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越後の忠臣  作者: のらねこ
第三章
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佐渡

1529年 越後にある某寺


両親がいなくなってから。2年がたった

本当に早いものだ。その間、為景様の小姓をずっとしていた


戦なんて、三分一原の戦いから、大きな合戦というものがない

ちょくちょく上杉派と小競り合いをするだけで、為景様の出陣はない

その、小競り合いも今日を持って終わりかな


幕臣「ではこれより、上杉家と長尾家の講話会議の決定事項を話します」

為景様がこの意味のない戦を終わらせるために幕府にお願いをした。


俺が思うに幕府というものは、もう機能してないと思う。

京は、管領細川家と三好、一向一揆の遊び場だ。

将軍様も何でも京都から逃げたり、帰ったりしてる

それでも幕府が仲介しているあたり、まだましなんだろう


幕臣「1つ上杉家と、長尾家は互いに領土を認め合う。2つ上杉家は越後守護代として認める。3つ佐渡島は、長尾家のものとする。両者異論はございませんね」


為景、定実「異論ございません」


幕臣「ではこれをもって講和会議を終わりにします」


春日山城 夜

為景「おぬしの言う通り、上杉の領土を削るのではなく、佐渡をもらったが、本当に意味があるのか」

今日は義理の父としての酒の席だ。


景家「はい。上杉の領土を削ると何を言い出すかわかりません。それに、佐渡にはいいものがあります」


為景「佐渡にか。確か今の佐渡は、どの一族も特に強いわけでなく、停滞してると思うが」

そう、今の佐渡島は長尾家の領土ではない。各支族が互いに争いあっている。

それにこの時代の佐渡島は、流刑地として活用されているだけで、金山としての活用をされていない


景家「では、義父上、戦の時に大量に必要となるものは何でしょうか」


為景「米と金が必要だ」


景家「では、金はどのようにして作っているのでしょうか」


為景「中華からの取引だな」


景家「はい。その通りです。では金が手に入ると言ったらどうしましょう」


為景「まさか、佐渡から出るといっておるのか」


景家「その通りです。私の手の者によりますと、佐渡島北部に見つかったとのことです」


為景「はははは。わしはよい息子を手にしたものだ。では佐渡の占領はどうする」


景家「義父上、お早いかと思います。まだ綾との婚礼も済ませておりません。佐渡は、本間家を活用するのがよろしいかと。一応は、鎌倉から続いてる名家です。そこの領民たちも長尾が治めるよりも安心するでしょう。金山周辺を本間から協力の代償としてもらえれば十分かと


為景「よかろう。今日はこのまま飲み明かそうぞ」

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