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アカノクロノ  作者: ばてぃ〜
Ⅵ章【クロノショウドウ】
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クロノの未来と飛来


「僕個人としての侵攻理由・・・それは先程に告げた【真祖】からの課題に直結している。」


「課題と申しますと【ズファイオ魔帝国】首都へ出向くという事ですな。」

その言葉に頷きながら言葉を続ける


「【真祖】は僕に期限を設けなかったけれども、僕個人としては可能な限り早く恩人の期待に応えたい。そこから初めて僕の魔族としての生活が始まると思うんだ。」


「今はそうではないと?」


「君たちを卑下する訳ではないけれど・・・僕は魔族の事を何も知らない。この国の生活は充実しているけれども完全に自分の意志で滞在している訳でもないんだ。【真祖】の課題を終え、改めて考える機会を僕にくれないかな?」


自分でもかなり自分勝手な事を言っている自覚はある

けれどもある意味流されている部分があるのも事実だ

国を救った義務を終えてから完全に僕の意志で決めたいという我儘だけれども、そうしないと僕は多分()()()()()()


「問題ありません。」

僕の言葉でシーンとした会議室にルーシャの声が響く


「この国はクロノ様により救われました。その恩人が【ズファイオ魔帝国】に赴くまでは【魔王】様として座して頂けるのです。何一つとして問題ありません。」


そう言ってから家臣たちの方へ視線を投げる


「あなた達もしっかりしなさい!クロノ様は魔帝国に到着すれば【魔王】を辞すると仰っておりません。それを区切りに考えたいと仰っているだけです。要は到着するまでにこの国を好きになって頂ければ良いだけなのです!!」


ルーシャがそう言うと皆ハッとした表情を浮かべる


「そ、そうですな!!何も今日明日に辞すると仰っている訳では無い!!」

「左様!この国に留まりたいと思って頂ければ何も問題は無い!!」

そんな声が聞こえて僕自身、安心した気持ちになった



それからは侵攻方法、どの国から向かうか、同盟国への交渉場を会議で採決していった



数日後・・・

【遊戯国トリクトリロ】からロキフェルと数名の護衛が城にやって来た。

流石に王座で対応する訳にはいかず、会議室で向かい合う


「其は、この国に赴き、懸念無いか?」


「うん、クロノは同盟国相手に馬鹿しないと信じているからね!それに実際にクロノスの雰囲気も見たかったし!!」

そう、当初は前回と同じ国境付近での会談を要請していた

けれどもトリクトリロからの回答はクロノス国内で会談したいという要望だった為に城に招いた


「それにしても、先日の襲撃は大変だったみたいだね~。」


「些事故、問題無し。」


「まぁそれはクロノだからこそ言えるんだろうね。あれはそこらの【魔王】並みの強さは持っていたよ?なんせコチラ側から放っている偵察役にも確認させたからね。」


「道理としても、些事だ・・・」

どうやらトリクトリロは偵察を放っているみたいだな

今後はコチラも出来るだろうか・・・


「クロノ、もしかして自分の国でも偵察役を放てるか考えてない?残念ながら獣人は余り魔力が高くないからね、偽装のスキルは持っていないと思うよ?まぁ【宝珠】があれば可能だけれども。」


そうか確かに獣人は身体特化しているから魔力は高くないと前に聞いていたな・・・

この国でもダンジョンはあるのか確認しなければならないな

そんな事を考えているとロキフェルが話しかけてくる


「で?今回の会談はその襲撃の対策関係かな?」


「非ず・・・我は他国侵略を、決断した。」

僕がそう告げると彼の表情が固まる


「・・・侵攻?」


「是。」


「どこを?」


「【ズファイオ魔帝国】。」


「遠いよ!!それまでの国はどうするの?!」


「侵攻、または属国とす。」

そこまで伝えるとロキフェルは無口になる


「・・・属国にしてどうするのさ?獣人至上主義、若しくは【魔王】クロノ至上主義でも掲げるのかい?」


「非ず。其は其、我は我。そこに正も邪も非ず・・・民草全てが憂い無き世にする為よ・・・」

これは僕の本音だ

魔族から信捧されたくもないし、獣人だけを優遇するつもりもない


ただ、その言葉を聞いてロキフェルは黙りこくってしまった・・・


いつも有難う御座います!!

「面白い&期待している」という方は★&ブックマークを是非とも宜しくお願い致します!!

ご感想やレビューも心よりお待ちしております!!

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