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96話 ドワーフはキャラ付けだった!

 土下座をしているドワーフを家の中へ入れ、チェイスさんがお茶を出すと落ち着いた。

 というより和んでいる。

 「早速本題をお願いしたいのですが……。」

 「ちょっと待たんか!お、そっちのクッキーもおいしそうじゃの。」

 ドワーフのおじさんはそう言うと近くにあるクッキーに手を伸ばす。

 「おい!それはあたいのだ!触れるんじゃねえ、おっさん!」

 「おー、怖い怖い。少しくらい分けてくれてもいいじゃろ。お主ケチじゃな。ケチ。」

 「ケチで結構!そんなお前には一欠けらもやらねえからな。」

 べリアちゃんもむきになって言い返す。

 二人の言い合いはどうでもいいけどさっきからこのドワーフ口調が外にいるときと変わってないか?

 外にいるときは普通だったのに中に入ってからは胡散臭いおじいさんの口調になっている。

 「そうして口調を変えたのですか?」

 分からないことは素直に聞くことが一番だ。

 「口調?それはキャラじゃ。キャラ付けじゃ。恥ずかしいから言わすでない。」

 恥ずかしいなら言わなければいいのにと思ったけどそれは言わないでおく。

 「そうですか……。それで本題を……。」

 「分かっておる。まったく……最近の若者は我慢ができんのー。やれやれ、我慢のできない若者に説明するかのー。」

 あれ?

 この人、僕たちにお願いがあってここまで来たんだよね?

 力を借りたくてここまで来たんだよね?

 何でこんなに偉そうなの?

 「お主等最近ハーマリの街へは行っているか?」

 ハーマリの街か。

 最近行ってないなー。

 というかこの家からも出ていないから外の状況を何も知らない。

 「アオはよく外に行ってたから外の情報を知ってるんじゃないの?」

 最近一番外に出ていたアオに聞いてみる。

 「すみません。俺は森の中と洞窟の中でレベル上げをしていたので街には行っていないです。」

 「そっか。そういえばレイクはさっき街に行ったよね。」

 次についさっき街に行ったレイクに聞いてみる。

 「私はハーマリに着いてすぐにパレットを発見して誘拐してきたから何も知らないよ。」

 この子今誘拐って言ったよね……。

 「先生は……って先生も僕と同じでずっと引きこもってたから知らないか。」

 いつも全て知っていそうな先生も今回ばかりは知らないだろう。

 てか、知ってたらおかしい。

 「知ってますよ。」

 知ってるんかーい!

 おっと、いけない。

 思わず心の中で突っ込んでしまった。

 「ど、どうして……。」

 「どうしてでしょうね。」

 先生はいつものようにニコニコした顔で言う。

 「1人のプレイヤーがハーマリ近くの平原で暴れているらしいですね。それも「このゲームの王様は俺だ!」とか言ってモンスター、プレイヤー構わず襲ってるらしいです。」

 「王様!?」

 と言うことはもしかして……。

 「はい。3人目の王様が現れた可能性が高いですね。」


 先生の言葉を聞いて僕たちはゴクリと喉を鳴らした。


 

 

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