クロノの侵攻の進行
あれから一先ず、皆には席に座って貰う
やはり跪かれたまま説明するのは違和感しかないし、説明しづらい・・・
「先ずは僕が侵攻するという思考に至った理由から説明するね。理由は幾つかあるんだけど1つ目は昨日の襲撃だね。」
そう告げると皆が頷く
流石にここは理由として分かっているみたいだ
ただ相違があるといけないから確認の意味を込めて説明しておこう
「今回の襲撃者は【黒家クロノス】の事も、僕が【魔王】に即位した事も知らなかった。近隣諸国には発表したけれど、他国の【魔王】がその情報を握りつぶし兵士に伝えずに再度攻めてくる可能性がある。」
「そうですね。他国に宣言するとしても、それは他国の【魔王】に伝えるだけですから・・・末端までは行き届いていないでしょうね。」
その言葉に僕は頷きながら言葉を続ける
「そうすると首都部分には無いかもしれないけれども、地方の村や町に侵攻される可能性は充分にある。大体的に喧伝は勿論行うけれども人族や他国に完全に知れ渡るにはこちらから盤石だという事を示さなければいけない。」
「クロノ様、それは喧伝するだけでは不十分なのでしょうか?」
「そうだね・・・結局の所、魔族領全体が隙あらば攻めていこうとしている現状にある。例え国を堅固に守っていたとしても、必ず攻めてくる国というのは存在するんだ。であればこちらが攻めていけば相手は当然守って来る。それを叩いていけば充分に喧伝になるしクロノスが盤石な事もアピールできるしね。」
「しかしながら侵攻する国は兎も角、侵攻していない近隣諸国が隙を狙って攻めてくる可能性は御座います。」
「左様、故に長年魔族領は膠着状態であったと申しても過言ではありません。」
その言葉を聞いて僕も頷く
「そうだね・・・でも対策は3つあるよ。1つ目は僕が転移を使用できる事、これで侵攻された際には僕が向かう事が可能だ。2つ目は同盟国【遊戯国トリクトリロ】の存在、守備に関しては彼らにも一役買ってもらう。最後に3つ目だが・・・侵攻に関しては基本的には僕だけで向かおうと思っている。その分兵士たちには国の守護を頼むけれどもね。」
「「「なりません!!!」」」
僕の提案に全員が立ち上がり反対する
まぁ、当然と言えば当然だな・・・
「1つ目の案は現実的且つ地方にとっても喜ばしいと思います。2つ目の案も相手国次第ですが、懸念点は有れども話し合いで承諾されるのでしたら・・・ですが3つ目に関しましては断固反対しますぞ!!」
「クロノ様がお強い事は我ら全員が存じております。けれどもたったお1人でとはあまりに無謀・・・どうぞご再考を。」
バルデインも仰々しくい説き伏せてくる
「ルーシャ、この国の獣人たちは肉弾戦ではまず負ける事は無いよね?」
「はい、獣人族は身体能力に特化している種族ですので・・・ですが」
何かを言いかける彼女を手で制して言葉を続ける
「そんな獣人精鋭を魔法も使用せずに十数秒で僕は無力化できる。魔法を使用し、手心を加えずに侵攻すれば・・・僕は可能だと思っている。それに・・・これ以上にない喧伝となるだろう?」
「・・・あの試合にて身をもって痛感しておりますので、クロノ様の強さは疑う事は御座いません。しかしながら。」
「気持ちは分かるけれどね・・・これが一番攻守共に合理的だと思うんだ。大丈夫、万が一危なくなれば転移して戻って来るからさ!」
僕が少し明るい声でそう言っても誰も口を開かない
これは呆れられたのか諦められたのか分からないが承諾されたと受け取って次の話題に進もう
「以上が【黒家クロノス】として侵攻する理由だね。次に僕個人としての侵攻理由を伝えるね。」
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