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世界の終演を君に。  作者: 遠藤
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6

__芽依side


__見つけた。


それは唐突だった。彼が、何を憎んでいるのかを見つけたのだ。普通に考えたら簡単なことだったのが、考えすぎたせいで遠回りをしてしまっていたのだ。


 


小さい頃からずっと一緒で


「その人」のためだけに努力してきたというのに


それが他者に……世界に、神に、奪われたら?


 


……きっと、大半の人は悲しんで、絶望して__諦める。だって、どうにもならないから。


けれども、賢い彼は違った。


 


凪斗のためだけに生きてきたのに


凪斗のためだけに努力してきたのに


僕から凪斗を奪う世界なんて……「いらない」


 


きっと、そう思ったんだろう。


たった1人の、もういない人間のために、世界を滅ぼそうとしているのだ。


 


なぜ確証があるかって?


……見たからだ。


何かをノートに書き留める手の動きを、何かを呟く口の動きを、何かをPCに打ち込む手の動きを。


正直、怖かった。なぜそこまでするのか……もういない人のために。


私には出来ない。実行も、理解も。そう思った。


それ故に、また、惹きつけられた。


 


彼は、テロリスト。


電波塔をハイジャックして通信機器を停止させ、各地に設置した遠隔操作型の爆弾を起爆させようとしている。


それが上手くいけば……この国のみならず、きっと世界は崩壊する。


 


勿論、共犯者達がいるのだろう。1人で爆弾を設置することは出来ないから。


でもきっとその人達は……死ぬことなんて怖くないんだろう。それは彼も然り。


 


_____彼を止めたい。


 


それは願い。それは祈り。


……なんていうのは嘘で。


本当は、彼に私を見て欲しかっただけ。凪斗くんが去ってから、彼の瞳には何も映っていなかった。ただただ、空虚がそこにあるばかり。


 


それが、面白かった。


 


でも。


 


それ故に、欲しくなってしまったのだ。……彼自身が。


何も映らない彼の瞳に、私を映すことが出来たなら、そんなに面白いことはない。


 


じゃあ、彼の目に映るには?


……止めるしか、ない。


だから私は彼を止める。世界を救ってみせる。


 


全ては、私の欲望のために。


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