↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男装女子は竜を飼いならす。  作者: 月嶋のん
男装女子と竜騎士の日常。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/246

死を覚悟する男装女子。


アーデルさんと数人の聖竜騎士団はこちらに残り、ベルキスさんとあとの聖竜騎士団の人達は新しい竜の巣の調査へ行くべく、テキパキと準備を始める。


ベルキスさんもディーの方へ歩いて行こうとして、ちょっと振り返る。



「‥ミヒロ、無理はするなよ」

「はい。ベルキスさんも」

「‥何かあればロアンやラスカに声を掛けろ」

「はい。そこはちゃんと頼ります」



ちょっと笑って話す私に、ベルキスさんは何か言いたげだったけど、ディーの方へ向かって行った。私は出来ればギリギリまでベルキスさんの側にいたかったけど、流石に邪魔になってしまうので少し離れた場所から準備している様子を見ていると、さり気なくアーデルさんが横に立つ。なぜ来る‥。



私は視線だけ上げてアーデルさんを見ると、爽やかな笑顔で私に笑いかける。


「今日もなかなかいい反応ですね」

「‥アーデルさんも、朝からやらかしますね」

「ふふ、ちゃんと普通に接して頂けて嬉しいです」

「‥そりゃ色々困りますから」


一見はたから見れば、笑顔で話をしているようだが、会話はすでに殴り合いの気分だ。くっ!!この人と午前中いっぱい竜の巣とか苦行か!!



「そろそろ出発します!」



竜騎士さんの声にはっとしてベルキスさんとディーの方を見ると、ぱちっとベルキスさんと目が合う。



「ベルキスさん!行ってらっしゃい!!」



自分の世界と同じ感覚で挨拶をすると、周囲の騎士さんやベルキスさんが驚いた顔をする。え?こういう場合違うの??行ってらっしゃいとか言わないの??私が慌ててキョロキョロ見ていると、ベルキスさんが可笑しそうに笑って、



「行ってくる!ミヒロ」

「は、はい!!」



手を振ると、ベルキスさんとディーが一気に空を飛び上がって行く。

それに続いて白い竜達も次々と空へと飛び上がっていく光景は圧巻で、空の上を見惚れているとアーデルさんが面白そうに笑って小声で話しかける。


「仲は本当に良いんだね」

「‥そりゃそうですよ。結婚してるんだし」

「ふーん?」


アーデルさんはニコニコ笑ったまま私を見ている。

まぁ、結婚はしてますけど、あくまで私は「男」で「友人」だ。そこは絶対言わないけどね。



空に全ての竜が飛び上がると、新しい竜の巣へ向けて一斉に飛び去って行って‥、私は置いていかれた子供のような気分になる。



ちぇっ。

ベルキスさんが子供扱いするから、すっかり子供の気分だ‥。



なんだか寂しい気持ちになっていると、肩に乗っていたキノがアーデルさんをじっと見ている。お?やっつける気満々?すると、アーデルさんもキノの視線に気付いて顔を緩ませる。



「可愛いですね!竜の巣には希少種の星竜がいるんですよね!他にも大型種もいるし、楽しみです!さ、すぐに行きましょう!!」

「はぁ‥」



ウッキウキなアーデルさんを追いかけるように竜の巣まで歩いて行くけど、チラッと空を見上げてディーの飛んで行く姿を見つめる。


うう、ベルキスさん早く帰ってきてね。

チクチクとどこかで痛む胸を抑えて、私はアーデルさんを追いかけていった。



竜の巣の入り口には、ラスカさんとフィクトルさんが立っていて私は驚いた。

え、最深部に入れる2人が入り口で待機してるの??

聖竜騎士団って、そんなに偉いの?



っていうか、そもそもアーデルさんってどんな役職なんだろ?

何にも聞いてなかったことを思い出して、竜の巣に入る前にそれとなくラスカさんの方へそっと歩いていって、ちょっと小声で話しかける。



「ラスカさん、ちょっと聞きたいんですけど‥、アーデルさんって聖竜騎士団のどのポジション?」

「はぁ?!お前知らなかったのか?副団長だよ!」

「え!??そうだったの??」



私の驚いた顔にラスカさんはちょっと顔を寄せて、更に小声で話す。



「‥あとレイノル様の兄だからな?失礼のないようにしろよ」

「えっっっっっっ!!!??」



レイノル様の兄?!

って、ことは皇族なの?!!

そりゃあの喧嘩をふっかけてきた貴族のおじさん‥ヒューさんだっけ?を追い払えるはずだ!私はそろっとアーデルさんを見ると、私の視線に気付いてニコッと笑う。



あれ?

もしかして、バレたら一番まずい人に私が女だとバレたのでは??

一気に冷や汗、滝汗、ナイアガラになって、私の顔が真っ青になると、ラスカさんに「生きろ‥」と小さく呟かれたけど、し、死んだかもしれない‥。




ナイアガラ一回本物の水しぶきを浴びてみたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。