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転生したら病弱少女だったけど、看護師スキルで異世界の医療を改革します!2  作者: 櫻木サヱ
暁の封印

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暁に差す光

朝の光が、霧の森を優しく染める。

冷たく湿った空気に混ざる光が、リナの肩にそっと降り注ぐ。


「……今日から、すべてが始まるんだ」

リナは小さく呟き、胸の奥で小さな決意を灯す。

カイがそっと横に立ち、手を握る。

「一緒だよ。怖がらなくていい」


森の奥では、黒い霧がまだ形を変えながら迫っていた。

仮面の影――彼の存在が、じわりと不安を胸に忍ばせる。


リナは診療所に残る仲間たちを見回す。

ミナは包帯を整え、レオは剣を握りしめ、全員が互いを見つめあう。

「大丈夫。みんなの力で、きっと……」

その声は震えていたけれど、どこか希望に満ちていた。


朝露に光る草を踏みしめ、リナは一歩を踏み出す。

胸の奥で、誰かを守りたい想いが、ひそやかに、けれど確かに燃えていた。


カイがそっと囁く。

「リナ……どんなことがあっても、俺たちは一緒だ」

リナは小さく微笑み、頷いた。

その瞬間、霧の向こうに淡い光が差し込む――

希望の光と、覚悟の光が、森をそっと照らしていた。


森の奥で、黒い影が静かに動く。

けれど今は、二人の心の中で、優しい光が確かに輝いていた――。


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