1167:激突寸前!
まだ始まらないのとか言わないでください。次回は頑張りますから。
ニア対レミー。初の魔法使い同士の対決が始まろうとしていた。
「いや、ひとみん? 私も魔法使いなんですけどー?」
「始まろうとしていた」
「そもそも魔法使い同士は何度もぶつかっとるし、あの二人も何度もやり合っとるが」
「始まろうとしていた!」
「そもそも誰に対してのアナウンスなんじゃ?」
「だって、私、やること無くて単なる賞品なんだもん」
目の前では二人が対峙していた。
「このままじゃダメね」
「確かにね」
何がダメなの?
「私らが本気でやりあったらここ吹き飛ぶって話」
「えーと、それはこの工場跡地が?」
「最低でも県かな。下手すると列島半分吹っ飛ぶけど?」
いやいや待て待て。それならさっきの女帝?だっけかとハルの時は口挟まなかったの?
「いや、だって、多少粘るけどそこまでにはならないかなってレベル差だったし」
「そうそう。あの女帝、ああ見えて可愛い子には優しいから」
あれで優しかったのか。という事はそうじゃなかったらハルが吹き飛んでたってこと?
「それは宵闇も居たし、適当なところで止めに入ってるわよ。まあ私たちの場合はねえ」
「あんたの魔力砲が強過ぎるだけでしょ」
「そんな事言ったら女王の魔法火力もバカみたいじゃない」
なんだか楽しそうね。それじゃあ後は二人に任せて私たちは失礼……
「やれやれ、仕方ないの。こうなるかと思っとったが。準備は出来ておるか?」
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん。湖の乙女、ヴィヴィアンでーす」
あ、そういえばこの人も魔法使いだったな。あれ? でもあの時は平気でぶつかってなかった?
「あそこ、私の領域ですから他の魔法使いの威力はかなり抑えられるのですよね。まあ結界張ってる私も全力出せないですけど」
ん? てことは張ってなかったら私たちごと吹っ飛んでたの? ちょっとニア!
「あー……良く来てくれたわね、ヴィヴィアン。結界よろしくね」
「まあ乙女の結界なら大丈夫ね。頼むわよ」
「あんたら、それがわざわざ来た私に対する態度か! まあニアには借りがあるからやりますけど」
そう言うとヴィヴィアンの足元から波紋が広がった。水面でもないのに波紋と分かる。山吹色とか青緑とかじゃないよ。魔力が辺りに均等に広がって浸透していく感じ。
「……何考えてるか分かるけど、一応そういうのも出来ますよ。波紋は私の領域ですから」
「まあワシには通じんが、雑魚の吸血鬼なら何体揃っても瞬殺じゃろうな」
あれ? という事はヴィヴィアンさんって強かった? いや、てっきり単なるかませ犬キャラかと……ごめんなさい。ちなみにハルでも遠慮なく滅ぼされる……というか魔法使いの中で一番ハルとの相性が悪いのがヴィヴィアンさんなんだって。ん? てことはロニさんは?
「まあワシにもそこまで相性が良いわけではないが、ニアよりはマシといったところかの」
あれ? もしかしてロニさんがニアとつるんでるのって……
「あの妖精女王がよりによってレーヴァテイン持ちのハイエルフと共闘しとるんじゃぞ? 世界でも滅ぼすのかと思うたわい」
実は私ら二人、最強コンビってこと? マーブルスクリューとか出せちゃう?
「まあ他の魔法使いと比べてもティターニア様と一緒なのは相性良すぎますよね」
うーん、そんなものか。とか言ってたら結界が張られていよいよ決戦の火蓋が落とされようとしていた! いや、まだ始まらないのかよとか言わないで。




