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"狩ル者"  作者: 工藤将太
序章
12/26

第11話 「それぞれの辿り(Part.9(終))」

少し短めです。

Part自体は終わりです( ˘ω˘ )

寮を出た不知火真夏、静の二人は父である

鬼原健一のいるであろう駐車場へと足を運んでいた。

よく聞かれそうだからと真夏は父、健一の話を思い出す。


『ん?苗字?』


『うん。どうしてお父さんはお母さんと

 同じ苗字じゃないのかなってさ。

 別に鬼原真夏でも鬼原静でも良かったわけじゃん?』


真夏と静は今は亡き母である結愛ゆいなの苗字、"不知火"である。

父、健一だけが鬼原という苗字であるということに疑問を感じたのだ。

すると健一は嫌な顔はしなかったものの微妙な顔をして呟く。


『確かにな…鬼原結愛でも良いわけだし…。

 でも当時な。結愛と俺が結婚したのはお互いの両親との

 連絡なしに行ったんだよ。

 ……正確には連絡することができなかったんだがな?

 それで名前を変えようかとかお互い悩んでたんだが

 結愛が面倒くさいから良いって言いだしてな。

 まあでもお前らが産まれるときは名前に

 "鬼"だなんて不吉だしって俺がやめさせたんだ。』


そう笑って語ってくれたが結愛

……お母さんにはだいぶ怒られたらしい。


"なら結婚したときから私は鬼と結婚したのか"


と。

私もそれはお父さんが悪いと批判したが

それは普段からツンデレ(?)なお父さんなりの優しさなのだ、

と真夏は思いながらくすっと笑い

すると歩きながら静が不思議そうに下から姉の顔を伺う。


「どうしたの?」


「んん~?いやあ…ちょっと思い出してね。

 お父さんの可愛い優しさってやつ?」


「ああ、たまにあるよね」


と静は同じくクスクスと笑い

真夏と一緒に噴き出し大笑いをする。

ひーひーと息を切らしていると

車で待つお父さんを見つける。

何故か笑いこけそうになってる二人を見て

健一は一人、?マークを浮かべていた。







「…ではでは二人の無事を祈って!乾杯!!!」


乾杯!!と差し出すコップに注がれた

各々の飲み物をカツンと鳴らす。

静、真夏の無事入学を記念としたお祝いパーティーを

白羅木さん(以降、悠と略します)が提案、実行したのだった。

今現在様々な事情で悠さんは休暇を戴いているのだとか。

様々な事情は本人もお父さんも言ってくれなかったが、

休暇中はこの不知火家にいるのだとか。

何はともあれハクラギさんとも会えたし、

と真夏は静と共に盛り上がる。

その後は静が真夏とゲームをしたり

悠さんを交えトランプで遊んだり。

ケーキやご馳走を食べたところで腹も眠気も膨れ

いつの間にやら姉妹そろって寝るのであった。


寝た二人に悠は布団をかけると鬼原とベランダで話す。

それは今後についてと…。


「娘さんいなくなるから寂しいんですか?」


虚を突かれた鬼原は煙草を吸うこともなく

片手にお酒を注いだガラスコップを飲む。

そしてああ、とだけ呟きそれ以上は何も言わなかった。

それを見て悠は穏やかな笑みで茶化すのだった。

今後の行き先を案ずるようなことも何も言わず

鬼原のどこか寂しいような目に目線を向けた。

短く切った理由は次話から、男女両方の主人公パートになるので切ったという次第です。

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