Prologue
どうも、夕餉湯気といいます。
この小説を開いてくださり感謝申し上げます。
睡眠中や目を閉じている間のBMI接続による仮想世界を舞台にした物語です。
少しでも楽しんでいただけたら幸いです!ぺこり
XXXX年、飛躍的に医療技術の進歩した地球では、人類はBrain-Machine Interfaceの技術発展で通称 BMIチップと呼ばれるものを埋め込み様々な用途に使用していた。これのすごいところは睡眠時間中でも使用が可能ということだろう。
結果として、スマホのように端末が必要ないBMIチップは瞬く間に全人類に広がった。
そう。それはゲームでさえもだ。手にもってプレイする端末、VRゴーグルを活用したフルダイブタイプのゲーム。それらがなくなり、チップにインストールすることでVRゴーグルを超えた現実よりも鮮明な感覚でのプレイが可能になった。人類はやはり楽をしたいのだ。
そして爆発的に普及していったBMIチップでのゲームジャンルにおいて、不動の人気を誇ったのが、
「Brain-Machine Interface chip Massively Multiplayer Online」通称「BMIMMO」である。
BMIMMOは少し特殊で、プレイできるのは「目を閉じている間」だけ。
目を閉じているとき、脳の発出する運動命令(「走る」「手を伸ばす」)をBMIが直接検知・デジタル変換し、脳内の知覚野へゲームの映像・聴覚・触覚フィードバックを直接送り込む。
端末もゴーグルも不要。ただ目を閉じるだけで、脳とBMIMMOのサーバーがBMIを通じて直結する。
何より人々を魅了したのは、現実を凌駕するほどの圧倒的な五感のフィードバックだった。 肌を撫でる夜風の冷たさ、草木が擦れ合う匂い、焚き火の爆ぜる音や熱気、さらにはゲーム内で口にする料理の味や歯ごたえに至るまで——脳に直接送り込まれるデジタル信号は、もはや「疑似体験」の域を完全に超えていた。 ただ「寝て過ごすだけ」だったはずの無為な睡眠時間は、誰もがもう一つの人生を謳歌できる贅沢な時間へと変貌を遂げたのだ。
ファンタジーの世界を現実より鮮明に体験して、自ら動くことができるのだ。人気にならない理由がない。
そんなBMIMMOの中にも、人気の作品というのは存在する。
「エイト・ノクターン」
世界中でおよそ20億人がプレイしているBMIMMOの金字塔。人間と遜色ない自然な対話ができる高度なNPC、果てしなく広がる大陸や未踏のダンジョンをありのままに冒険するそのゲームは、高い自由性が一番の売りだった。
最前線で巨大なモンスターに挑む剣士もいれば、世界の果てを目指して旅を続ける冒険者もいる。
一方で、街角で工房を構えて鍛冶に打ち込む職人、珍しい魚を求めて釣り糸を垂らす者、あるいはただ仲間の集まる酒場で夜な夜な雑談に花を咲かせる者まで、そこでの過ごし方はまさに無限大だ。
ルールも、決まった目的すら存在しない。 ただ眠りに落ち、目を閉じれば、そこには誰もが思い描いた通りの自由が広がっている。
『エイト・ノクターン』——それは、現代の人類が辿り着いた、最も美しく壮大な「もう一つの世界」だった。
そして今夜もまた、部屋のベッドでひとりの少女——伯耆屈が静かに目を閉じる。 過酷な事故の後遺症とリハビリに追われる日常を離れ、ただひとつの真なる自由を求めてダイブする——あの輝かしい世界へ。
最後まで読んでくださりありがとうございます。感謝感激雨あられでございます。。゜(゜´Д`゜)゜。
事故からの復帰を果たした主人公・伯耆屈が、夜の世界でどのような冒険を繰り広げるのか、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。
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次回から第1章スタートです。よろしくお願いします!ぺこり




