の音が全く聞こえないし、雰囲気もどこか何となく違う。それにちらほら妖怪の姿も見える。
「着いたっと!サテ、ココからはキミの方が詳しいんじゃないのかな?じゃあね」
九炎は手をひらひらと振り、吹雪に背を向け自分の役目は終わったと言わんばかりに帰ろうとした。
『待って!!』
吹雪は九炎の赤い布地に真紅の縦線の入った、羽織っている着物の袖を摘んで呼び止めた。
ザザァッ・・・
〈もう少し・・・一緒にいたい〉
(もう少しそばで見ても良かったかなァ)
吹雪は九炎を呼び止めたは良いが、これ以上一緒にいてもらう理由が思いつかない・・・・・
言い訳なんてして良いわけ?
長い沈黙の後、ついに九炎が口を開いた。
「どうしたんだい?」
「あっ、ええっと・・・・・・」
〈呼び止めて一緒に来てもらっても、・・・・・・迷惑かけるだけだし・・・・知り合いに見つかったらさらに迷惑かけるし・・・・だから・・・!!〉
「何でもないわ」
「そうかい?ボクには何か言いたそうにしか見えないけど・・・」
〈お見通しなのね〉
(う~ん。このまま帰るのも素っ気無いねぇ。ようし、ココはかっこよく・・・男は去り際が肝心、一番の見せ場なんだ)
「ハハハハ、ようし。ボクからキミに贈り物をあげるよ!」
「え?」
九炎は左手を真上にあげ、そこから炎を出した。真紅の赤い赤い炎を・・・。そして次から次へと様々な炎を出した。まるで花火のようだ。
―――頑張りなよ
吹雪が気づくと九炎は、いなくなっていた。
「九炎様・・・素敵なプレゼント・・・・ありがとう」
吹雪の目は潤んでいたが、涙は流さなかった。何故だか分からないが、この涙はまだとっておきたかった。
吹雪は神社を後にし、屋敷へと向かった。
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「ふう・・・気がめいる・・・」
九炎はまた長い長いトンネルを抜けていた。
「また・・・つまらない毎日だ」
(こんなとき、まだ・・・氷牙がいたらなァ)
パアアアッ
「やっと出口だよ」
九炎はとりあえず神社を出て、あの思い出の野原のすぐ近くにある大きな大きな大樹に腰掛けた。葉も花も何一つ付いていない。幹から推測して、桜の木のようだ。いや、これは桜の木なのだ。
(この桜の木・・・・忘れるはずが無い)
そして九炎は瞳を閉じた。
「だってココから『闇』が出てきて・・・・・・・氷牙を・・・・消したんだからね」
(アァ・・・・あの時の事が嫌でも鮮明に思い出せる・・・・・来るんじゃなかったよ)
九炎の脳裏に《あの時のこうけい》が浮かぶ。数え切れないほどの黒い黒い漆黒の闇。壊れたように怒り狂い戦う自分。赤い赤い血しぶき。そして・・・・・・・・
「アァ!」
嫌な記憶に無理やりふたをし、九炎は桜の木を後にした。
どうでしたか?途中でこれは残酷な描写だ・・!!と思ったので、残酷な描写ありに変更しました。




