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34話 映画のシンクロ表現とは?②『桐島部活やめるんだってよ』

※本作は、原作を知らなくても楽しめる内容になっています。

ネタバレには配慮していますが、気になる点があればコメントで教えてください。


今回は名作『桐島、部活やめるってよ』のシンクロの構造をみてみたいと思います。

皆さん、学生時代はどんな思い出がありますか?

学校って不思議な空間ですよね。

実際の社会に出たら全く意味のないスキル――たとえば『リレーのアンカーの男子』とかが、やたらもてはやされる世界。

男子のアンカーも、アンカーの彼女も、クラスの雲上人。


――学生時代、スクールカーストってありましたか?――


今回は、青春群像劇の名作映画

『桐島、部活やめるってよ』

を、シンクロ構造で考察します。


いや~リアルです。

アマプラだったかNetflixだったかで、私は見まくりました。


あらすじはこう。

クラスのカリスマで、バレーボール部で県選抜に選ばれる“スクールカースト上位”の「桐島」が、予告なしにいきなり部活をやめる――そこから始まります。

ちなみにこの「桐島」、最後までこの映画に登場しません。


そこが上手い!


登場人物は、ざっくりスクールカーストで配置されます。


スクールカースト上位

・桐島の彼女(山本美月さん)

・桐島の親友で野球部の幽霊部員(東出昌大さん)

・桐島の彼女の友達(松岡茉優さん)


スクールカースト中位

・バドミントン部の女子(橋本愛さん/清水くるみさん)


スクールカースト下位寄り(でも部活の世界では主役)

・吹奏楽部の部長(大後寿々花さん)


そして、スクールカーストとは別の軸で生きている

・映画部の主人公(神木隆之介さん)


日常が、小さな事件をきっかけに少しずつ動き出して、世界は変わり、そして壊れる。――逆転する。


ネタバレしてもいいのかもしれませんが……やっぱり、見てください。


学校という「小さい世界」には、それぞれの役割と大切なものがあって、

それが丁寧に描かれるから、ラスト最大の「ざまぁ」が生まれる。

でも、それで終わらない。


ここからシンクロの構造です。

この映画、時間軸がまっすぐじゃありません。むしろバラバラ。


構造はこうです。


① それぞれの登場人物の視点で、同じ数日間が描かれる

② だから数日間の話が行ったり来たりする

③ 行ったり来たりすることで、小さな伏線が回収され、観客の感情が積み上がる

④ 最後、それが全部収束して――破壊される


ここで起きているのは、「ただの時系列シャッフル」じゃない。

同じ出来事が、視点が変わるたびに“別の意味”になる。

それが、この映画のシンクロの気持ちよさです。


事件自体は大したことがない。

でも本人たちにとっては重大。

大人が見たら、クラスの『リレーのアンカー』と、その周りを見てる感じに近い。


でも、人って役割が違うだけで、いろんな面を持っています。

家族・学校・社会。みんな別の仮面をつけて生きてる。


だからこそ、全員に感情移入できる構造になっている。


この映画はおすすめです。

皆さんは、誰に感情移入するでしょうか。


ちなみに私は……。


野球部で、いつまでも引退せず、

とりあえず“ドラフトまでは”って言いながら、ずっと野球を続けている――

あの、野球部のキャプテン側に刺さりました。


端にも棒にもかからないかもしれない。

でも、とりあえずエントリーしているコンペに向けて頑張ってみる。

そんな自分と、重なったんです。


そう感じている、相馬ゆうでした。


次回以降は、今回語った要素――

・群像劇の魅力

・読者様の感情に対するアプローチ(感情曲線、と私は呼んでます)

を、アニメで勉強してみます。

文章にすると、漠然としたイメージが形になるので、私の勉強です!


余談)

① シンクロ構造の『迷作』として、松本人志さん監督の「しんぼる」があります。批評はYouTuberさんにお任せします。


② 『桐島、部活やめるってよ』のアンサーストーリーっぽさで、「ここは退屈迎えに来て」(門脇麦さん/橋本愛さん/岸井ゆきのさん/内田理央さん)も刺さりました。マイナーだけど、効きます。

映画皆さん好きですか?

おすすめの映画あれば簡単でもかまいませんのでタイトル教えてください。


よろしければ、ブクマや★評価で応援してもらえると励みになります(気が向いたときで大丈夫です)。

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