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第三十五話:大陸の復興と東の闇

「まずだ、王様はもういらねえ」


プホルスはテーブルの周りに座っている仲間たちに宣言した。


「民が自身で、やりたいようにやりゃあいい。


テーブルの上には、旧ロジャーズ帝国とカウフマン帝国を合わせた大陸の地図が広げてある。


「とは言ってもさあ」


仲間のひとりが声を上げる。


「王宮の言いなりで生きてきた民にいきなり自分たちで勝手にやれってのも…」


別の仲間も意見を言った。


プホルスは、タバコを咥えると、指先に灯した火に近づけた。


「民が、話し合いでルールを決めりゃいいじゃねえか、王様が勝手に何でも決めるよりゃいいだろ?」


ここでベルが口を挟んだ。


「自治領形式にすればよいのでは?」


「旧ロジャーズ、旧カウフマンの枠を全て取り払って、民の話し合いの仕組みを作る」


「王様の様な権力者は置かず、民は皆、平等に意見を言う権利を持つ」


仲間から異論が上がる。


「何でも話し合いで決めるって言っても、それじゃあ纏まるまでに凄く時間がかかるんじゃねえか?」


プホルスは煙をくゆらせながら応える。


「時間なんて腐るほどあるじゃねえか」


「王宮の横暴に耐えるよりゃマシだろ?」


「揉めたら最後は多数決で決めりゃいい」


ベルも同意した。


「最後は多数決、それでいきましょう」


「それぞれの自治領の代表者を決めて、その人物に自治領の意見を託せばいい」


「年に1回、自治領の代表が集まって、会議でまつりごとをすればよいのでは?」


「で、最後は多数決」


「民の声も国にちゃんと届く様になる」


「民が自分で、自分たちのことを決める」


「それが大前提です」


プホルスは、大きく頷いた。


「その、自治領作りを手伝うところからだな、俺たちの役割は」


「あと、兵隊も要らねえしな、国内の争いごとは無くなったんだ」


「兵隊を食わせるためにたくさんの税金を集める必要も無え」


「外国から攻められたら、俺たちの出番だ」


「ま…とりあえずそれでやってみようぜ」


ベルがそこで話題を変えた。


「その外国、の件ですが」


「ロサーナ王国侵攻は取りやめです」


「あの国には圧政も無く民も平穏です」


「ただ…東の島国が、気になります」


「大きなエネルギー体が毎日確認されています」


「強大な魔力同士が交戦していると思われます」


「その影響がこちらまで及ぶかどうかはまだ分かりませんが…」


プホルスは眉間に皺を寄せていた。


「やっとこさチェスの盤面がリセットされたばかりだ」


「荒らしに来るヤツぁ叩き潰す」


ベルが落ち着いた声で言った。


「東の島国から伝わってくるエネルギー体の大きさは、私たちの比ではありません」


「どういう意味だ?」


プホルスは思わずベルの顔を見た。


「魔法使いかどうかすら分かりません」


「化け物って意味か?」


「それも分かりません」


「今、俺たちがソイツらと交戦したらどうなるんだ?」


「多分ですが…」


「結論を言え」


「全員死にます」

















御覧頂いた皆様に心より御礼申し上げます。

初回投稿から毎日投稿を続けておりますが、最終話まで毎日投稿で走り切るつもりです。

常時、原稿ストックを40本以上キープして公開を続けます。

「エタりません、完結までは。」

最終話までお付き合い頂けましたら幸いです。


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