745:新生活応援セール
うちにも新しい家電欲しい。
家の中を片付けて一通りお掃除。これから住むんだからちゃんとしないとね。うちの方は香子ちゃんに任せた。ルーちゃんが泊まりに来る事になでた。ついでだからいつも寝てていつ起きて活動してるかわからないグーダラロリババア吸血鬼のロニさんの事もお願いしておいた。こっちは干渉なければほっといても良いということで。
「二人きりだねー、ひとみん」
「いや、マンションの方でも大丈夫だったじゃん」
「いやいや向こうは色々邪魔が入るからねー」
ロニさんやルーちゃんは邪魔して来ないし、他に誰が……
「ここに居たら来ると思うよー」
「失礼しますわ!」
ハルの言葉が終わらないうちに澪ちゃんが飛び込んで来た。
「お姉様、ハルさんとお二人で暮らされるというのは本当ですか!?」
「え? あえ、そうだね」
一週間限定とはいえ二人で暮らすのは間違いない。
「そうですか……お姉様がお選びになった事、反対は致しません。ですが! 私と楓もお傍に置いてくださいませ!」
「え? そんなたくさん来なくても大丈夫だよ。どうせハルは引きこもりだし、私は色々とチェックしないといけないから」
建物に瑕疵などあればそこを何とかしなくてはいけない。本当なら小学校低学年くらいの子が……晶龍君かブランちゃんでも呼ぶかな?
「分かりました。ならばもう何をも言いますまい。せめて、一ヶ月に一度くらいはお顔を覗かせてください!」
「は? 一週間しか居ないけど?」
「え?」
「え?」
よくよく話してみたら、澪ちゃんはハルと私がこのままゴールインして末永く暮らすのだと思ったそうな。いやいや、違うからね? 事情を説明したら大きく安堵のため息を吐いていた。
「ハルさん、あなた、分かってましたね?」
「いやー、空回りする澪ちゃん、可愛かったなー」
「ごまかしゅな!」
ちょっと噛んだみたい。まあでも可愛かったよね。いや、ハッキリとみんなと暮らすって選択肢を取れば万事解決だと分かっては居るんだけどね。
「それなら、その、私がここに住んでも……?」
「あー、一応ハルとの約束だからそれは出来ないんだ。ごめんね」
「いえ、分かりました。そういう事なら一週間お待ちしております」
頭を下げて去っていく澪ちゃん。まあこれもお仕事みたいなもんだしな。ほら、ハル、部屋の片付けを……あんたにやらすと散らかるな。電気屋でも行ってきなさい。
「あ、ここに居る間はパソコンで売買しないから。特別な時は帰ってやるけど後は自動で売り買い巡回するプログラム組んであるから」
えっ、何? じゃあ今、自分で判断してないの?
「思考ルーチンは私のモノだよー? でもまあ眠らずに他の国のも見て回ってるからねー。判断が難しいやつは私の指示待ちにしてるしー」
「オーバーテクノロジーな……」
「まあいざとなったら全速力で私が帰れば良いだけの話。だからそれまではイチャイチャするんだー」
「まあお手柔らかに頼むわ」
家電などを注文し、取り付けてもらって生活の準備を整えていく。買った家電はそのまま師走一家に使ってもらう予定だ。だから遠慮なく新品を買う。というか、私じゃなくて買ってんのはハルなんだけど。
「そこの扇風機とエアコンもお願ーい。エアコンは今日今からつけてー。 特急料金なら払うからさー」
もう夏だもんね。暑くなりそうだ。




