第1話プロローグ
こんにちは
今回が初投稿になり、案外緊張するもんですね!
趣味で気軽に書いているのでまだまだ溜まっているやつをどんどん投稿していきますのでよろしくお願いします!!
とある平和な村
川にかかる古い橋の下で、赤ん坊の泣き声が響いていた
それに気づいたのは、当時25歳の若い村長だった
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「……こんなところに、誰が……」
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布に包まれたその子は、まだ小さく、弱々しく泣いていた
捨てられたのだとすぐに分かった
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村長は少しだけ空を見上げてから、ため息をつく
「……放っておけるわけないか」
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そうして、その子は村長の家に連れて帰られた
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名前は、リーサ
骨董品屋の前
7歳になったリーサは錆びた剣や古い道具が並ぶ中、リーサが目を輝かせる
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「ねえねえ!私も剣使ってみたい!!」
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村長は少し笑いながら答える
「んー、まだリーサには早いかな」
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「えぇーー!!」
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「リーサは体動かすの好きだよな。でも、どうして急に剣なんだ?」
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リーサは少し考えてから、明るく言う
「だってさ!もし悪いやつが来ても、コテンパンにできるじゃん!」
「村のみんな守れるし!」
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その言葉に、村長の表情がほんの少しだけ止まる
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(……また、同じことを言うんだな)
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この村は一度、盗賊に襲われている
名の知れた盗賊団
賞金首三千万の頭領が率いる集団だった
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多くの命が奪われた
その中に、村長の両親もいた
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リーサも、その話は知っている
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村長はふっと息を吐いて、優しく笑う
「リーサは優しい子だな」
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そして、少しだけ強く言う
「でもな、そんなことしなくていいくらい――」
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「俺が守ってやるよ」
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リーサは少しむくれる
「えぇー!私も守る側がいい!」
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村長は苦笑する
「その気持ちだけで十分だ」
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リーサは納得いかない顔で腕を組む
「むぅ……」
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そのやり取りは、どこにでもある日常だった
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でも
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その“守る”という言葉は
二人で少し違う意味を持っていた
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それから5年
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村は少しずつ発展していった
村長の手腕もあり、暮らしは安定している
大きな家に住んではいるが、贅沢とは無縁の生活
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夕方
リーサが外から走って帰ってくる
「ただいまー!!」
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ケーラは書類から顔を上げる
「おかえり、遅かったな」
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「森の奥まで行ってた!」
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「……あまり奥に行くなって言っただろ」
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「大丈夫だよ!私強いし!」
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ケーラは少しだけため息をつく
「強いかどうかじゃない」
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少し間を置いて
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「……危ないからだ」
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リーサはむっとする
「またそれー!」
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でも、その言葉の裏にあるものはまだ分からない
ケーラ、リーサの過去
かつて、この村は盗賊に襲われた
名を馳せた盗賊団
賞金首三千万の頭領が率いる集団だった
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夜の襲撃
炎、悲鳴、血
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ケーラ・ディレインはその中にいた
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目の前で、両親を失った
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その瞬間、何かが切れた
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怒りだったのか、憎しみだったのか
もう自分でも分からなかった
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ただ一つ
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「全部、壊す」
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その衝動だけで動いた
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武器を取り、追い、叩き潰した
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盗賊たちは次々と倒れていく
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そして気づけば
盗賊団は壊滅していた
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だが
頭領だけは逃げた
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静かになった村には
生き残った者たちの泣き声だけが残った
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ケーラは立っていた
血にまみれたまま
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守ったはずだった
でも
何も戻らなかった
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全てが終わったような感覚だった
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それでも
村の人々は彼を称えた
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「新しい村長に」と
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ケーラは頷いた
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守るしか、なかったからだ
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数日後
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川にかかる橋の下で
小さな泣き声が響いていた
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覗き込むと
そこには、布に包まれた赤ん坊
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ケーラはしばらく動けなかった
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(……なんで、こんなところに)
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赤ん坊は弱々しく泣いている
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ケーラは目を閉じる
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そして、静かに抱き上げた
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「……放っておけるかよ」
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その声は
初めて、ほんの少しだけ温かかった
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その子は
リーサ・ディレインと名付けられた
かつての襲撃以降
ケーラ・ディレインは、村を守るために
そして、同じ悲劇を繰り返さないために
自分の力を磨き続けていた
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リーサがまだ幼い頃
ケーラはふとしたきっかけで、護身のためにと
簡単な体の動かし方を教えた
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「いいか、力任せに振るんじゃない。相手の動きを見ろ」
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小さなリーサは、真剣な顔でそれを真似する
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最初はただの遊びの延長だった
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だが
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「ねえ、今日もやろう!」
「昨日の続き教えて!」
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気づけば、毎日のようにせがむようになっていた
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ケーラは苦笑する
「……そんなに楽しいか?」
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リーサは満面の笑みで頷く
「うん!もっと強くなりたい!」
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その言葉に、ケーラの胸が少しだけざわつく
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(……強く、か)
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守るために必要だと分かっている
だが同時に、それは
“失う側”に近づくことでもある
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それでも
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「……しょうがないな。今日は少しだけだぞ」
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リーサは嬉しそうに跳ねる
「やったー!」
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そうして日々は過ぎていった
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そして――
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3年後
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リーサは10歳になった
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朝
家の中に柔らかな光が差し込む
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「リーサ!」
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元気な声とともに、ケーラが現れる
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「誕生日おめでとう」
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リーサは一瞬きょとんとしてから
ぱっと顔を輝かせる
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「ほんとだ!今日だった!」
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ケーラは小さく笑いながら、一本の短剣を差し出す
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「これをやる」
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リーサは目を丸くする
「……え?」
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手に取ると、それは小ぶりで扱いやすい短剣だった
装飾は少ないが、しっかりとした作り
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「護身用だ」
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ケーラは少しだけ真剣な目で言う
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「本当は、持たせたくはない」
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一瞬の間
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「でも――」
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「お前はもう、止めてもやるだろ」
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リーサは少し照れながら笑う
「バレてた?」
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ケーラはため息をつきながらも、どこか優しい
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「使い方を間違えるな」
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「それは人を傷つけるためのものじゃない」
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リーサはぎゅっと短剣を握る
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「……うん」
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その返事は、いつもより少しだけ重かった
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ケーラはその様子を見て、静かに目を細める
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(……守れるか)
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心の中で、誰にも聞こえない声が落ちる
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その日
リーサ・ディレインは
初めて“武器”を手にした
ここまで読んでくださいありがとうございます。
こんな感じで厨二病満載だったりする小説ですが、軽い気持ちで見て言ってくれたら嬉しいです。




