第二話 異変
無名の丘 南外縁部
『定時連絡。第二哨戒線、第一哨戒線、異常ナシ』
「うむ。引き続き警戒しろ」
『了解、アヤクラ様』
暗鬼との心通信を切った。
時空逆抗による幻想入りから一ヶ月。
外部との無用な接触を避けるため、こうして暗鬼の哨戒線を張っている。
今日も侵入者はいないようだ。
私、无月綾蔵が幻想郷に来て最初に降り立った、あの鈴蘭だらけの丘。
“無名の丘”と名付けたその丘の近くの林内に、私達は隠れ家を設けた。
私と、従者ミラージュ・ナイトメア、そして元敵の照月零が、ここでひっそりと暮らしている。
目の前に立ってみるが、外観は何の変哲もない森だ。
だがこれはミラージュの疑心操作能力によって隠蔽されているだけで、実際には二階建てのそこそこ立派な家が建っている。
もう昼前だ、一休みしよう。
私は扉に手をかけた。
「あ。おかえりなさいませ、綾蔵様」
中に入ると、エプロンを身につけたミラージュが出迎えてくれた。
手には乾いた雑巾が握られている。
「ただいま、ミラージュ。掃除をしていたのか」
「はい。今終わったところです」
疲れた様子も見せずにそう答えるミラージュ。
掃除……毎日やってやしないか。
「ありがとう。だが、何日かに一度やれば十分だぞ。この家も狭くはないのだから」
「綾蔵様が私たちのために作ってくださった家です。毎日きれいにしておかなくては失礼というものです」
ミラージュは首を振って否定する。
この家は私が闇霧で適当に造形しただけだが、内装も外装もミラージュには好評である。
「何が私たちですか。私は結構だと言ったはずです」
視界外から響く凛とした声。
憎まれ口を叩きながら階段を降りてきたのは零だ。
「おはよう零。起きていたのか」
「…………ええ。おはようございます」
私から視線を外し、彼女は小さな声で挨拶した。
零には当初、“闇霧で造られた家になんて誰が住むものですか”と酷評だった。
気持ちは分かる。
私だって紫の異空間に住めと言われたら嫌がるだろう。
「でも結局、住んでる」
「彼がどうしてもと言うので仕方なくです。望んだわけではありません」
まあ見ての通り、今は普通に住んでいるが。
「そんなレイのことも、こうして綾蔵様は守ってくれている」
「それは大局のためであって私のためではないでしょう」
「レイの分からず屋。レイはもっと綾蔵様に感謝すべき」
「貴女は彼の従者だからそう思えるのです。私は貴女とは違います」
照月零。
敵だったとはいえ、私が時空逆抗に巻き込んだ事実は変わらない。
挙げ句、正義なき戦いに引きずり込もうとしているのだから、彼女からの印象は悪くて当たり前だ。
勿論悪気はない。
彼女を思ってのことである。
「違わない。レイも今は綾蔵様の指揮下」
「一時的に利害が一致しているだけです。対等という呼び方が正しいでしょう」
「綾蔵様と対等な立場にあるのは八雲紫だけ。レイでは足下にも及ばない。わきまえるべき」
「それは“対等な立場”ではなく“同等の力量”の間違いです。私は力の差になど……」
「もういい、ふたりとも」
収拾がつかなくなりそうだったので口を挟む。
邪魔するなと言わんばかりに零の碧眼で睨まれたが、気にせずミラージュへ視線を移す。
「ミラージュ。確かに零は事実上私の指揮下だ。だが、彼女にだってひとりの妖怪としての自尊心がある。私はそれを尊重したい。だからあの時、傀儡としなかったのだ」
説得しつつ、零を操り人形にもできたことをちらつかせる。
聞いている本人が動揺したのは言うまでもない。
零を拘束したあの時、あのまま彼女の神経回路に闇霧を行き渡らせていれば、今頃式神のように従順な傀儡となっていただろう。
説得に失敗した場合は迷わずそうするつもりでいた。
「零は時空逆抗に巻き込まれただけだ。彼女を尊重してやってくれ」
「……しかし」
「それに、私は零を仲間として認めている。お前がどう思っているかに依らず、私の仲間を攻撃するのはやめてもらいたい」
「っ……!」
ミラージュが身を固くする。
私を見つめるその紫の瞳には、若干の怒りが混じっているように見えた。
少しずつ口答えすることが増えてきた彼女。
反抗期が近いのだろうか。
「……わかり、ました。申し訳ありませんでした」
それだけ言ってうつむくミラージュ。
いいや私は……とはまだならないようだ。
少し残念である。
「ゆっくりでいい。いずれ零の気持ちも解る日が来る……」
そう言ってミラージュの紫髪を撫でる。
すると不満げだった表情は一転、彼女は安心したような顔で目を閉じた。
……鬱陶しがらないのも問題なのだが。
まだまだ一人立ちには遠いようだ。
私は優しくしすぎなのだろうか。
つくづく教育とは難しいものである。
零に視線を戻す。
目があった途端、彼女はそっぽを向いた。
「わ、私は貴方を仲間とは思っていませんからね。あくまで休戦中の敵、一時的に利害が一致している他者に過ぎません」
肩を竦める。
まあ事実だ、反論の余地はない。
「ただ……」
零が再び口を開く。
不意に視線が合うが、今度は逸らされなかった。
「私を殺さなかったことや……傀儡としなかったこと、共に存在を保障しようとしてくれていることには…………一応、感謝していますから」
それだけ言うと、零はそそくさと部屋に戻っていった。
その横顔は少し赤らんでいた気がした。
「……零はお前が思っているほど冷たい奴ではない。見ての通りだ」
「…………」
ミラージュが僅かに感嘆の声をあげる。
しばしの沈黙の後、彼女は頷いた。
「ふ……」
ミラージュに聞き取られぬようため息をつく。
心をもつ者達を束ねるというのは、当初の予想より遥かに面倒なのであった。
* * *
『緊急、緊急。第二哨戒線丘側ヨリ妖……』
ミラージュと談笑していた昼前。
哨戒中の暗鬼から唐突に心通信が入り、そして途絶えた。
「どうした、報告しろ。……聞こえるか、応答せよ」
呼び返しても返事はない。
既にこちらの言葉は届いていないようだった。
潰されたか。
「綾蔵さ……」
顔を覗き込んでくるミラージュを手で制す。
すぐさま他の暗鬼へ心通信を飛ばした。
「緊急。第二哨戒線丘側がやられた。周辺警戒厳と為せ。ただし、偶発戦闘は固く禁ずる」
『了解、アヤクラ様』
心通信を切る。
野外用の外套を出現させそれを羽織ると、椅子から立ち上がった。
「聞いたなミラージュ。零と待機していてくれ。私は現場へ向かう」
「ま、待ってください、私も行きます。綾蔵様だけを危険に晒す訳にはいきません」
ミラージュが私の服の裾を掴み嘆願する。
それを優しくほどき、彼女の肩に手を置いた。
「他者に気づかれぬよう始末しなければならん。単に戦力が多くても困るのだ。安心しろ、私ひとりの手に負えなければこの森まで誘引してくる。お前は零と共にそれを闇討ちしてくれ。ここなら多少暴れても問題ない」
私を守りたい気持ちは分かるが、大局を見失ってもらっては困る。
今の我々は、元来幻想郷にいる存在に見つかってはならないのだ。
「……わかりました。すぐに準備します」
ミラージュは素直に頷く。
立ち上がるやいなや、彼女は黒い煙となって散った。
零を呼びに行ったようだ。
私はそれを見届けると、家の外へと霧散移動した。
* * *
その場所を強く想起でき、極端に離れておらず、力の干渉が少なく、再構築時に脅威がいない。
以上の条件が揃えば、私とミラージュは幻想郷の何処へでも霧散移動することができる。
哨戒線の暗鬼がやられたのは、鈴蘭の咲くあの“無名の丘”の近く。
恐らく犯人は無名の丘にいるのだろう。
だが丘に直接霧散移動を行えば、再構築時に先制攻撃を受ける可能性がある。
仕方なく、私は丘まで森の中を飛行することにした。
通り過ぎ行く巨木たち。
前方に見え始める光と、比例して近づく妖怪の気配。
丘は、そして侵入者は、もう目の前だ。
感じる妖力は洗練されていない。
まだ若い妖怪のようだ。
比例して知能が低いのであればやり過ごせるだろう。
林縁の藪を抜け、日の下に出る。
急停止すると同時に、一瞬にして丘を見回す。
「!」
いた。
鈴蘭だらけの丘の中央。
黒い服と赤いスカートを身に付けた、金髪の幼い少女。
空を見上げたまま茫然と立ち竦んでいた。
彼女は周囲へ妖力を撒き散らし続けていた。
制御されていない、荒く不純物の多い妖力だ。
意図も目的もわからない。
一体何のつもりでそこに立っているのか……。
「 ~」
思い出したかのように少女が何事か呟いた。
駄々漏れの妖力が一転、彼女に集まる。
瞬間。
「ぐっ……!?」
思わず悲鳴をあげた。
喉と肺に焼けるような痛みが走る。
視界が霞み、頭がぐらつく。
原因は、彼女から溢れ出た大量の気体。
それを吸い込んだ途端にこれである。
“毒”だ。
それも、大妖怪である私が怯むほど凄まじい濃度の。
「?」
少女がこちらを振り向く。
その濁った碧眼に捉えられた。
……見つかったか。
「っ!」
毒霧を振り払って飛翔する。
方向は勿論、森だ。
こんな開けた場所で暴れられては不特定多数の人妖に見つかってしまう。
背後を振り返る。
少女は追ってきていた。
次々と放たれる毒の気弾が背筋を掠める。
あんなもの食らったらただでは済まない。
気体は妖力壁で防げないうえ、生物が触れれば直ちに異常をきたす。
暗鬼が一瞬でやられたのも理解できる。
しかし……。
「 ~!」
この妖怪、幼いわりに力が強すぎやしないか。
容姿に似合わないという意味ではない。
彼女と似た幼女程度の姿の大妖怪を、私は知っている。
問題は彼女の放つ妖気だ。
妖怪にしろ何にしろ、生まれて間もない存在が放つ気は単純で乱れやすく精細さに欠く。
彼女はまさにそれだ。
生まれて間もない妖怪なのだろう。
だが持っている妖力が強すぎる。
幼い妖怪には全く似合わない、非常に強力な妖気を振り撒いているのだ。
普通ではありえないことである。
「貴様、誰に入知恵され、たっ……!?」
毒弾を紙一重でかわしつつ悪態を吐く。
対する少女は、相も変わらず濁った碧眼で私を見つめていた。
『並走しています。レイも一緒です。ご指示を』
ミラージュからの心通信が入る。
見えないが既に近くにいるらしい。
「私を奴から透過させ、零が光線で狙撃しろ。奴には近づくな」
『了解、綾蔵様』
心通信を切り、飛行速度を急激に上げる。
振り向くと、少女は私を見失っていた。
ミラージュの疑心操作能力によるものだ。
混乱し動きの鈍った少女。
瞬間。
「!?」
少女を白金の光線が貫く。
飛行体勢を失った彼女は、そのままの速度で木の幹に激突した。
「抗え」
それを見つつ、自身の能力を行使する。
あらゆる概念に“抗う”能力を。
反転し、少女へと接近する。
彼女は衝突の痛みからか、無防備にもその場に静止していた。
漂う毒霧に飛び込むが影響はない。
毒という概念に抗っているからだ。
右手に刀を造成する。
少女は目の前だ。
一刀のもとに切り捨ててやる、そう考えてみたが。
「……、……ふんっ!」
刀は振るわず、左手で少女の喉に掴みかかった。
“元来幻想郷にいる存在を殺しては不味いのではないか”。
そんな考えがよぎったからだ。
驚愕に眼を見開く少女。
濁った碧眼の奥に何かの紋章が見えた。
考察を後に回す。
細い喉を掴んだまま、少女ごと左腕を振りかぶり。
地面へと投げつけた。
「!? ……」
響く轟音と悲鳴。
少女は地面に仰向けに落下していた。
少女の妖力が消える。
同時に毒霧が急速に薄れていく。
無力化できたようだ。
「……もう大丈夫だ。出てきて良いぞ」
藪の向こうのふたりに声をかける。
真っ先に飛び出してきたのは、案の定ミラージュだ。
「綾蔵様、お怪我はありませんか」
「左手が少し痺れたくらいだ、問題ない。援護ありが……」
「なんてことを。下がっていてください綾蔵様に怪我を負わせたこの不届者に今トドメを刺しますので死ねこの」
「落ち着け。取り敢えず邪斧をしまえ」
大斧を振りかぶったミラージュを止める。
華奢な彼女の腕を掴み止めることなど、痺れる左手でも容易であった。
「離してください綾蔵様、こいつを殺せません」
「殺すな。何のために生かしておいたと思っている」
「え、何のためですか?」
「お前な……」
首を傾げるミラージュに肩を落とす。
はたしてどこまで本気なのか。
否、全て本気だろう。
彼女はまだ純粋で無知なのだから。
「先住民を殺す勇気が無かったのでしょう。八雲紫からの指示も守らねばなりませんし。……もう少し視野を広げなさい、ミラージュ」
ミラージュに説教しながら現れた零。
手に持った地槍には白金の光が残っていた。
「く……綾蔵様には勇気が無いと言いたいの? 綾蔵様を貶めるのは許さな……」
「いいや、零の言う通りだ。ここで殺してしまったら、歴史にどんな影響が出るか分からないからな」
噛みつこうとしたミラージュを宥める。
従順なのはありがたいのだがな……。
「零、どうかしたのか」
毒妖怪を前に思案顔の零に声をかける。
足下の少女は気絶していた。
当分動けないだろう。
「いえ……」
零の隣に膝を下ろし、少女の手首を握ってみる。
呼吸はしているようだが、脈が無かった。
というより血管の存在自体が感じられない。
皮膚や髪をよくよく見てみる。
すると、先程から感じていた違和感の正体が解った。
「……こいつ、人形か」
そう、彼女は作り物だったのだ。
精密さからして、おそらく外の世界の人間が作ったものだ。
「人形、ですか?」
武器を下ろしたミラージュが聞き返してくる。
彼女は毒人形の顔を覗き込み、頬をつついたりしていた。
「そうだ。長い間放置された結果、つい最近妖怪化したのだろう。付喪神のような存在だ」
だがそんなことは些細な情報だ。
問題は、なぜこの人形が攻撃してきたのかということと。
「……綾蔵。この妖怪、不自然に強くはありませんでしたか」
「ああ。誰かに入知恵されたのかもしれないな」
なぜこんなにも強力だったのか、ということ。
「式神か奴隷か、あるいは何か力を得る契約を結んだ者でしょうか。いずれにせよ、それならどこかに契約の印があるはずですが……」
零が考察する。
印。
そういえば。
悪いとは思いつつ、人形の瞼を静かに開かせる。
虚ろな青い瞳のその奥。
先程も見た謎の紋章がまだあった。
「印というのはこれか?」
「見せてください」
零が隣に膝を下ろす。
長い髪を抑えつつ、人形の瞳を観察し始めた。
「……この紋章、どこかで」
零が眉間にしわを寄せる。
が、数秒後、目を見開いて視線を上げた。
「悪魔の……紋章」
彼女が呟く。
確認するように再び紋章を見てから、私を振り向いた。
「……これは悪魔召喚に使われる魔方陣です。この人形は悪魔の契約を結んだのでしょう」
悪魔の契約。
大きな力や永遠の命を手に入れる代わりに、自身の運命や意志を差し出す契約だ。
「しかしこいつは幼い。まだ人語を話していなかった。契約など結べるとは思えないし、できたとしても悪魔側からして利益が無い」
横たわる毒人形を指さす。
その妖力から解る……この妖怪少女はあまりにも幼い。
はたして自分の意志で契約を結べたのか、それすら怪しい。
それに悪魔だって馬鹿ではない。
ただ妖力と毒を撒き散らすだけで人語も話せないような弱小妖怪に、わざわざ力を授けたりはしないだろう。
「ええ、つまり……手当たり次第に強制的に悪魔の契約を結ばせることができるほど、力に余裕のある者の仕業です」
零ははっきりと言い切った。
その碧眼に迷いはない。
彼女の中では、もう既に犯人は定まっているようだった。
「力があり、眷属を多く作る、強大な悪魔。綾蔵様、それって……」
ミラージュも私を見る。
彼女もまた、答えに行き着いたらしい。
「ああ、間違いない。元凶は……」
それは私も同じだ。
私達は揃って、その犯人の種族名を口にする。
「「「吸血鬼」」」
それはまさに、当初の予想通りの名であった。
* * *
枝葉を突き破り、青空の下へと躍り出る。
高い視点から周囲を見回す。
異変にはすぐに気がついた。
「……!」
北西にある平野の中央。
人間の居住地である“人間の里”が、襲われていた。
襲撃者は、死に損ないの人間、半死人。
西洋風の衣服からして里の人間ではないだろう。
どこから現れたのか、凄まじい数を以て里を包囲していた。
そしてその向こう。
“霧の湖”と呼ばれるその湖面上に、多数の人影が浮かんでいた。
背中に蝙蝠の翼を携えた西洋剣士。
“悪魔”だ。
その他の方角からも、異常な妖力を放つ妖怪の気配が多数感じられた。
あの毒人形と同じく、強制契約で操られている雑妖怪達だろう。
ゾンビ、悪魔、雑妖怪。
それら全てに力を与え続けている元凶は。
「あの館……でしょうか」
隣のミラージュが指さす。
霧の湖のほとりにある大きな紅い洋館。
つい昨日まで無人だったはずのその館から、尋常ならざる量の魔力が放出されていた。
「今や吸血鬼の城ということですね。……綾蔵、どうするのです」
零が私を見る。
悪魔召喚、ゾンビ召喚、強制従属契約。
それらの元凶はあの魔力だ。
そして、魔力の使用者は吸血鬼。
つまりこれらの事態は、全てその吸血鬼単体によるものだということだ。
ならばやるべきことは決まっている。
「人間の里は幻想郷の生命線。則ち、それを攻撃するものは幻想郷の敵だ。そして幻想郷の敵は、等しく私と紫の敵……」
お前の言っていた“変革の戦い”。
それは今なのだな。
八雲紫。
右手に刀を造成する。
それを紅き館に向け。
「叩き潰す」
宣戦を布告した。
【無名の丘】
幻想郷の南東部、なだらかな山の中腹にある丘。
博麗神社から見て南西に位置する。
北側斜面のため日当たりは悪いが、そのお陰か大量の鈴蘭が自生している。
人間も妖怪もほとんど立ち入らない、静かで寂しい場所である。
綾蔵が幻想郷に来て初めて降り立った地でもある。
地名が無いとのことだったため、彼はそのまま「無名の丘」と名付けた。
綾蔵、ミラージュ、零の三名はこの丘に程近い林内に屋敷を構え、そこに住んでいる。
【吸血鬼】
西洋、特にヨーロッパで有名な、人間の生き血を吸うという妖怪。
大屋敷や城に住み、従者や眷属を多く抱える。
一般に蝙蝠の翼を持つとされる。
元人間であることが多く、姿形は人間に近いものがほとんど。
西洋最強と呼ばれるほど、非常に能力の高い人外である。
しかし個体ごとに弱点があり、地域によっては退治法が伝承されている。
つい最近まで吸血鬼退治が行われたという記録が残っているほど有力な妖怪である。
【半死人】
生命活動が停止しているはずなのにも関わらず、魔力や怨念や寄生物の影響でうごめき続ける人間のこと。
ゾンビ、アンデッドとも言う。
吸血鬼に血を吸われ尽くした人間はゾンビになるとされている。
【悪魔】
西洋で広く知られている化け物。
暗鬼と同じく根元的な妖怪である。
姿形は伝承によって様々だが、蝙蝠の特徴を持つことが多い。
吸血鬼が多く従えているとされる。




