↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/137

寂しい山脈の冒険(part4) ~猫舌~

※この先、どうなっちゃうの…!?

展開は、未知の領域へー





「あれっ―?」



私は、お婆さんの温かい料理を食べられずにいた。

私は…まずはお腹が空いた胃袋を優しく温めたいと思い、クリームシチューをスプーンで掬って、口に運ぼうとしましたが。



「ガン、ガン―」



まるで…

透明な仮面を被っているかの様に、それにガンガンとぶつかり、口に入れる事が出来ません。


(一体、どうして…!?)




「!!」(私)




「ちょっと、ゼニィー!!」


「自分が食べられないからって、変ないたずらはしないでよっ!!」


私は、私が食べようとしている所を物欲しそうに見つめているゼニィーを疑います。ですが―



「いや、ボクは何もしていないよ~!!」



「えっ…そうなの!?」

「じゃあ、何で食べられないの!?」



「お口バリアが、ブロックしたんじゃないの?」




「ウ、ウソっ…!?」


「な、なんでブロックしたの…!?」



いや―


その理由は、もう私の頭の中に伝わっていました。

何故、お婆さんの料理をバリアがブロックしたのか…


それはクリームシチューの中には、とても調味料で使わない様な危険な物体が混入していたからです。



その危険な物体とは―







          ネムリ茸のエキスです。









このネムリ茸は…


私が、先ほど川原で食べようとした毒キノコの内の1つでありました。

その毒キノコのエキスが…クリームシチューの中に混入していたのです。

でも、何故…クリームシチューに、こんなものが入っているのでしょうか。



意図的に、お婆さんが混入させたのでしょうか。



「…」(戸惑い)




私は…何かの間違いと思い、他の料理も食べてみる事にします。


気を取り直して…まずは、色鮮やかなカルパッチョから食べましょうか。




「ガン、ガン―」



あっ、これもダメですね。じゃあ、別の料理を…




「ガン、ガン―」



うん、これもダメ。じゃあ、次…









           ~ 一部省略 ~








「ガン、ガン―」


これもやっぱり、ダメ…




「カチャ…」



私は、一通り確認を終えて…


スプーンとフォークを静かにテーブルに置きます。






「フゥ…」








(((いや結局、全部毒が入っているじゃないかアアアア―!!)))



結局…私の目の前に置かれた料理達は、全てネムリ茸のエキスが混入していまして、食べる事が出来ませんでした。それで唯一、口に出来たのはコップに入った水だけでしたね。



(パクパクパクパク…)


「普通に、美味しいけどね~!!」


「えっ、ゼニィー!?」



ゼニィーは、私のクリームシチューを飲みながら言います。

あっ、そうか…ゼニィーは、毒キノコを食べられるのでした。なので…ネムリ茸のエキスが入った料理も、普通に食べられるそうですね。



「お婆さんが間違って、入れちゃったのかな~!!」


「う~ん…」




私は…


見た目は、とても美味しそうな料理達に囲まれながら悩みます。


その可能性も、少なからず考えられますが…あっ、そうだ!!


私は…お婆さんのクリームシチューに、指をチョンっとつけて舐めます。




「それ、ペロリっ―」


「フムフムフム、旨いっ!!」




普通に食べる事が出来ました。そして、普通に美味しいです。



これは、つまり…



私の分の料理にだけ、毒が盛られている事になりますね。


もし、お婆さんが何かの調味料と間違って、毒を入れてしまっただけならば、お婆さんの方の料理にも毒が混入していますからね。



これで―


お婆さんが意図的に毒を入れた可能性が濃厚になりました。





お婆さんは、私を毒殺しようとしている!?




一体、何で…






          「「「!!」」」(私)




「サァ―」


「美味しいパイが、焼き上がったわよ!!」


そうこうしている間に、お婆さんがキッチンから戻って来ます。


キッチンミトンをした両手には、こんがりと焼き上がった美味しそうなパイを持っていました。部屋の中には…芳ばしい小麦の匂いが漂い、食欲を誘います。


本当ならば、すぐにでもカブリつきたい所ですか…





あれにも、毒が入っているのでしょうか…






「おやっ、どうしたんだい…?」


「食べないのかい…?」



お婆さんは、食事に手をつけない私を見て、心配そうに聞いてきます。


そのお婆さんの本当に心配してそうな顔が…不気味さをより一層感じさせる。




「いや、私って…あの~」


「猫舌なんで、冷ましてから食べようと思いまして!!」


「フゥフゥフゥフゥ…」


私は、咄嗟に―

クリームシチューをスプーンに掬って、フゥフゥと息を吹きかける仕草をします。そんな、私が即興でとった行動でしたが…



「なんだ、そうかいね…」


お婆さんは、安心した様子で言う。

どうやら、納得したみたいです。







            「…」(私)









ですが…これから、先はどうしましょう。




私は咄嗟に、猫舌を演じただけで、何も考えていませんでした。

私は、スプーンで掬ったクリームシチューに息を吹きかけながら、迷います。



「フゥフゥフゥフゥ…」



やはり…お婆さんに直球で『何故、毒を入れたのですか?』と言うべきでしょうか。ですが、そうしますと…お婆さんが、どんな行動に出るか分かりません。もしかしたら、お婆さんが襲ってくるかも。



まぁ、バリアがあるので、死ぬ事は無いと思いますが。



覚悟を決めて、直球で言うか…






それとも―



お婆さんは、まだ私が毒を看破した事に気付いていません。

なので、お婆さんに気付かれない内に…例えば、適当にトイレに行くフリをして、この場から逃げますか。あっ…ですが、玄関は頑丈に施錠されていましたね。そう簡単に、外に出る事は出来ませんでした。





(ん~、ゴチャゴチャゴチャゴチャ…)




私は、唐突の出来事に考えがまとまらずにいました。


頭の中は、ゴチャゴチャです。





次第に-

スプーンに乗ったクリームシチューは、水の様に冷たくなる。


焦る私…もう、考えている時間は無い。




そう思った時でした。








        「ボクに考えがあるよー!!」















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。