63.00話 プロローグ2 緋色の涙
少女は泣いていた。血のように真っ赤な瞳が涙に濡れ、ゆらゆらと揺らぐ。黒く長い髪は乾いた血でところどころ赤茶色に染まっている。
家族は、、誰もいない。ナニモナイ、ダレモイナイ……
少女のが口を拭う。その手にべっとりと血がつく。
村は燃えていた。なんでこうなったんだろう。少女は絶望していた。見える範囲に生きている人はいない。みんな、心臓を撃ち抜かれて、目を大きく見開いたまま倒れていた。
少女は落ちていた銀色の弾丸をギュッと握りしめる。
「絶対に、、許さない――!」
何もかも失った少女にとって、残された意思は“復讐”の心。
だが、少女には力がなかった。自分から全てを奪ったものに復讐する力も、奪い返す力も。
そんなとき、遠くから人影が近づいてくる。何か言い争いをしているようだ。その姿を見て少女はそれが敵だと悟る。動く力もなかった。空腹で、力が出ない。
少女はただ座ったまま、じっとその時を待つ。
だが、その時は訪れなかった。
4つの影のうち、大きい一つが倒れた。残った3つの影は大きな影2つと小さな影1つに分かれる。
「……騙したな!」
「……これで、救われたんだよ、ボウズ。あんたも****なら――」
2つの影が小さな影に倒され、バタッと倒れる。
仲間割れだろうか。どっちにしても関係ない、か。だって私にとっては……
小さな影は少女の前に立つと、黙って膝を付き、少女の手を取った。
「すまない、、! 結局、守れなかったッ――」
少年は泣いていた。
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