虚風空間
お久しぶりです。鬱がひどかったです。また自分のペースで更新していきますので、ブックマークやツイッターなどから更新情報を入手してくださるとありがたいです。
水念技『断』。
見たところ水による刃を形成し、射出する術か。
その術を念で強化している。
言ってみればこれだけだが、言うは易し行うは難事。
本来『術』と『念』は反発するのだ。
元は魔力や気と似通ってはいるものの、本質は全く違う。
血の滲むような、文字通り鍛錬の結晶。
あえて言うならこれまでのように水に血を混入して威力の底上げをしていないことか。
そこまですれば流石に制御が追いつかないのだろう。
極大の水のギロチンは見事に首に命中した。
が、それでも切断には及ばない。
代わりにその質量でベヒモスの体勢を崩した。
そこでそっとベヒモスに近づく。
恐らくはこれで最後になる。
そう願いを込めて。
「『虚風空間』」
ベヒモスの顔の周りの風の精霊を全て退避させた。
それによって起こるのは、ベヒモスの顔の周りの空気が一切なくなるという現象。
身体にかかる空気圧、心臓から巡る血液、顔のみ空気圧が無くなるという異常はベヒモスの顔面を吹き飛ばした。




