第4話『初対面は大事だよね』
二人の到着の報告を受け、三人_シンさんは面倒だからといって部屋で待っている_と一緒に向かう。緊張はするが今までよりはマシだ。ひとりじゃないから。
今、養子の二人は玄関ホールに入ったくらいだろうか。
今までのループだと到着したことも知らずに毎回のようにあの人の部下に呼ばれ書斎まで行っていた。そのころには以前まで着ていたという服は買えられ風呂にも入れられ綺麗になった状態だった。もしかしたら、その状態で挨拶をしたとしても自分たちがきれいな格好だからこそいい態度で挨拶されたのかもと勘違いされるかもしない。
だからこそ、体を清める前にあいさつをする必要性がある。だから少し早めに下の階に向かう。あの人の書斎は二階だが、先ほど四人と話していた時にさりげなく出ていた花を送るという案を利用することにした。花を取りに庭行くためにホールに向かっているということならば違和感はないだろう。
二階にある自分の部屋玄関ホールにある階段を使っって一階に降りていく。下りる途中で目に付いたのは、見慣れた人の少し見慣れない姿だった。今までのループで見慣れた明るい青色の髪と自分たちよりも少し薄い金色の目を持つを持つ少年と暗めの藍色の髪と同じく少し薄い金色の瞳を持つ少年だった。今まで見てきた彼らよりも少し汚れているが変わらず整った顔を持っている二人。その顔を見て何も思わないかといわれると違うけれど。それでも、必要な行為と割り切っている。
先ほど四人に言われたことをおもいだす。よし、きちんとさきほど四人が言っていた通りにしてみよう。少し駆け足で階段を下りる。後ろからの声はまるで聞こえていないように。
『だぁれ?』
まるで誰なのか知らないような話し方をする。自分はいま、六歳なのだ。
あの四人以外に対してはすこし幼いような話し方をすること。大人びた話し方よりも親近感度がわきやすくなるし、不気味に思われることも少なくなる。あの人や母さん以外に対しては少しだけ言葉選びを大人っぽくする。それが話し方の使い分け。きちんと4人には説明だけしているので、変に突っ込まれたりなどはしない。
『きれいなかみにひとみ!』
そして、思考も少し子供っぽく笑顔を意識する。初対面で小さい子供が気にしそうなこと、そしてヒロインがこの二人を攻略する時に最初に選ぶ好感度が特に上がりやすいセリフ。
『おなまえはなんていうの?』
人に好かれそうな、けれども自分らしさを少し出したような笑顔を浮かべながら話す。二人は少し唖然としているようだったが。
「お、おれはクリス…です。こっちは弟のルークといいます」
少し怯えながらも名前を答える二人に対して笑顔を意識して答える。
『ぼくはレン。レン・クロスティ。あなたたちがおとうさまがおっしゃっていたおにいさまたちなのですね。』
その言葉を聞いて回答に困ったのか顔を伏せてしまった。…間違えてしまったのだろうか。
「レン様!急に走られては困りますよ。」
『ゾイル!ごめんなさい。見慣れない人がいたものだから…。』
ゾイルたちがようやく追いかけてきたようで、こちらのほうを確認したようだった。
「失礼いたしました。私どもはレン様…。弟様専属の護衛兼執事でございます。レン様専属になりますが、何か困ったことがあればお声がけくださいませ。」
ゾイルがいい塩梅にアシストしてくれたことでより話が持っていきやすくなった。
『やっぱりおにいさまたちなんだね!ぼく、どんなひとがくるのかよくわかってなかったから…。けど、おにいさまたちならなかよくなれそうです!』
……あまり長くいすぎるとよくないかもしれない…かな?少しずつ寄せていくべきかな。けれど、自然にここを去るにはどうすれば…
「あ、レン様!庭に花を摘みに行くのなら早く行ったほうがいいですよ〜。そろそろ庭師のヨセフさんが水やりをしてしまうのですから!濡れた花は粋ですがプレゼントには向きませんよ〜!」
「おい、ロスト。レン様がサプライズをすると言ってただろう。言ってしまってはサプライズにならない。」
いい助け舟だがそれじゃあ全て話してしまっているじゃないか…
『ふたりとも…。それじゃあぜんぶはなしてしまっているじゃない。』
「「あ…」」
『にいさまたち!いまのはきかなかったことにしてください!もう、3にんともいくよ。』
「「かしこまりました。」」
「わかりました…。」
いい感じにはなれることができたけどさぁ…
『二人ともよく考えて話すようにしてね』
「はい…。」
「以後、気をつけさせていただきます。」
とりあえず初対面はなんとかできたかな…




