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88「友也がこっそり動いていました」①





 場所は変わりオークニー王国。


 スカイ王国の北部と隣接し、スノーデン王国の南部と隣接する広い土地を持つ国だ。

 彼らの先祖は三百年ほど前にスノーデン王国周辺の海を荒らした海賊の末裔だ。

 当時、オークニー王国は存在しなかったが、複数あった国を滅ぼし、吸収し、建国された国だ。

 スノーデン王国とは幾度となく争っており、すでに滅んだ国の傭兵まがいなことをしていた歴史があるため、現代においても関係は良好とはお世辞にも言えない。


 その後、スカイ王国を中心に同盟国の一国となり、ゆっくりと成長していくこととなる。


 そんなオークニー王国は、少し前に大きな失態をした。



 ――勇者召喚だ。



 日本から葉山勇人だ。

 勇者ではなかったが、オークニー王国の宮廷魔法使いたちを圧倒的な力で下したことから、結果的に勇者として祭り上げられた。


 不幸なのは、同じく召喚された霧島薫子だ。

 彼女は回復魔法を使える聖女として、召喚後も国の人たちと関係はよかった。

 だが葉山勇人がやりたい放題のため、同じ国の出身として肩身の狭い日々だった。


 そんな葉山勇人は、スカイ王国との交流会で、ステラ・アイル・スカイ第一王女を見初めた。

 これが口説くのであれば、まだ問題がなかった。いや、問題はあるが、まだマシだった。

 しかし、彼は魅了の魔眼を使って虜にしようとしたのだ。

 実際、彼の周囲を囲む女性たちは魅了の支配下にあった。


 ――結果から言うと、ステラに魅了が効かなかった。


 彼女は婚約者サミュエル・シャイトへの深い愛によって魅了を跳ね除けた。

 これに激昂した葉山勇人がサミュエル・シャイトと戦うことになり、魅了を失った。

 生きて帰国はできたが、その後、軟禁され、弄んだ女性たちがあまりにも多かったため、牢獄に入れられ、飲まず食わずの果てに餓死した。


 葉山勇人を召喚し、勇者として戦力として利用しようとしたヴァイク国王は息子リチャードに糾弾され、王位を退いた。

 現在の、オークニー王国はリチャードが王として治めている。

 幸にして、リチャードは良き王として、民から慕われていた。


 だが、オークニー王国は大きく戦力を失っていた。

 そのため、近隣の国と小競り合いがはじまり、疲弊している。

 同盟国であるはずのスカイ王国は、王家に無礼を働いた者を勇者としたオークニー王国を許さず、援助の類は一切していない。



 ――そんなオークニー王国にさらなる悲劇が訪れることとなる。



「お初におめにかかります、リチャード陛下」

「…………あなたは?」

「こんにちは。僕は遠藤友也――魔王です」





 シリアス先輩「シリアスの予感!?」

 コミカライズ「いずれ最強に至る転生魔法使い」の最終話がカドコミ様にて公開されております!

 約2年の連載のお付き合いくださり、どうもありがとうございました。

 ウェブ版はきちんと完結させることをお約束いたしますので、どうぞ変わらず応援してくださってくださると幸いです。

 今後とも何卒よろしくお願いいたします!

挿絵(By みてみん)


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[一言] オークニー王国終了のお知らせ! ギュンター一行よりはマシかな。
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