筒の中には
「中に何か入ってます!」
どうやら本当に筒状になっていたらしい。
ここまで厳重に守るということはそれなりに貴重な資料なんだろう。
ただ水の剣で切ったし濡れてないのか?もしくは経年劣化とかでボロボロになっていないのだろうか?
「中の紙自体にも魔法か特殊な技法が使われてますね。全く劣化してないし濡れた様子もないです」
無用の心配だった。
まぁ熱い金属に入れるのだしなんらかの工夫があってさかるべきか。
「『ヒヒイロカネ精製の法』・・・・たぶん、間違いなく、アカクラ文書です!」
「目的の物が手に入ったね。他の資料とかはどうする?」
「可能なら持って行きたい所ですね。またベヒモスとか、強い怪物に巣食われたら厄介ですし」
「それなら荒っぽいけど根こそぎ持っていこう。『収納』は使える?」
「はい、大丈夫です」
ここで言う『収納』とは魔法の収納魔法や魔法の袋のような『大容量をまとめて持てる手段』を指す。
少女は収納魔法で資料を亜空間に格納していく。
反対側では俺が片っ端から資料を少女の近くに運んでいく。
ここで問題が1つ発生した。
空になった棚の後ろに空間があることが分かったのだ。
一応調査することを決め、先に資料を収納していった。




