表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/19

14話。浄化と嘘

他作品を見ていたら、私の小説の書き方が読み辛い⁉︎

その可能性がありましたので書き方を変えてみました。

読者の皆様あってこその作品ですのでこれからも精進しますのでよろしくお願いします。

フィーはいつの間にか、ミーセルの後ろに座っていた。


「お姉たん!こちょこちょー」

「あははははははははっ」

「フィーちゃん・・・やめてー!」

「あはははははははっ!」


フィーはミーセルを元気にするために少しばかりイタズラをする。

ミーセルは意外に脇が弱くくすぐるととても笑う。


「お姉たん元気になった?」

「う、うん。いつの間に戻ってきたの?」

「それはねーひみつー!オルン川に向かってー」


オルンにはこう聞こえて居る

(おい、早く迎え、ちんたらしてんじゃねぇよ!)

オルンはフィーが従魔使いだと知り、より従順になる。

下手をすれば、殺されるとオルンは思っているのだ。


川につくまでにフィーは、ミーセルとなるべく楽しく会話する。

そうでもしなければ、ミーセルは穢れた体を思い出してしまう。

(川につくまでは・・・)

フィーはそう思いつつ、楽しく会話をする。

だがミーセルにもフィーの無理する努力が痛いほど分かってしまう。

そしてオルンが川に到着する。



「お姉たん降りてー?そしてちょっと1時間ぐらいオルンと待ってて?」

「フィーちゃんまた何処か行くの?」

「ううん、どこにも行かないよ!」

「あと、これから何が起きても嫌いにならないでね?」


フィーは、そう言い残すと目の前の川に入って行く。

最後の言葉は何故か願うような希望のように聞こえてくる。

そして手を合わせ何かを唱え始める。

恩衝鏡韻禅盗峯真(おんしょういんぜんとうしょうま)・・・

フィーが唱え始めると川に服が触れている所から、黒く成って行く・・・。

服が黒くなるにつれて、川がぶくぶくと盛り上がり始める。

10分が立った所で、ぶくぶくと盛り上がりが徐々に徐々に大きくなり始める。



「何あれ・・・フィーちゃ」


オルンがミーセルを甘噛みして

その先は言っちゃいけないよ?

と言っているような目で見つめてくる。

だがフィーの服は黒く染まり始め、川は暴れ出して居る。


30分が経過した所で川がぶくぶくして居たのが静まったと思ったら、川から勢い良く飛び出してくる物が有る。

巨大な水弾が飛び出してくる。

その大きさは、ミーセルを立ったまま入れても十分な大きさであった。

まだフィーは唱え続ける。


創天煌擬儒醜韻浪季符(そうてんこうぎしゅうじゅおんろうきふ)・・・」


フィーの服が全身黒く染まり上がると、丁度一時間が経つ。

そしてフィーは、唱えるのをやめてミーセルの方に悲しげな顔をして近寄ってくる。



「お姉たん、時間ピッタリだよ?あの水弾に入れば、体は清められるから入ってね・・・」

どこかその笑顔は寂しげだった。

「フィーちゃん⁉︎体は大丈夫なの⁉︎」

「お姉・・・たん・・・?」

「良かった・・・良かった・・・何かフィーちゃんが遠くに行っちゃうのかと思ったよ・・・」


ミーセルは、フィーを抱きしめる。

フィーに何もなくて良かったと泣いて喜ぶ。

だがフィーは信じられなかった。

今までこれを見せたら、化け物と言われ死刑台まで登らされたり、殺されそうになった。

今回もそうだと思っていた。

ミーセルも同じ人間。

(この術を見れば、化け物と言って怖がるだろう・・・。だけど体を清めて欲しい)

その思い、信用していた人に裏切られても良いからという思いでフィーは力を使ったのだ・・・。

だがミーセルだけは、違った

恐れず抱きしめてくれたのだ・・・

それがフィーにはとてつもなく、幸せだった。

そしてフィーは、何故か悲しく成ってしまい、目から大粒の涙を零して泣く。


「ありがとう・・・フィーちゃん・・・」


ミーセルは、頭を撫でてくれ、感謝してくれる。

フィーはただ、その感謝がとてつもなく欲しかったのかもしれない。

何億年、何兆年と生きたが浴びせられたのは、罵倒と賞賛のみ。

感謝など1度もなかったのだ・・・。



「お姉たん・・・ごめなさい」

「なんで謝るの?」

「服が・・・」

「ふふっ。黒い服を着たフィーちゃんも可愛いよ?」


そういって強くミーセルは抱きしめてくれたのだった。



それからフィーは、清め専門の陰陽師と嘘をつく。

明かしてはいけないのだ。

明かせば、ミーセルにも災いの火が襲いかかってしまう。

だから「今は」嘘をつく・・・。

説明するとミーセルは喜んで水弾の中に入ってくれる。


不思議と水弾は、冷たくない。

そして苦しくもなく、フィーの暖かさをどこか感じる・・・。

フィーの優しさが詰まった水弾をミーセルは全身で感じる。

そしてミーセルは一筋の涙を水弾の中で流す・・・。



水弾に入って1時間で、清めは終了する。

清めといっても表面だけではなく心も、体も全てを浄化するのだ。

なぜフィーの服が黒く成ったかというと、川の穢れを変わりに身に纏ったからなのだ。

逆に水弾の中に色つきの服で入ると真っ白に成ってしまうのだ。


「気持ち良かったー‼︎」

「お姉たん、フィーのこと怖くない?」

「なーに言ってるの?フィーちゃんは私の妹だよ♪」

「うん!」


フィーは今日で大事な者を得る。

ミーセルだ・・・。

腰休め程度にと考えていたが、これはもっと長く居ることになるかの知れないとフィーは思う。



だがここまで全てをフィーの演技だった

“はず"だった。

いつからフィーは、感謝を求めていたのか?

それはフィーにも分からない。

だが演技でやった嘘泣きは・・・

本当に嘘泣き?とフィーは、少し疑問符が浮かび上がる事になる。



「今日はもう帰ろっか?」

「うん」

「でもオルンどうしよう?」

「うーん・・・」

「フィーちゃんでも、どうにもならないよね?」

「二つ首のワンちゃんは可愛くない!」

「だよねー・・・って小さく出来るの⁉︎」

「出来るよー。お姉たんのお願いならー」

「オルンは、ここに居るか一緒にいきたいかどっちなのかな?」


オルンは、フィーとミーセルの服に噛み付き、動こうとしない


「あらら・・・これはお持ち帰りコースだね」

「わかったー」


フィーは、紙を1枚取り出す。

小さい長方形の紙には、醜祓(しゅうはい)と書いてある。

そして、その紙に祈りを込めるとオルンの顔に貼り付ける


ペタッ。


長方形の紙が光だし、目を開いていられなくなる。

そして光が止み、目を開くと大きなオルンは目の前から消え、子犬の形状に変わっていた・・・。


「これでいい?おねえたん?」

「すごっい!フィーちゃん凄い‼︎」

「えへへー」

「じゃあオルンと一緒に帰ろうか?」

「うん」

「ガウッ‼︎」



一方その頃、由美はフィーを街で・・。



「おい、お前聞いた?」

「何が?」

FH(フェアリーホテル)っつー所で妖精が居るんだってよ」

「妖精?」

「なんでも黒髪ロングの少女なんだけどめっちゃ可愛いらしいんだよ」

「お前ロリコンだっけか?」

「いや、違うが最近硬派ロリコンファンが騒いでるんだよ」


そこに由美が黒髪ロングと聞き、肩を叩く。


「少しその話聞いてもいいか?」

「ん?えっ‼︎勇者由美様じゃ無いですか⁉︎」

「そんな事はどうでもいい、その子の名前は何て言う?」

「あぁ、はい。なんでも“フィーたん”と愛称で呼ばれ・・・」

「場所を!場所を教えてくれ!やっと見つけた!フィーちゃん!」

「え?は?う?ん?」

「場所だ!」

「あっ!場所は・・・・」

「すまない!助かった‼︎」

「なんだあれ・・・」

「探し人がそのFHに居た子なのかな?」

「あーなるほど」


由美は、笑顔で走る。

感情の高ぶりを抑えられない。

やっとフィーちゃんが見つかったのだ。

だが走るに連れて、不安が過る。


「ホテル・・・・・・・?」


このホテルと言う意味がエッチなホテルの意味だったらフィーちゃんがあぁああああああ!

と思いながら、全速力でそのホテルに由美は向かって居た・・・。



そんな事を湯つ知らず、フィーは楽しくミーセルと会話をしながら、宿に帰って居た。

今度は、無理な笑顔ではなく、二人とも自然な笑顔で会話をしていた。



由美は宿につくなり、扉を勢い良く開けて、たのもー!と何故か言う。

店の客は、(馬鹿が来た)と思ったようだった。

宿の主人、通称おじさんが出てくる。


「なんですか?お嬢さん?」

「フィーちゃんを保護しに来た!」

「「「「「おいおい、待てや‼︎」」」」


店の奥に居た冒険者が全員一斉に立ち上がり、大声を出す。

そして今にもお前殺すぞ?と言う目で由美の事を見つめる。


「お客さん・・・」

「「「「おじさん、こいつは許せねぇ。俺たちのフィーたんを奪う悪魔だ‼︎」」」」

「悪魔⁉︎私は、勇者だ!」

「「「「知っとるわボケ‼︎フィーたんは渡さない‼︎俺たちの女神は、勇者でも渡すものか‼︎」」」」

「なら、勝負だ!かかって来いやー!」



当然由美が勝つと読者の皆様は思ったと思いますが、人生そんな簡単じゃ無いですよね?


「う・・・そ・・・」

「これに懲りて、フィーたんを奪取しようとか考えるなよ?由美勇者さまぁ?」

「う・・・・・・」


由美は自分が情けなくて涙を溢してしまう。

別に涙で同情とかじゃなく、普通に情けなくてないてしまったのだ。


「「「「あーあ泣かせたーサイテー」」」


後ろの男達が由美を泣かせた男に対して批判をぶつけ始める。


「待ってくれよ!」

「サイテーだわー」

「ほんとほんと!」

「下品だわ!」

「お前らはいつからおねえに成ったんだ!」

「「「「いつからだったかしら?」」」」

「ふざけてないで、助けてくれよ!」

「しゃーねーなー」

「解雇でいんじゃね?」

「賛成!」

「うーん、出禁でよくね?」

「助けてくれる気有る?」

「「「「有る」」」」

「ふざけるなー!」

「でも泣かすのはマズイっしょ?」

「フィーたん知ったら怒るぞー?」

「本格的に出禁有るぜ?」

「そしたら俺は自殺する自信あるわ」

「「「あー、あるある!」」」

「あるあるの話してんじゃねえぇんだよ!」

「うるさいなー」

「まず謝るのが先でしょ?」

「まず殺めるのが先でしょう?」

「まず犯すのが先でしょう?でゅふふ」

「お前ら・・・!!!!」


奥で、4対1で男はずっといじられて居た

それを聞いていた由美はいつの間にか涙も止まり、笑っていた。


「お嬢さん?大丈夫ですか?」

「あのキモいおっさんこわいよねー」

「ほんとほんと!」

「あの人ロリコンなんですよ!!」


「おめぇら!が1番ロリコンだろーが!」

「あははははははは」

「もうやめてー。お腹痛い!」


「元気に成って良かったです」

「「「うんうん」」」

「助かった・・・」

「あなた達は?」

「私達5人は、フィーたんの奴隷です。他にも500人ほどいますよ」

「今は狩に行ってますがね」

「ご、500人⁉︎」

「女神様ですから」

「フィーちゃん男の子だよ?」

「「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」」」」」


おじさんも一緒に成って、驚く。

これは完全な爆弾発言。

フィーが宿に着いたのはそれから、何時間も後のことであった・・・。



この続きは次話で・・・・。

読んでいただきありがとうございます。

作中のお経は、色んな宗派のお経の知識を混合させ、漢字を改変し、オリジナル化した物ですので何ら効力は無いです。


注意:知識は、ニュアンスを参考にしました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ