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ナレーション3

ナレ3:

対岸の河原と思われた場所は緋色の絨毯のまばゆい何か高級そうな執務室、真向かいの壇上からはガハハッ、大口で笑う髭ぼうぼうの大男がおります。晶が戸惑っていると、大男が再びガハハッ、と笑って、「まだ分からんか。ここは地獄じゃよ」と言います。理解の追い付かない晶、ただ呆然とするばかりで、閻魔様はまたガハハッ、笑って、慣れたものであります、晶の罪状を読み上げます。親より早く死んだ罪、あの日あの時道端のありんこを踏み潰した罪、小学校時代、想い人の笛を舐めた罪、これでもか、これでもかと読み上げられる罪の山に時々「それはやってない!」と脳内でツッコミを入れながらもようやっと晶も自らの死を理解し始めまして、その頬には意想外の涙が流れ落ち、ああ、死んだのか、と口にするとその重い響きにまた涙がこぼれるのでございます。

そんな晶に容赦なく罪を読み上げた閻魔様、何度目か分からないガハハ笑いを笑って言うには、「おぼれ死んだお前には、そうだな、血の池地獄がお似合いだろう。けど、面倒なんで、あとの処遇は獄卒に任す」、ポン、とハンコを押した瞬間閻魔様も執務室も消え去り、晶は木造平屋の立ち並ぶ辻に立っていたのであります。


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