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世界は占いに支配されている  作者: 米 春幸
第七章 青い世界編
64/128

大爆発のその後


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



「向こうの世界の力がこんなにあるなんてな」


「黒の素質、二人の力で大爆発かあ。これが違う世界の力なんだね」


「これでシークスフィア協会を……。潰せる第一段階をクリアしたわね」


「そうだねベアトリーチェ、計画は無事に成功です」


「本当に長かったわね……。それにしても青の兄妹はよくやったわ」


「まったく、この役目も本当に面倒だった。これで終わりだと思うと清々するな」


「そうだね、わざわざ演技するのも疲れるしね」


「お前は、最初から完全に素が出てただろう?」


「まあねー」


「だがよく任務を果たした。クロアは立派に成長を遂げた」


「だよねー。クロアは私が最初に導かなかったら、今頃まだ路地裏生活続けてたよ」


「……ところでこれからどうしますか、爆発の中心部では二人仲良く倒れているようですが」


「クロアはこちらに連れていく」


「本当に?」


「利用価値があるし、いやむしろ作戦の最後のカギよ」


「じゃあ私の好きにしてもいい?」


「その時が来るまで……。ならいいわよ」


「やった」


「あの残りの三人はどうなりましたか……?」


「さすがにあの男は……。瞬時に状況を理解して逃げたか」


「どうやらそのようだね」


「さすがに天才と呼ばれていただけのことはあるか」


「エルク様、とか言っていたのにね」


「……もうその話はやめてくれ」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



「大丈夫か?」


「何とか。あなたが私を庇うなんてね?」


「急がないと時間がない。このままだときっとここは危険な場所になるだろう」


「さっきのは……」


「あれは間違いなくベアトリーチェの声だった。今はとにかくここから逃げよう」


「あの二人は……」


「今は無理だ。そちらの子も早く」


「ミアちゃん、お願い!しっかりして。爆発に巻き込まれるわ」


「はい……」


 ビア、エルク、ミアの三人は時計塔から脱出した。



「……一体どういうわけか説明をしてくれる?」


 三人は時計塔を離れ、近くのカフェで一息ついていた。

 ビア、ミアは隣同士でエルクと向かい合って話していた。


「予定ではこちらが勝って、彼女に協力してもらうつもりだった」


「ミアちゃんに?」


「ああ。ロルドから能力のことを聞いたんだ。生年月日さえわかれば居場所がわかると」


「そう……。でもそれをミアちゃんにするのは酷なことよ」


「なんでだい?」


「いや……。説明が面倒だからいいわ」


「ビア様、気を使わなくて大丈夫ですよ……。ようやく心が落ち着いてきました」


「そう?それは良かったけど、本当に大丈夫そう?」


「うーん……」


 ミアはエルクをさっと見ると、恥ずかしそうに下を向いていた。


「まあ、そういうことなの。エルクならわかるでしょ?」


「まあなんとなくは……」



「あの二人はどうしたのかしら?さすがに死んではいないでしょうけど……」


「残念だが、連れ去られたのが濃厚だろうな。大爆発の後に一度様子を見に戻っただろう?」


「そうだったわね……」


「その時にはもう二人の姿はなかった」


「ミスティックの覆面達……。そしてベアトリーチェに」


「おそらく」


「……ずっと探していたのに、何故今まで見つけられなかったの?」


「情報や噂はあったさ、でも完全じゃなかった。

でもわずかな希望ができた。……だから今回の計画を立てた」


「そう……。じゃあクロアをこの世界に呼んだのも、能力を譲ったのもすべて?」


「まあ、そういうことだ」


「ロルドのことは?」


「ロルドの言っていたことは間違ってはいなかった。

確かにベアトリーチェの居場所は分かったのだから」


「わかると約束を?」


「ああ、だが彼はミスティックの一員だったようだね」



「……それでこれからどうするつもり?」


「勝負に負けたのは事実なのだから、素直にそちらの言うことを聞こうじゃないか。

約束は守る性分でね」


「そう。じゃあまずは……。

私の能力を返してくれる?奪ったのはエルクなのでしょう?」


「それは……残念だが私ではないよ。だから返す事は申し訳ないができない。

君が能力を無くしたんだとロルドから聞いたんだ」


「……本当に?」


「ああ、あの時は能力を返すと言ったじゃないか?

ロルドは能力を元に戻すことも可能だと言っていたんだ。だからあの時はああ言ったんだよ」


「……どうやらその顔を見るに、嘘はついていないようね?」

 ビアはエルクの目をじっと見つめて言った。


「そりゃあ嘘をつくのは、昔から苦手だからな……。

ロルドの行方が分からない以上、この件は申し訳ないがご期待に添うことはできないよ」


「……あの」

 ミアはもじもじしながら話した。


「……どうしたの?ミアちゃん。話せそう?」


「会話に途中から入ってごめんなさい。でも……」


「まずは挨拶からしようじゃないか。それが礼儀というものだよ」


「エルク様……」


 二人は軽く挨拶を交わした。



「……あの私、知っていたんです」


「今までの話?いやそれ以外のことも?……能力のお陰で知っていたのね?」


「はい……。でも運命は変わりました。でもその運命もわかっていました」


「クロアとシロンから炎が出てくる運命を?」


「……でも私はどうすることもできずに」


「それはどうしようもないでしょう」


「でも何か能力を使っていれば、運命は変わったかもしれません」


「それは今だから言えることよ」


「そうだね、あの状況でそれは難しいだろう。

君たちが時計塔に来た時点で運命は確定していたことだろう」


「そうですか……?ところであの仮面の人はやはり……」


「そのこともわかっているんでしょう?」


「声だけではわかりませんでしたが、名前を聞いて、そうかなと……」



「……これからどうしようかしら」


「ミスティックは何か秘密を握っているらしいな。

黒の炎の能力を強制的に発動させるなんて。

このままではあの二人はいいように使われてしまうだろう」


「たしか前にもこんなことがあったわね」


「……おそらくその能力を利用し、

恨みのあるシークスフィア協会に攻撃を仕掛けるつもりなんだろう」


「見えない戦争です……」


「さすがに人殺しはしないだろうが……。

ミスティックは今のシークスフィア協会の体制に不満を持っている。

大元の大神官のところに、近いうちに殴り込みに行くに違いない」


「それで、エルクはどちらにつくの?」


「勝負に負けたのだから、素直に命令を聞くよ」


「じゃあもし命令がなければ?」


「……それはなかなか難しい質問をするね?どうだろうか」


「えへへ……」

 ミアは笑顔のまま、じっとエルクを見つめていた。


「ミアちゃん……。今度はエルクをじっと見つめているパターンに入ったのね……」



「ところでシロンからは白い炎が出ていたのだけど……」


「そうだな、あれは何だったのだろうか。それも調べる必要がありそうだ」


「……そうだわ。ミアちゃんの能力で二人を探したらいいんじゃない?

ミアちゃん、できる?」


「はい……たぶん。何とかやってみます……」


「必ず二人を見つけ出して、連れ戻すのよ。そしてできれば仮面の人物と……」


「えへへ……」

 ミアは笑顔のまま、じっとエルクを見つめていた。


「えーっと……。ミアちゃん?大丈夫かな?」

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