酔っ払い 邪魔 追い払う方法
判決。地獄10年行き。
「――シャアァッ!!」
「凄い、本当に刑期抑えられちゃった。」
「刑期190年縮み…私達ではなくイジメのことを覚えていなかった宝田さんのお陰ですね。」
「幸せ太りってやつすかね?それに描川さんのお葬式にすら出てたし、意外と結構仲良かったんじゃいすか?」
「いえ!少ししか喋ってなかったですし……」
「宝田さんがいい人すぎたってことすかねぇ〜?それにしてもいい人程馬鹿を見るってことすね。」
「ですがこれだと獄卒側が納得しませんね。しばらくすると三審の申し込みが入ると思います。」
その時、波紋が増える。前に前に進むように一個、二個と増えていく張った水に浮く波紋の数。
カーッと浮かぶ黄昏と言われも持ち前の明るさとその大きい声で誰だか分かってしまう、社長だ。
「おう!仏前!お前またすげぇことしでかしてくれたってな!?」
「明子さん辞めてください、スーツが汚れます。」
「このままうちの会社もうなぎ登り!ライバル店も追い越す増築ビルゥ!!」
「辞めてくださいっす!社長!!周りに見られてます!恥ずかしいですって社長!てかもう存在が恥ずかしいっす!」
この社長は、彼岸花 明子。
『ワタツミ』を酒の席の勢いで建て、勢いそのまま先輩を勧誘し勢いそのままで仕事を俺たちにほっぽり投げてる俗に言うクソ野郎だ。地獄に落ちればいいのにと常に呪詛を投げているが一向に落ちる気配がない。
「このままワタツミの名も売れ境界で二度と靴の汚れることないフローリングの上を歩いていくんだぁ!」
「明子さんまたお酒を飲みましたね?貴方享年17でしょ、未成年飲酒ですよ」
「りぇ〜?閻魔法はお酒の際限に年齢関係ないも〜ん」
「ぶっ飛ばしますよ」
ちなみに暴言を放つSSRな先輩も社長の前だとNになる。ある意味存在自体がチートツール、うるさいだけではないということか。
-(*)
「やはり来ましたね、三審申請」
「でも、逆効果っす!返り討ちで天国行き確実!!」
「……。」
この時、何故俺は描川さん自身の顔が曇っていることに気づかなかったのだろう、暗い雲は頭上を通り過ぎ日常になる。
その後の雨に気づかないまま傘を持たずに外を出るのだ。




