第五十話:リョウタ、“香った瞬間、女に変わった♡
『隣の真希さん』
第五十話:リョウタ、“香った瞬間、女に変わった♡
──♡──
その女──真希さんは、隣に住んでいる。
朝のエレベーター。ふわっと鼻をかすめた、やさしく甘い匂い。
──すぐ隣にいた真希さんの、シャンプーの香りだった。
一歩も動けなかった。……その香りに、“ふわっ”と包まれてしまったから。
──♡──
「……やば……なんで今……こんな、ドキドキした……?」
リョウタ(仮名・26歳)。アパレルショップの店員。
もともと香水にはこだわっていたけれど、最近は──“柔らかく香るもの”ばかりを選ぶようになった。
甘さ。ふんわり感。残り香。……そして、いつしか“匂いを嗅がれたい”と思いはじめていた。
──♡──
【部屋】
・ミストタイプの香水が4種類、トレーに並べられている
・枕元には「香りのまとい方研究ノート」
・メモには「ふと近づかれた時、ふわっと香ると……♡」
「これ、女の子がする香りだよな……でも……俺、いまこれじゃないと落ち着かなくて……」
──♡──
【バスルーム】
・“保湿重視”のシャンプー&ボディミルクセット
・「うなじから肩に香りが残る♡」と書かれたラベル
・タオルに添えられた、ピンクのリネンスプレー
「……やっべ……これ、誰かに嗅がれるために……選んでるってことじゃん……」
──♡──
【下着】
・ホワイトベージュのアロマタッチ・フレグランスショーツ
・布地全体に微細な香気カプセルが仕込まれ、動くたび“甘い残り香”がふんわりと広がる
・タグには「SCENTMUSE──“香るたび、女になってく下着♡」
「これ……穿いてるだけで……腰からふわって香って……なんか、もう……女になってるみたいで……」
──♡──
そこに現れる、隣の女──真希さん。
今日の真希さんは、サテンのセットアップに、揺れるロングピアス。
動くたび、髪がふわりと舞って──そこから漂う香りが、もう甘すぎるくらいに女だった。
「ふふ……女の子ってね、“香り”で惹きつけてるの。無意識にね♡」
「ちが……ちがうっ……! 俺、そんなつもりで香水選んでたんじゃ──」
「でもさっき、私の匂いに……すこし、身体がふわって揺れてたわよ♡」
「……うそ、そんなの……」
「さあ、“男の終わり”の時間よ♡」
「──どうぞ♡」
──♡──
【黒服さん突入】
シュッ──
微香分析ガンを構えた黒服三名が、空気の流れに乗って突入!
黒服1「拡散香気指数、女性型アロマ分布に完全一致!」
黒服2「腰〜首筋ラインからフェム香気拡散確認、反応半径1.6m!」
黒服3「嗅覚自己同調現象、“匂われたい願望”によるフェム化完了ッ!」
リョウタ「や、やめっ……! 俺、ただ香水を……気持ちよくつけたかっただけで……っ!」
──♡──
【個体データ】
識別コード:No.040(リョウタ)
フェム香気指数:93.8%(腰・首・髪にて揮発)
嗅覚連動反応:自己官能刺激+甘感覚発生
装着下着:SCENTMUSE(香気揮発式アロマショーツ)
備考:「……この香り……嗅がれると……ゾクゾクして……嬉しくなって……」と笑顔あり
──♡──
【数日後】
リョウタは、出かける前にふと首元に香りを吹きかけるようになっていた。
誰かがすれ違うたび──その視線と鼻先を、なんとなく意識してしまう。
香りが広がるたび、腰が甘くなる。
香りが残るたび、自分もそこに“残っている”気がした。
──そして今日もまた、香る下着を選んでしまった。
──♡──
真希さんは、その肩に顔を寄せ、ふっと鼻先で香りを撫でた。
「匂いってね……自分でも気づかないうちに、“女の余韻”を撒いてるの♡」
「次は……涙、感じてみましょう。“こぼれるほど、女になるから♡”」
──♡──
真希さんの手元のリストには、こう記されていた。
No.041:カイ(仮)──涙が出たら、もう女の子だった♡
完──“今日もまた女にしておしまい♡”
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「香りが残るってね……それだけで、“女の痕跡”なのよ♡」




