襲撃されました、ピールさん領地に来ます
いつもより少し長いかもですがよろしくお願いします。
「はぁ~、才能もあるんだろうけどティアちゃんの魔法に対する感性はとびっきりね~」
ピールに魔法修得を手伝って貰い、最長4週間の約束を終え今日で最終日を迎えた。
最後に特訓の成果を披露するとさっきの言葉が出てきたのだ。
「ん~、つまり合格って事かな?」
「ふふっ、これ以上無い程にね♪」
「これもピールさんのお陰だよ!ありがとね!」
「ティアちゃんの才能が大きいんだけど……素直に受け取っておくわね♪」
「そういえば色んな所を転々としてたって言ってたけどこれからはどうするの?」
「そうね~、実は」 ドガーン‼ 「「何っ‼」」
突然に大きな音と震動が周りから響き洞窟が崩れ始めた。
「ピールさんとにかく外に急ごう!」
「そうね、走るわよ‼」
2人と1匹で洞窟の入り口目掛けて走り出した。
「さてさて、入り口までは来たけど……ピールさん外の人達どう想います?」
「そうね~、私には武装した兵士にしか見えないわ~」
「だよね、とにかくこの騒ぎについて聞きにいこっか?」
「ええ。そうしましょう」
「そうだ、ピールさん記録用水晶持ってたよね?」
「ん?ああそう言うことね。了解よ~」
私達が入り口から出てくると兵士達は剣を向けて警戒を強め、その中から1人が進み出てきた。
「止まれ‼貴様らは何者だ‼」
「私達は、この洞窟で魔法の鍛練をしていた者だ。いきなり爆発音と震動が響いて来たので外に避難して来た。」
「そうよ~。それでそちらは何故洞窟を破壊しようとしていたのですか?確か洞窟の取り壊しはまだまだ先と聞いて鍛練場所に選んだのですが?」
「我らはドルグ男爵様の命により、この洞窟に移ってきた吸血鬼を討伐に参った」
(え?確か亜人とは友好的で討伐なんて逆に犯罪じゃなかったっけ?)
そんな事を考えていると兵士達が私に剣を向けて言い放ってきた。
「そんな訳で討伐させて頂く吸血鬼よ」
「・・・・は?」
(え~と、つまり吸血鬼だって思われてる私?)
「あの~、私を吸血鬼だと思った理由って?」
「吸血鬼は女だとドルグ男爵は言っていた!お前意外にいないだろうが‼」
「え~、こちらピール・ヴァンブラッドさんと言いまして……女性です」
「「「・・・・」」」
先程までギャイギャイ言っていた兵士達は一斉に黙りピールさんを上から下と凝視する。
「ふぅ~、少し筋肉質で身長が高めだからって私みたいな可憐な乙女を男扱いって酷いわ~」
「「「いや・いや・いや」」」
オトメ
(((どこが乙女だ‼どう見ても漢女だろっ‼)))
兵士達は驚愕の事実を目の当たりにして呆然としていたが何とか立ち直ったのか再び剣を構え直した。
「…と、とにかく討伐させてもらうぞ‼」
「私は人族なんだけど何故こっちに剣を向けているのかな?」
「なに?」
「それと吸血鬼を含め亜人討伐には許可証が必要で未所持でやると犯罪だけど提示してくれるかな?」
「我らを侮辱するのか‼我らはドルグ男爵の…」
「ああ自己紹介がまだだったね。私はアステリオン子爵家の次女ルーティア・アステリオンというどうぞお見知りおきを」
そう名乗ると私は首に掛けていたペンダントを取りだし兵士達にに向けた。このペンダントは洗礼式の翌日にお父様がくれた物でアステリオン家の紋章が刻まれている。お父様が言うには、私のステータスの異常差を知られ荒事に巻き込まれたとき用の備えらしい。
「なっ‼もっ申し訳ありませんでした!」
こっちの正体を知ったとたんに大人しくなり許可証を差し出してきた。
「こちらが許可証になります、どうぞご確認ください」
(ふむふむ、やっぱり偽物だね。はぁ~)
「それで?ドルグ男爵にこれを渡されて討伐に来たと?」
「はい」
「許可証有りの討伐だと対象のいる場所、若しくは1番近い領地の領主に話しを通さなければならない。この洞窟だと我が父アルディード・アステリオンとなりますが、父からの許可は得ましたか?」
私がそう問うと兵士達気まずそうに俯いていたがもう1度問うとおどおどしながらもようやく答えた。……言い訳付きで。
「え…得ていません。ドルグ男爵様からは至急にとのことでしたので討伐の後に伺う予定だったのです」
「至急と言っても領地に討伐対象が逃げる可能性がある以上どちらを優先させるべきか分からないのですか?」
指摘を受けまた俯いた兵士達を見渡してからピールさんを見ると私に任せるといった感じでウインクしてきた。
「この許可証は私が預かり父に渡します。これから領地に戻るので一緒に来て頂きます」
「で、ですがその…」
「結局は父からの許可を得て貰わねばならないのです。領地で休んでからでも問題ないでしょう?」
色々言っていたが、私に従う形になり兵士達はカルアス村に向けて出発準備を始めた。
「あ、まだ聞きて無かったけど貴方の名前は?」
「私はネフィルス皇国騎士団が第8部隊副隊長バング・ゼアーです」
ーーーーー
「それでティアちゃん、あの兵士達どうするの?」
「あの許可証偽物だったし私と話してたあの副隊長さん犯罪と分かっててやってるみたいだからお父様に記録用水晶見せて任せる」
「ティアちゃんがそう言うならお願いするわね♪」
「うん、お父様にはドルグ男爵も含めて徹底的にやってくれる様言っとくよ。それでピールさんこれからどうする?」
「後で、その事について相談良いかしら?」
「もちろん良いよ!」




