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盤上の兵たちは最強を誇るドラゴン種…なんだけどさ  作者: ひるま
[24]白き闇、黒き陽光
265/351

-256-:幕間の穴埋め“棋譜編”第28手~第34手

 第34手まで。


 第27手、黒側が終わった時点で、白側に残る駒は。


 (キング)は初期配置から変わらずe1のまま。


 c1女王(クィーン)(オロチ)


 僧正(ビショップ)はe5(グラム)とf5(コールブランド)。


 h4騎士(ナイト)


 そして、兵士(ポーン)は、c5(ベルタ)、e3(ガンランチャー)、f2(アーマーテイカー)、g4(クィックフォワード)。


 対する黒側は…f7とh6にポーン。


 h5とg8にナイト。


 h1とf8にビショップ。


 h7にルーク。


 キング(e8)とクィーン(d8)は初期配置のまま。


 騎体名称はあえて伏せておく。


 

 今回行われたアンデスィデは白側e5ナイトのダナを中心に、テイクしたd6ビショップのロボ、f6ポーン:ツウラ、f5ビショップ:コールブランド、f4ナイト:アルルカン、d4ビショップ・:グラム、e4ポーン:ガンランチャーと計7騎からなる乱戦となり、それは壮絶を極めた。


 結果として、テイクしたのは黒側だったのに係わらず、白側の被害はゼロ。


 よって、結果は白:cQa1、黒Nxe5(f6&f4)とされた。

 *黒側は赤色表記、カッコ内は失った騎体を意味する。


 しかし、結果を発表したところで、これまでの流れがすっかり虫食い状態になってしまう。


 なので、第28手から、アンデスィデが発生した経緯を表記しよう。



  ―第28手―


 白側:g5

 兵士(ポーン)クィックフォワードを1マス前進させた。


 黒側:hNf4

 h5ナイトをf4へと移動。



  ―第29手―


 白側:e4

 兵士ガンランチャーを1マス前進


 黒側:f6

 h7兵士を1マス前進



  ―第30手―


 白側:c6

 fファイル(縦の列)のポーンが動いてしまったために、fビショップが直接c5ベルタを狙うので、これを回避するためにc6へ1マス前進。


 黒側:fBd6

 ベルタを狙っていたビショップがd6へと移動。



  ―第31手―


 白側:hBg6

 ナイト(ダナ)をh4からg6へ移動。


 黒側:hBf3

 h1ビショップをf3へ移動。



  ―第32手―


 白側:eBd4

 e5ビショップ(グラム)をd4へ移動。


 黒側:h5

 h6ポーンを1マス前進。


  ―第33手―


 白側:gNe5

 g6ナイトをe5へ移動。


 黒側:gNe7

 g8初期配置のナイトをe7へと移動。



  ―第34手―


 白側:cQa1

 c1クィーンをa1へと移動。


 黒側:Bxe5

 d6ビショップでe5ナイトをテイク。



 そして、結果が先程述べた、黒側:Nxe5(f6&f4)と変わる。



 街を一つほぼ壊滅状態に陥れるほどの、凄まじい戦いぶりを見せる盤上戦騎(ディザスター)たちではあるが、彼らはこのチェスのルールからは、決して逃れる事はできない。


 あくまでも、テイクした際に発生するアンデスィデでのみ戦闘可能なのだ。



 今回のアンデスィデも今までのものと同じように自然災害のひとつとして認識され処理された。


 しかし、すでに解体されたはずの地震予知連による事前発表によって、奇跡的にも人的被害はゼロとされている。


 そもそも、都市を機能不全にするほどの大地震が、市松市のみでしか発生していない事、さらにあらかじめ市民全員の避難を終えていた事など、不可思議な事だらけであるが、誰ひとり疑う者はいなかった。


 ついでに、災害復興にかかる費用はすべて協会持ちと太っ腹で、国を挙げて迅速に復興に取り掛かるなど、住民や企業の被害は比較的小さなものとして治まった。


 まるで、昭和の怪獣ドラマのような展開が現実に起こっているというのに、人々は何事も無かったかのように、元の日常へと戻ってゆくのであった。



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