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宝物の彼女  作者: 近江 由
真実へ~結末その1~
97/135

剣が率いる

 

 リランが先導し斬りこみ、マルコムが残りを片付け、サンズが町の人を保護し、避難させる。


 思った以上に皇国兵が細部まで入り込んでいることや、避難していない者が多くいるためサンズたちの市街地殲滅は時間がかかっている。


 三人とも数時間走りっぱなしの切りっぱなしで息も集中力も切れてきた。


 返り血と、使い過ぎでリランとマルコムはもう何回も武器を変えている。


 リランは慣れない刀を振っているうちにだいぶ使いこなせるようになってきているが、マルコムは力加減が難しく、直ぐに折るか刃こぼれさせている。


 自分の頑丈な武器を持ってきたサンズはまだ武器を変えることなく戦っていた。


「…王城近くは、これで全部です。」

 リランは息切れをしながら言った。


 裏道と抜け道を駆使して三人は防衛線付近にいる皇国軍を片っ端から倒した。


「…もう、町が落ち着いてもいいころだと思う。おそらく一番厄介なのは、先頭にいたあの男だけだ。」

 マルコムは自分とリランをいなしたイシュを思い出して歯軋りをした。


 普段なら強い相手と分かると嬉しくなるが、今は違う。


 しかも、彼はヒロキを後ろから矢で射ている。


「まだ王城の門は開かれていない。今のうちに手慣れた剣と槍に武器を変えた方がいい。」

 サンズは二人の刃こぼれしている刀を指して言った。


 マルコムとリランはお互いの刀を見て頷いた。


 三人とも敵兵を殺し過ぎ、武器を振り過ぎて感覚がおかしくなっている。

 興奮状態で、現実味が無く、夢みたいに感じているのだ。

 不思議と危機感が薄まっている。


 サンズは自分の頬を叩いた。


 今、こんなふわふわした状態だと殺される。


 サンズは恐怖心を思い出すために、今まで一番恐怖したことを思い出した。


 昔の戦場で、自分に向かった斬撃と矢。

 飛び交う矢と砲撃の中、馬から転げ落ちた時の絶望感。


 サンズは思い出したら震えた。

 だが、恐怖心はサンズに緊張感を戻した。


 気が付いたらマルコムもリランも顔が引き締まっていた。

 二人ともどうやら緊張感を呼び戻したようだ。


 地獄絵図と化した王都で、どうにか生きている者達を避難させながら歩き、三人は王都の出口付近に作らせた避難所にやってきた。


 三人を見ると、避難所で見張りをして居る騎士は目を輝かせた。


「精鋭たち…、よくぞここまで…」

 騎士たちは涙ぐんでいた。どうやらかなりの犠牲が出たようだ。


「…ここにいるので全員ですか?」

 マルコムは見渡して訊いた。


「貴族街はわかりませんし、避難せずに息を潜めている方が安全な人もいます。これで…王都は、地獄に…」

 騎士は報告しながら涙ぐんだ。


「…武器を調達したい。剣と槍あるかい?」

 マルコムは身を寄せ合う町の人たちを見て訊いた。


 急に住んでいた世界が地獄のようになって、皆放心した顔をしていたり、悲痛な顔をして居る。


「はい。ありま…」


「殺してやるんだ!!」

 子供の声が聞こえた。


 数人の騎士が声の元に走った。


 どうやら、子供が騎士の目を盗んで武器を持って出て行こうとしたようだ。


「離せ!!皇国の奴を殺すんだ!!」

 子供は騎士たちに押さえ付けられながら叫んだ。


「父さんを殺した奴を…」

 子供は泣きながら叫んでいた。


 その様子に周りもざわつき始めた。


 サンズは落ち着かせようと子供の元に向かった。

 だが、彼よりも早くマルコムが動いた。


「君には無理だ。」

 マルコムは淡々と言って、子供から武器を取り上げた。


「な!!何を…」

 子供は慌ててマルコムを睨んだ。


「いいことを教えてあげよう。」

 マルコムは子供が持っていた武器をリランに渡した。

 リランは、彼が渡したのが剣だったためそのまま受け取って腰に付けた。


「何だよ…復讐なんてするなっていうのか?」

 子供はマルコムを睨んだ。


「いや、すればいいと思っているし、父親を奪われた君は、奪った者から奪ってもいいと思っている。」

 マルコムは子供を見下ろしていた。


「なら何で…」


「今は無理だよ。だって、君は弱くて力もないただの子供だ。犠牲を増やすのは見過ごせないからね。」

 マルコムは憐れむように子供を見ていた。


「そんなの分かっている。だけど、こんなことになって…俺は…」

 子供は声を震わせていた。


「感情的に動いて、君は復讐の機会と自分の命を消したいのかい?」

 マルコムは冷たく言い放った。


「だいたい、復讐なんて生きていてできることだよ。全て生きていてできることだ。そこに無謀に命を懸けることは馬鹿らしい。」

 マルコムは両手を広げて言った。


「生きるために命を懸けて、今、どうすれば生き残れるかを考えて君は力をつけるべきだ。」

 マルコムは子供の肩を叩いた。


「どうすれば…」


 子供の問いにマルコムはサンズを見た。


「帝国騎士団は、やる気のある若者を待っている。」

 サンズは、マルコムを押しのけ、子供の肩を叩いた。


「…」

 子供は納得していない様子だった。


「…切り抜けてから考えるんだよ。」

 リランがサンズの後ろから歩いて出て来て、子供の肩を叩いた。


「…切り抜けないと…」

 リランは自分に言い聞かせるようにも呟いていた。


 サンズは二人の様子を見て、頼もしくも寂しくもなった。


 三人は武器と装備を整えてから避難所を出た。

 出る前に何度も止められたが、王城を放っておくわけにいかない。


 町の皇国兵はだいたい倒したようだが、防衛線より王城側になると完全に騎士団の遺体の方が多かった。


 それでも皇国兵たちは王城の門を開くための作業に明け暮れているため、あまり王都に流れ込まない。


 不幸中の幸いか


 とサンズは思った。




 

 ポチは懸命に走っていた。


 ジンは王とまでの道を簡単にライガに言うと、直ぐに顔に包帯を巻いた。


「前を見なくていいのですか?」


「余計な情報が入ると、他の感覚が薄れる。…それに、こっちの方で察知するほうが慣れている。」

 ジンは耳の横に手を当てて周りの音を聞いているようだ。


「…前だな。余計な心配せずに馬車の痕跡を追え。」

 ジンは周りに隠れている気配が無かったようで、少し落胆したように言った。


「…団長は、アシがどこに逃げるかわかっていますか?」


「協力者はわかっている。」


「え?」

 ジンの言葉にライガは驚いた。


「帝国騎士団は、そいつを調べる方向で動いているはずだが…俺は単独行動を取った。」

 ジンは寂しそうに言った。


 今なら彼が単独行動を取った理由も、ライガと戦いたがった理由が分かった。


「ヒロキさんですね…」

 ライガは知らなかったとはいえ、自分の協力者がヒロキを殺したことに罪悪感があった。

 何よりも、ミラが悲しんだ顔をしていた。

 そして、今はその男にミラは捕まっている。


「協力者は…」


「一人はマルコムの父親だ。」

 ジンは淡々と答えた。


「…だから、マルコムは俺に怒っていたよりも許せない存在がって…」

 ライガはマルコムが言っていた許せない存在の意味がやっと分かった。


「まさか一族まで絡んでいるとは思わなかった。完全に読み違えて、お前の大切な存在を奪われた。」


「団長のせいじゃない…」

 ライガは首を振った。


 ジンのせいじゃない。


「悪いのは…守り切れなかった俺です。」

 ライガはミラを一人にしたことを後悔していた。

 あの時、一人にしなければよかったと…


 ポチは懸命に走っている。

 だが、そろそろペースを落とさないとバテテ動けなくなる。

 ライガは少しポチのペースを落とした。


「一旦王城にいる協力者を殴り脅して居場所を吐かせればいい。」

 ジンは自分の包帯に隠された目を指した。

 どうやら自分の鑑目を使うという意味のようだ。


「…団長」


「何だ?」


「…ヒロキさんは…本当に…」

 ライガはジンに聞くのは悪いことだと思いながらも聞かずにはいられなかった。


「…俺達の前で息を引き取った。」

 ジンは淡々と言った。無表情な声だが、それが彼の中の寂しさを感じさせた。


「…やっぱり、アシが…」


「ライガ…ヒロキは、お前に何て言っていた?」

 ジンは、多少すがるような声で訊いた。


「…ヒロキさんは、団長を助けたがっていました。帝国からも一族からも自由になることを望んでいました。…自分じゃ開放することは出来ないって…」

 ライガはヒロキの話したことを話した。


「…そうか…」

 ジンは少しだけ嬉しそうに言った。

 だが、それよりもずっと悲しくて辛そうだった。


 ライガはポチの走りが安定してきたため、また少しずつペースを上げさせた。


「あの人数だったら、皇国には戻らないだろう…おそらく」

 ジンは村にいた兵の人数や装備を思い出して言った。


「俺も…それに、帝国内に協力者がいるなら、そこに滞在するはずです。」


「俺達が止めた馬車にいた一族が全員ではない。なら、移動には時間がかかる。そして、場所も必要だ。」


「マルコムに聞くのが一番だと思います。彼は…実家ですよね…」

 ライガは騎士団を止めると言ったマルコムの様子を思い出していた。

 彼は、おそらく父親の元に行って真実を明らかにしようとするはずだ。


「ああ。帰るというようなことを言っていた。だが、アレックスやサンズに何も言わずに去るとは思えない。もしかしたら彼等も何か情報を得ているかもしれない。」


「…じゃあ、王都…ですね。」

 ライガは少し後ろめたい気持ちになった。


 捨てた場所に戻る、そんな思いだった。


「…辛いなら俺だけ下ろせ。お前は…」


「いえ…ミラを取り戻すためです。」

 ライガは手綱を強く握った。


「彼女のためなら、俺は…」

 ライガは自分の中に湧きあがった罪悪感も、懐かしさも全て振り払った。


 全部は、またミラと会い、彼女と過ごしていく未来のためだった。




 


 王城の中は、まさに地獄だった。


 どうやら王城の警備に参加していた物にも皇国軍の者がいたようで、あちこちに火を放っている。

 厨房から始まり、王族の部屋、食堂や会議室なども例外ではない。


 転がる死体に震えあがりながらも王族や王城内にいた貴族、使用人たちは謁見の間に集められた。


 出来ることなら奥まったところに集めたかったが、廊下もどこもかしこも安全ではない。


「内部の殲滅が終わりましたら、騎士団施設の方に移動しましょう。そちらの方が皇国の手もかかってないはずです。」

 アレックスは王の前に跪いて彼を見上げた。


「…お前に任せる。」

 王も王族も皆、恐怖と疲労で顔が真っ青だった。


 謁見の間の裏口には、簡易的だが頑丈なバリケードを作り、出入り口は正面だけにした。


 見張りを数人立たせ、急いでかき集めさせた武器も置いている。


 厨房が火の海になっているため、食料の調達は思わしくないが、今日一日ぐらいならやっていけるはずだとアレックスは踏んでいた。


 ここで一番強いのは、力のあるものだ。

 階級は関係ない、力だ。


 アレックスはそれを肌で感じている。

 他の者も感じているのだろう。だから、誰もアレックスに逆らわない。


 それだけではない、アレックスは王都襲撃が始まってから十数人の皇国関係者を斬り殺した。

 正面の守りを切り抜けたものや、早い段階で侵入していた者だ。


 今、アレックスの鎧は返り血を浴びてところどころ赤く、剣も手も赤い。


 王城の門から先ほどから嫌な音が響いている。


 破壊しようとする音と、断末魔。

 おそらく外で応戦しているのだろう。


 マルコムの父親が関わっている話から、外に戦力がいる可能性は考えられていた。

 早い段階で王城を閉めて正解だが、外の状況が分からない。


「ここを抜けるためには…」

 アレックスは対策を考えた。


 ふと思いつき、アレックスは左手で剣を握って見た。


 右手以上にしっくりくるはずだが…


 頭に戦場の映像がフラッシュバックし、急いで手を放した。


 何事も無かったかのようにアレックスは右手で剣を持ち、周りを見張るふりをして他の者と距離を取った。


 動悸が激しくなっており、堪えているが息切れもする。


 左手が使えないのは、確かにケガもある。

 長期間は使えないと言われているうえに、完治することは無いと言われた。


 無理に使えば、剣を握れなくなるともいわれている。

 だが、緊急事態で握ってみると身体的なことでなく精神的なものが大きいことに気付いた。


「…今の俺は、こっちの方がふさわしいか…」

 アレックスは諦めたように自分の右手を見て呟いた。



 ガタン


 裏のバリケードから音がした。


 身を寄せ合っている王族や貴族たちは悲鳴を上げた。

 使用人たちに縋るように、盾にするように座っていた。


 王子は、こんな時だと言うのに侍女に抱き着いている。


 呆れながらもアレックスは他の騎士たちに目配せをして様子を見に行った。


 剣を構えながら、そっとバリケードに近付いた。


 ドゴン


 アレックスが近づいた途端、バリケードは吹き飛び、中から皇国兵が出てきた。


 5人もいる。


 騎士以外の避難してきている者たちは悲鳴を上げた。


 気づいた他の騎士たちも加勢しようとした。


「動くな。」

 アレックスは持ち場を動こうとした騎士に怒鳴った。


 アレックスは剣を立てに構えた。


「殺せ!!」

 皇国兵はアレックスめがけて刀を抜いた。


 ガキン

 アレックスは皇国兵たちの攻撃を剣でそれぞれ受け止めた。

 他の騎士たちに比べて確かに彼の戦い方は地味だ。


 ミヤビのように弓が得意なわけではない。

 リランやアランみたいな身軽さはない。

 マルコムやサンズたちみたいな特出したパワーも化け物じみた身体能力も無い。

 ヒロキのような超絶的な技術も無い。

 ジンやライガのような超人的な反応の速さも無い。


 だが、特出していなくてもアレックスの能力はそれぞれが高い。


 身体能力も、技術も、反応速度もだ。


 刀を弾かれた皇国兵は、体勢を立て直そうと一瞬足場を組み替えた。


 アレックスも同じように足を組み替えた。

 ただ、彼は動きながら剣を振りながらだ。

 下から掬いあげるように斬り上げ一人、それを叩きつけるように斬り落とし二人、アレックス自体も屈み剣を横にして自分事回り三人、回ったまま残りの兵を四人、そして一番奥にいる兵に体勢を整えてから剣での突きをして五人。


 全て一瞬で終わった。


 アレックスが剣で攻撃を防いで、相手が体勢を立て直す瞬間だった。


 ポタタタ


 アレックスが最後の突きを終え、剣を腰に収めるところで血が床に滴った。


 倒れた者達が、起き上がれない状況なのを確認してからアレックスは破られえたバリケードを覗いた。


 裏側からゆっくりと剥がしたようだ。


 じわじわと斬りこんだ跡がある。


 アレックスは、また簡易的なバリケードを作って元の位置に戻った。


「…キリがない。」

 アレックスは誰にも聞かれないように呟いた。


 圧倒的に動ける騎士が少ない。


 今の王城は、アレックスだよりになっている。


 せめて誰か精鋭がいれば事態は変わるだろう


 とアレックスは無いものねだりをしたが、直ぐに振り払った。


 ガキン


 外から門が破壊される音が聞こえる。


 時間の問題だ。


 もうすぐ壊される。


 王城の中も落ち着いていない。


 アレックスは自分の不甲斐なさに笑った。


 だが、今更どうにかできるものではない。


 出来ることはただ一つだ。


 アレックスは剣を強く握った。



ライガ:

主人公。帝国騎士団の精鋭部隊に所属する。小さいころからミラを守る立場にいた。短い栗色の髪をした茶色の目をした青年。ミラと深く愛し合っており、彼女が絡むことには若干頭に血が上りやすい。ミラと逃げる。彼女に求婚し晴れて結ばれる。父が前騎士団団長で行方不明。マルコムとの戦いで重傷を負う。


ミラ:

ヒロイン。「お宝様」と呼ばれ、鑑目を持つ少女。真っ黒な髪と真っ黒な目をしている。王子に嫁ぐことが決まっていた。ライガと深く愛し合っており、彼と逃げる。晴れてライガと結ばれる。


ジン:

帝国騎士団団長。歴代最強と言われた前騎士団団長であるライガの父を決闘で破り、最年少で団長に就く。栗色の長い髪を束ねており、瞳の色は顔にかかる包帯のせいで分からないが、色が白く線の細い輪郭をしている。剣の腕はまさに帝国一と言われるほどである。母親は王族に嫁いだお宝様であり、表面上は王族の人間。その実、父は前団長であり、ライガの兄にあたる。副団長のヒロキに精神的に依存していた。


マルコム(マルコム・トリ・デ・ブロック):

精鋭部隊の一員。瞳も髪も茶色で中性的で幼い顔立ち。オールバックの髪型で、優し気な顔立ちをしている。ライガとの戦いで右頬から右耳にかけて残る傷を負った。国境の貴族ブロック伯爵の息子。槍使いで、顔からは想像し難いほど筋肉質で高い身体能力を持っており誇っている。力主義が強く、弱い者を尊重しない面が強い。尊敬していたライガの裏切りに激怒していたが、騎士として彼に戦いを挑み彼に敗れたことや、自分の父が騒動の黒幕に加担していると考えたことから、騎士を辞めることを決める。


アレックス

精鋭部隊の一員。ライガの先輩。ジンの代理で全体の指揮を任され、新団長として指名される。長い金髪と緑色の瞳で顔立ちがはっきりしている。普段の生活態度とは違い、堅実で手堅い戦い方をする。また、派手な様子からは察せられないほどの苦労人。サンズ同様に戦場経験者。自分よりも若い隊員の死や、それによって追い詰められている仲間達を見て心を痛めている。頑なに帝国騎士団としての行動にこだわる。


サンズ(サンズ・デ・フロレンス):

精鋭部隊の一員。ライガの先輩。硬そうな短い黒髪をして目も黒く、彫が深くて眉が太く骨骨しい輪郭をしている。見た目通り力が強く、騎士団一の怪力を誇る。王都の貴族で父が公爵だが階級意識が無い騎士団を好む。文学青年でロマンチスト。先輩のアレックスと親友。精鋭では数少ない戦場経験者。仲間の死で精神的に参っているのに加え、自分が面倒を見ていたアランの死で本格的に心を病み、騎士団を休む状態になる。


リラン:

精鋭部隊の一員。ライガの後輩。アランと双子。長い赤毛をポニーテールにして全部束ねている。瞳の色は茶色で髪を留めている紐の色は赤。アランと二人で「赤蠅あかばえ」と呼ばれるほど戦いにくいと騎士団内で有名。双子の弟アランの死に精神的に崩壊し始め、マルコムと共に騎士団とは別に動く。兄。


チャーリー:

フロレンス家の執事。精鋭部隊に協力的。


キョウ:

鑑目の一族の族長。ライガたちを匿ってくれている。ジンの祖父。


アシ:

隣国の皇国の者。黒髪と褐色の肌、グレーの目をしている。大きい目と大きい鼻が特徴的な顔の造りをしている。小刀を使う。ライガの逃亡に協力的だが、真意が測れず怪しい。ヒロキに剣で追い詰められたことや、彼の剣技に魅せられ囚われている。


イシュ(イシュ・ガイン第二将軍):

隣国の皇国の者。黒髪と褐色の肌、グレーの目をしている。彫が深く、目が細く鋭い。弓を使う。ライガとマルコムの潰し合いを望み、隙を見てミラを奪おうと画策したが、バレて二人に返り討ちにされ重傷を負う。皇国二番目の軍人、将軍らしく腕が立ち、兵からの尊敬を集めている様子。


シューラ:

隣国の皇国の者。白い髪と赤い目をしている。牙のような八重歯が特徴的。長い刀を使う。襲撃時にマルコムの攻撃を真に受け、ケガをしたことにプライドが傷ついた様子。


モニエル・デ・ブロック(ブロック伯爵)

皇国との国境を統治する地方貴族。皇国の事情に詳しい。マルコムの父親。三人の息子がいたが、マルコム以外を亡くす。彼を跡取りにするため、アレックスに交渉するなど動いていた。皇国の襲撃犯などと接触をしており、黒幕に近い人物。


レイ・タイナー:

元帝国騎士団団長。ライガとジンの父。ジンとの決闘に敗れ団長を退いたが、歴代最強と言われるほどの剣士だった。団長時代は敵国である皇国の大臣と交流を持つなど帝国の命令から反する行動をしていた。最愛だったジンの母の死の真相を聞いて王族を殺害するなど、精神的に崩壊する。現在行方不明。


ヒロキ:

帝国騎士団副団長。精鋭部隊の副隊長でもある。長い濃い茶色の髪で切れ長の目をしている。女性顔負けの端麗な容姿故に飾り物と陰口を言われることが多い。ジンとは付き合いが長い。流れるような剣術で他の騎士に比べて非力だが、目の良さと器用さがあり、確かな実力を持っている。皇国の元大臣の息子。一族の失脚の際、ジンとライガの父に命を助けられた。アシたちの襲撃を受けて死亡。ジンに看取られる。


ミヤビ:

精鋭部隊の一員。隊の紅一点。赤みがかかった金髪で、目はグレーで中々の美人。厚みのある唇がチャームポイント。剣の腕は他の精鋭に比べると劣るが、弓の名手。ライガに片思いをしていた。ライガの裏切りに激怒し、非常に荒れ、暴走していた。ミラを襲ったことをライガに憎まれ、それに耐えられず自死する。


アラン:

精鋭部隊の一員。ライガの後輩。リランと双子。長い赤毛をポニーテールにして全部束ねている。瞳の色は茶色で髪を留めている紐の色は黒。リランと二人で「赤蠅あかばえ」と呼ばれるほど戦いにくいと騎士団内で有名。ヒロキが襲撃を受けたことを自分のせいだと責めていた。弟。リランと間違われ捕らえられ、その際に黒幕たちの会話を聞き、それが見つかり襲撃され死亡。サンズに看取られる。



コマチ:

ヒロキの母でヒロキそっくり。皇国前大臣の妻。傾国の美女と言われるほどの美貌を持っていた。ヒロキが見ているところで首を刎ねられ死亡する。現在も皇国の支配層に影響力があるらしい。



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