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11/11

#11崩表数


彼が去った後の道は、静まり返っていた。

髪を撫でる風を感じながら家へ帰る。

誰一人すれ違わない。

一人世界から切り抜かれたようだった。



鍵を穴に刺す。

手の先に感覚を研ぎ澄ませて、鍵を回した。

中に入ると

昼から変わらずゴミ袋が、足元に置かれていた。

今朝出すはずだったことを思い出したが、靴を脱ぐ頃には忘れた。


少し進むと、空き缶の山が部屋を斡旋しているのが見える。

ゆっくりと近づいて、足先でこづいた。

ほんの少しの衝撃だったのに

ガラガラと山のひとかけらが大きな音を立てて崩れた。


周りに散らばって、

空き缶の占める面積が広くなったのに隙間ができていて哀れに見えた。


足元に近づいた一缶を屈んで拾い上げた。

いつあけたものかわからない。ほのかにアルコールの匂いが鼻先に届いた。


台所にあるゴミ箱へ放り投げた。

一つ床から消えた。


もう一つあと一つ拾い上げる。

両手で抱える。10個程集まった。


そっと歩いて、ゴミ箱に注いでいく。

空中でガラガラとぶつかり合っている。

ゴミ箱の中にある缶と目があう。

すぐに目を逸らして、歩き出した。


何度か往復していたら、空き缶の山がなくなっていた。



戸愚呂を巻いた紫色の箱をポッケから取り出して、

タバコを一つつまんだ。


コンロで火をつけて、タバコの先の方を炙る。

煙が小さく立つ。


換気扇を回して、椅子に腰掛けた。

真後ろには灰を受け止めているガラス容器がある。

空き缶の次に無くすべきものは目に見えている。

内側から息を出す。張り付いた粘着質なものが換気扇に張り付いた。


掴めそうで指先にも触れなかった。


お疲れ様です。タケノハラです。

これで崩れと数字は終わりです。

無事終わらせることができました。

早く新作が出したいです。

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