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エピローグ

ハロルドの店を出たリサは、雲一つない青空を見上げた


「天使様! ちゃんとうまくいったよ~。 もういい加減、ハッピーエンドだよね? ハロにいい奥さんが見つかって、私も安心したよ~」


リサは空へ向かって笑った


「天使様も安心したでしょ? ずっと見守ってきたエルザが幸せをつかまえたんだから」


空を見上げるリサの表情が少しだけ曇る


「え? 意味分からない」


しばらく返事を待つようにリサは宙を見てから大きくため息をついた


「まぁいいや~、いつものことだし。 人間に夢でも見てんじゃないの?」


リサは大きく伸びをした


「なんにせよ、早起きして頑張ったかいもあるってもんよ。 どうせならもう少し早めに教えてくれない? 毎回バタバタで大変よ~。 てかさ~、天使様~」


リサは空を見上げたまま、両手を合わせた


「うちの家庭も円満にしてよね~。 お母さんは後先考えないところがあるし、これ以上こじれたら、私だってどうなるかわからないじゃない」


ふいにリサが眉をひそめた


「え? なに?」


その目が大きく開いた


「え!? お父さんが愛人と道でばったり会う!? 早く家に帰って引き留めた方がいいって!?」


リサは慌てて父のいる家の方へ向き直った


「下手したら、ハロが助ける前のエルザと同じ目に私が遭うかもってどういう意味? エルザってどんな目に遭ってきたの? 私は聞いてないよ! そういうことは先に言ってよねー!」


そして走り出す


「自分の幸せは自分で掴むわよ! 今後も、ちゃんとお手伝いするから、私のことも助けて天使様!」


そうは言ったが、内心、リサは思った


この天使は毎回、私に愚痴をこぼしているだけだ


天使だから色々と分かるらしく、その愚痴から分かることも多いが


実際にどうにかするのはいつも私なのだ


だから……最悪のときには


どう考えても、新婚夫婦のお邪魔虫ではあるけども


押しかけてでもハロに保護してもらおうと、リサは心に決めた


エルザとは気が合いそうだし、私は恩人みたいなものだし


きっと拒絶まではされないはず


リサは朝の道を駆けていく


そして……家にたどり着いた


息を切らせて帰ったリサは、信じられない光景を見て目を見開いた


「はい、あ~ん」


「あーん」


お母さんがお父さんに朝ごはんを食べさせてあげていた


身体を寄せ合ってイチャイチャまでしている


さっきまでの心配は一瞬で吹き飛んだ


リサの姿を見つけると、両親は楽しそうに手を振ってきた


「おかえり~、リサ」


「朝ごはん出来てるぞ、今日の散歩は長かったな」


散々心配させたあげく……なんだあれ……


そんな両親を見て目を細めて……悟った


……天使様に…… からかわれた?


なんで……


「なんで、こんなことすんの!? 天使のくせに!!!」


「やっぱり、最後に頼りになるのは、人間よ!!!」







* * *


※最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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