ケース6
数日後……ジャネットの心のランプを、希望の光が再び灯した。
「アドミラル・ルナベレナ様。私に何のご用でございますか?」
ルナベレナ元帥の部屋にいるのは1人の少女。
黒色のロングヘアーにクリクリとした可愛らしい目。小学生と変わらぬ背丈だが、黒のワンピースが大人の雰囲気を漂わせる。
「任務じゃ。南東の古い倉庫に爆弾魔の巣がある。そこに准将のジャネット・ベルサイトと行くのじゃ」
ルナベレナは地図と任務の詳細表を渡し、少女の背中に優しく触れる。少女は照れながら部屋を去った。
「頼んだぞ。エイブラハム・マリー……」
暗い部屋でいつものようにブラックコーヒーを飲むジャネット。
沈んだ気分をリフレッシュ……とまではいかないが、和ませてはくれる。
その時だった。トントンと扉を叩くか弱き音が部屋にこだましたのは。
「はーい」昼の顔ナンシーで扉を開けると、目の前には見るからにか弱そうな少女。
「あなたがジャネットさんね。よろしくお願いします。」
ジャネットが「お嬢ちゃん何の用かなぁ?」という言葉が喉から出そうになったのを、慌てて飲み込んだ。
少女は頭を深く下げ、じっとジャネットのブラックパールの瞳を見つめる。
「あなた何物? どうして私の名を?」ジャネットは不思議そうに問う。
「ルナベレナ様よりあなたとの共同任務が告げられました。目標は南東の空き倉庫です」
正直ジャネットは戸惑った。こんな小さな少女と任務することに。
しかしルナベレナ元帥が申したことなので、ジャネット・ベルサイトの服装に着替え、珍しく昼の明るい街へと足を運ぶのだった。




