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看板

 此処(ここ)は料理店です。お客様に合った美味を、急速にご提供いたします。ですが、この料理店に於(お)いて、お客様には気をつけていただきたいことがあるのです。それは、お客様のご協力なしには、料理をご提供することができない、ということです。そのため大変恐れ入りますが、来店される際には一つだけ、あるものを持ってきてください。それは、悩みです。どのようなことであってもかまいませんから、持って来ていただければ、その悩みを材料に、なにかしら料理を作ります。是非、ご賞味ください。

 そういえばさっきから、この店を「料理店」と呼んでいるが、ちゃんとした名前はないのか、と思われる方もいるでしょう。実際のところ、まだ決まっていないのです。この看板を書いているのは、勿論(もちろん)オーナーであるこの私ですが、なにせ名前を考えるのが面倒くさいもので。ですから、私はこの店を「料理店」と呼んでいるのです。

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