クリパ①
久しぶりです
暇だったら読んでいってください!
カーテンから僅かに差し込む光によって、俺は目を覚ました。
ひんやりとした空気が漂っていて、布団から出たくなくなる。
「んー……今何時だ?」
そう言って俺はケータイの電源を付けた。
そこに表示されたのは9:15。
まだ余裕だな、寝れるわ。
そう思い、もう1度布団に潜って――思い出す。
あれ?今日9:20にここ集合でバッセン行くんじゃね?
「こんなことしてる場合じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
タイマーつけたはずなのに!
そう思って、俺はケータイを見る。
すると、既にタイマーは切られていた。
「ちくしょうめ!」
大声で叫びながら、パジャマを上下脱ぎ捨て、パンツ一丁になる。
部屋の空気が冷たいが、気にしていられない。
「おにい朝からどうしたの?」
突然なんの前触れも無く俺の部屋に入ってきた葉月は、俺の顔を見た後、視線がだんだん下へ行き、俺の股間で止まった。
「ひゃ!?」
葉月が可愛いらしい声を上げる。
今日も俺の息子は元気です。
「朝の生理現象だ。気にするな」
キメ顔でそういう俺。
「気にするよ!早く服着て!早く!」
バタン!と勢いよくドアを閉め、部屋の外に出ていく葉月。
「騒がしいなーあいつは」
そう言えば、部屋を出ていく前のあいつ、頬を赤らめてて可愛かったな。
クラスの男子が放っておかないわけだ。
俺もあいつの兄じゃなかったら完璧に惚れていただろう。
胸でかくて、家事全般出来て、優しいし可愛い。
守ってやりたくなるよな。いつかいい人と結ばれてほしいと心の底からそう思う。
そんなシスコン的思考をしているうちに、着替え終わった。
「おにい着替え終わった?」
ドア越しでそう言ってくる葉月。タイミング良すぎだろ。
「おー、丁度今俺の息子も落ち着いたところだ」
「なんでそういう事言うのさばか!セクハラおにい!」
今日は荒れていらっしゃるな。
「はー?お前だって夏場下着姿だったじゃねーか」
「あればいいの!おにいは色々とダメ!警察に捕まっちゃえ!」
「おいまて、それはダメだろ」
冷静にツッこんだら、葉月がドアを開けた。
「そう言えばお前、俺になんか用か?」
「え!?あ、いや、そろそろ起きてくるかなって思って様子見に来たら突然叫び声が聞こえたから心配になってノックせずに入ったの」
少しばつが悪そうに、目を逸らしながら小声で言う葉月。
「とにかく!朝ごはん出来たから早く降りてきて!……それと、集合10:00になったから」
そう言って、1階へ降りていった葉月。
「何だったんだ一体……」
と、俺は吐き捨て、下へ降りる。
「おはようお寝坊さん。おそようかしら?」
嫌味ったらしく言ってきたのは美咲希。
「いつからいたんだ?」
軽くそれを受け流し、俺は問う。
「小一時間前かしら。あなたのいつもの席でくつろいでいたわ」
「お前暇人かよ」
「そうでもないわよ?これは私の習慣で義務なの」
謎のことを言い出した美咲希。
「義務ってなんだよ……」
「義務は義務よ」
堂々とそう言っているが、正直意味がわからん。
「まぁいいや。くつろいでいってくれ」
こいつ気づいたらここに住み込んでんじゃねーの?
「そうするわ」
そんな俺の内心など知らない美咲希が、鼻歌交じりにくつろぎ始めた。
「おにいが場所を譲った……だと……?」
ふむ、確かに美咲希が寝っ転がったら俺のスペースはなくなる。
だが今の美咲希は座っている。
隣に一人分のスペースがある。
俺はそこへ向かって歩いて、美咲希の隣へ座ると、そのまま美咲希の膝を枕にして寝っ転がる。
膝枕だ。
「ど、どうしたのよ急に……」
頬を赤らめ、戸惑っている美咲希。
「俺の場所確保」
その宣言に、1秒ほど慌てふためいていた美咲希だが、やがて
「もう……バカ……」
と呆れたようで、どこか嬉しさが含まれたような声を上げ、優しく俺の頭を撫でてくる。
こんな平和な日常、いつまで続くかな。
ふとそんな事を思った。平和はいつまでも続かないと思っている。
例えば、今の日本は戦争をしない。しかし、新しい内閣が平和主義を撤回すると言ったらどうなるか。
他国から攻撃を受けたらどうなる?
と、まぁこれは極論だが。
要するに、俺と美咲希がこれから先喧嘩しないとも限らないし、上手く仲直り出来なかったら――考えたくもない。
「ふぅ……心地いいな……」
だから俺は今を精一杯楽しむことにした。
「甘えん坊さんね。そろそろ準備しないと遅れるわよ?」
「まぁ焦るな。朝飯食べたら本気出す」
完璧ダメ人間の発言をしながら、俺はテレビへ目を向ける。興味の欠けらも無いニュースが流れていた。
そのニュースは、天気、芸能、政治など様々なことを報道していたが、世の中に関心が全くない俺は内心どうでもいいなと思いながらぼーっとテレビを眺めていた。
前から思っていたのだが、美咲希の太もも柔らかいな。程よい柔らかさで、暖かくて。眠くなるな。
そうやって俺がまどろんでいたら
「おにい朝ごはん出来たからさっさと食べて準備しろ」
何故か機嫌の悪い葉月が命令口調で言ってきた。
「サンキュー。で、なんでお前怒ってるんだ?」
「知らない。べつに」
マジでわからん。何にイラついてるんだ?
考えても分からなかったので、とりあえずそれは置いておく事にした。
だってわからない問題とにらめっこしてても何も解決しないからな。
そして、もう少しこのままでいたいという欲望を振り切り、何とか立ち上がって朝食の用意されたテーブルへ向かった。
用意された朝食は、目玉焼き、白米、味噌汁だった。
目玉焼きは美しい形をしていて、白米は艶やかで、仄かに甘い香りが漂う。味噌汁はいい塩加減で、控えめに言って美味い。
ここまで出来た妹を持ったことを俺は幸せに思う。
俺と違ってスペックと顔がいいから少しばかり嫉妬するが。
「ごちそうさま」
白米一粒残さず食べた俺は、速やかに食器を台所にもっていき、洗う。
自分の使った食器は自分で洗うのがこの家のルールだ。
と言っても、客や美咲希達が来た時は葉月が全てやってくれていたが。
「おにい、大悟さん達今向かってるって」
この短時間で機嫌を少し直してくれた葉月が俺にそう言ってくる。
「おっけー、そんじゃそろそろ準備しますか」
そして、俺は皿洗いを終えた後、今日1日遊びに行く準備をした。
約1ヶ月間投稿せずにいました。頑張ります
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