その11 ベンチとお茶と気まずさと
さて、ナンパから葉山を助けた俺はどうなっていたかというと、疲れていました。ベンチで朽ちています。もう無理です。まさか人生でラノベのような展開が起きるとは思いませんでした。
「葉山大丈夫だったか?変なこととかされていないよな?」俺は隣にいる葉山に質問を投げかけた。
「う、うん大丈夫だよ」
そう言ってくれる葉山だったが顔は少し赤くなっている。よっぽどさっきの事件が辛かったに違いないな。
「辛かったな。泣いても良いんだぞ。俺は気にしないから」
「え?だ、大丈夫だから」
そう答える葉山だったが俺に気をつかってくれての発言だろう。・・・今日はこれでおひらきにするか。
「なあ、葉山今日はもう帰らないか?ルリデレラは後で俺が探しておくよ」
「え、・・・そうだね」
そう言う葉山だったが何故だろうか。少し残念そうだが?
「葉山?何かあるなら言ってくれ。俺にできることがあれば何でもするぞ」
「ふぇ!」
葉山が叫ぶ。
・・・何でもは言い過ぎたか?
まあ、いいか。葉山が望むならタピオカでもアイスでもハンバーガーでもクレープでも奢るし。
(太っ腹じゃのーーーー)
(まあ、俺がトイレに行かなければこんなことにはならなかったからな、せめてもの罪滅ぼしだよ)
(もので全て解決するとは思わないことじゃな)
・・・ごもっとも!
そう思いつつ葉山の返答を待つと、
「じゃ、じゃあ私の家に来てくれる?」
「はや?」
思わず変な声で返答してしまった。
そうして葉山の家にやってきてしまった俺。・・・仕方ないじゃん!何でもするって言っちゃったんだもん!
それに葉山が言うにはおすすめの本を教えてくれるそうだし。何の本かなーーー。ちなみに今俺は葉山がもつ自分の部屋にいる。
・・・・・女の子の部屋はじめてきたんですけど。やべーーーーーー!めっちゃんこ緊張する!いや、別に変なことは期待してないよ!うんうん、うーーーーン?
俺の心臓は高鳴っていた。変なことを期待していたわけではない。ただの経験不足による緊張だった。すると葉山がお茶をお盆に乗せてやってくる。
「お待たせ、ごめんねジュースがなくて麦茶にしちゃった」
「いや。全然いいぞ。お茶は好きだし、麦茶も緑茶もいろいろ好きだ」
「そう?なら召し上がれ!」」
「あ、ああいただきます」
ゴクッと一口
「うまい」
「そう?よかったー」
葉山は手を合わせて喜んでくれる。
かわいい。かわいいのは良いんだが。
・・・・・やべーーーよ。会話終わっちゃたよ。くそーーーどうせならなんのお茶が好きなのか聞いたりすればよかったよーーー!キマズイよーー〜!
葉山をチラッと見ると顔が赤くなってしまっている。
どうやら葉山もこの状況に緊張しているらしい。
くそーーーしっかりしろ俺!女の子が今俺と同じようにきまずくなっているんだーー!なにか、なにか話をせねば!
「なあ葉山。おすすめの本について話さないか?」
ついに俺は話の題材を見つけた。それこそが2人の共通趣味。本!やったっっっっ!これでキマズイ状況とおさらばだー!
俺は喜んだ。本についてなら1人でも何時間と話せる自信がある。いける!これならいける!そう思った俺だったが、返ってきた返答は
「ごめん」
だった。
やべーーー会話終わった・・・頭を下げて項垂れる。
すると急に服が擦れる音がした。
???なんだ?顔をあげて俺は絶句する。
「・・・どうかな?」
そこにはなぜか胸元をあけて下着姿を見せる葉山がいた。
え?




