魔法使いの店 2
「それにしても厄介なモン押し付けていったね」
「ばーさんや、それを言っても始まらん。この杖も修復しておこうや」
ひとりの探求者が置いていった難題。
それが目の前に置かれた朽ちかけの杖だ。
魔力を通しやすく、しなやかな強靭さもある長杖。材質は恐らく魔香樹。
魔香樹は独特な香りを出して獲物を捕食する習性をもち、その香りに捕らわれたら意識は戻らないと聞く。
表皮は硬く魔法も一部の属性を除いて弾いてしまうらしい。
高い危険性をもつ高級素材。
修繕出来るかどうかすら分からない、先代の最高傑作。
それにある意味挑戦しようということなのだが。
「じーさんよ、ただでさえ高難度素材な上先代の傑作の1つじゃぞ。難題にも程があろう」
「まぁ木片なら砕いて新しい杖にコーティングして定着魔法を施すだけでも違かろうよ。何も完全にまで直す必要はねぇんだしよ」
「ふん、これであの小僧がどんな素材を持ってくるかにも依るだろう」
小僧・・・・・あの白い髪に白いローブの探求者。
先代が現役の頃、ワシらが子どもの頃から全く姿が変わっとらん。
いったいどんな魔法を使っているのやら。
「さて、どんな木材にしよっかな〜っと♪」
遺跡内の樹林地帯に探求者が降り立った。
「とりあえず置くまで行って、黒鋼杉と幻想樹を探すか」




