目覚め
ここは魔界。
そして、私はこの魔界に生まれ落ちた。
私の生まれたこの世界で、私がであった[杖]の話をしようと思う。
ん・・・
私は目をこすりつつ体を起こした。
ここは私の自室。広い部屋にでかいベット。それだけのとても寂しい部屋だ。
私は次期魔王リム・レッド。
年は5歳。しかしながら人より知能がある。そういう魔族なのだ。
体を起こし、地に足を付けた。
「コンコン・・・、リムたん起きたー?はいっちゃうよーハアハァ」
ドゴオオオオン。
そういって返事を待たず、父親-現魔王フェルド・レッドは部屋に突っ込んできた。そう。言葉通り。そのままの意味で。
「陛下ァァァァ!扉に、また扉に突っ込みましたなああ!治すの大変なんですぞもうぅ!」
後ろからついてきたのは、従者の悪魔シークだ。
彼はとても従順でとても忠誠心が高い。現魔王の右手だ。そして策士でもある。
「リムたん!その・・・姿は!!!」
「ん?いつも通りだけど?」
私は言ってる意味が分からなかった。
私はいつも通りの寝間着姿、背中が大きくあいていて、裾が短いネグリジェ・・・見た目的には童貞殺しのセーターのような感じだ。
「リム様、背中にございます、その羽は・・・?」
おずおずとシークが聞いてきた。
「ん?昨日寝てる時にでも生えたんじゃない・・・?一応問題なく動かせるよ?」
私はそういいつつ、自分の姿を鏡で見る。
ショートカットの黒髪でショートヘア、少しぼさぼさしてるような感じで、耳は少しとんがっている。
身長は130cm程で、尾てい骨のあたりからはシッポが生えている。先っぽから5センチくらいの大きさでひし形の結晶がついている。肌はうっすらと青みがかかった白。
顔つきはまだ幼く、じとっとした目つきだ。
そして、今までにない蝙蝠のような羽が腰あたりから生えていた。
「わたし・・・かっこいい・・・?」
ぼそっと独り言をつぶやいた。
「進化したのですね。魔族は平均で2回ほど進化をします。ついにリム様も一回目の進化をしたのですね!おめでとうございます。」
現魔王フェルド・レッドは話している間何をしているかというと・・・
「おまたせリムたん!カメラとってきたよおおおお!」
そう。カメラを取りに行っていたのだ。
「お父様、私寝間着です。やめてください。」
「いいじゃないのぉ!リムたんのその姿をいち早く取りたいのじゃ!ハァハァ!!!!」
こう見えてフェルドは齢7000超えている。
「閣下、カメラはリム様が嫌がられておりますゆえ、後程正装をしたうえでお撮りになっては?」
「やだもん!わしは今がいいんだもん!」
「そうでございますか。では私がそのカメラを没収しますね。後程お返しします。」
そういった瞬間、フェルドの手にあったカメラは、まぎれもなく消滅していた。
「あぁ!何をするシーク!わしのカメラを返すのじゃ!さもないとお前を消すぞ!!!!」
「はいはい。私を消したらカメラも消えてしまいますよー。さー閣下こちらについてきてくださいねー。リム様お邪魔しました。着替え終わり次第いつもの部屋に来てください。朝食の準備ができております。」
「シーーーーク!かーえーすーのじゃああああぁぁぁ」
そんな声が遠ざかっていくのと同時にとても取り残された感じがある。いつものことだ。
私の魔族は悪魔型だ。蝙蝠の羽をもつ吸血鬼や、悪夢を見せるものや、様々な悪魔の血が混ざり今がある。
進化はいわゆるくじ引きのようなものだ。私は進化したということを心に留めておきつつ、軽い足取りで部屋ヘ向かった。
ご飯を食べ、父親に写真を撮られまくり、その後使い魔から常識と魔法の勉強をして、夜になった。
ちなみに城の外へはまだ行かせてもらったことはない。
外の景色も見たことがない。
そして私はいつも通り晩御飯を食べようと部屋へ行く。
私はドアを開けた。すると、
「「リム(たん)(さま)進化おめでとうございます!!!!」」
「えぅ・・・っ」
私は驚いて一回扉を閉めてしまった。
『あれ?扉閉めちゃった?あれ、リムたーんでておいでーこわくないよー』
中からお父様の声が聞こえた。それに従い扉を少し開けて入る。
「あり・・・がとう?」
私が一言いうと、とても場が盛り上がった。
「リムよ、進化というのは2つめの誕生日と同じくらいの意味を持つ。喜ぶといい!」
珍しく威厳を発しながらお父様、、、ううん。魔王様が涙でぐちゃぐちゃになりながらしかし、はっきりと言った。
「はいっ!」
私もうれしくて涙が出てきた。
しかしその時、
「敵襲!敵襲!敵が来たぞぉぉぉ!!」
外に配置されている兵士たちの声が城中に響き渡った・・・。
私の進化を祝うパーティームードは壊れ、たちまち城は火にのまれた。
「なぜだ!?この城は耐火の魔法陣により守られているはず!!まさかっ!!!!」
フェルドはいち早く感知し、指令を出す。
「シーク!今回の敵は人族じゃ!我が魔王城まで来るとはなかなかの手練れぞろい、そして大軍じゃ!どうするシーク!」
皆があわててる中シークは冷静だった。
「そうですね。まずは耐火の魔法陣を張りなおしてみて、張りなおしている間にウッ・・・」
「どうしたシーク!これは・・!?」
シークの胸には、白銀に輝く刃が突き立てられていた。
シークは吸血鬼の血を色濃く受け継いでいと聞いていたが、これは私でもわかる。シークはもたない。
「部屋を移動しない?」
そういいだしたのは私。リム・レッド・・・次期魔王だった。
はい。みたとおり初心者です。
不定期ですが逃走しないよう頑張ります。
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